早く元気になっておくれ

昨晩、2時過ぎ頃だったかな?嫁さんが突然上体を起こし洟をかんでいた。その後眠りについた横顔を見ると、口を開いて寝ている。

鼻の通りが悪くて呼吸がままならんのやろなぁ。何故かしきりに左の首あたりを手で触っていた。

翌朝嫁さんはハツラツとしていたが"調子悪いのか?“と訊く俺に「リンパ腺が腫れてるのよ」と。脳内には"わたしは恋のリンパ腺“と浮かんでいたがくだらなくて不謹慎なので言葉には出さず、嫁さんの首あたりを見てみる。なるほど左の顎の下界隈が腫れてるな。調子悪いと時々腫れることがあると本人はケロっとしていたが、体調が万全ではないのは明らかだよな。

翌日仕事から帰ると嫁さんはすでに布団の中で…"熱は?"と訊くと首を横に振るだけ。やたら表情が苦しそうだ。もちろん家にいるせいなんだろうけど体調の悪い時には現代人が外ではしないような表情をしている。こういう時は言葉をかけても無駄だ。現代人ではないので通じない。

断続的に唸っているような声を出す。痛みにでも耐えているのかな?と思うと寝息をたてている。まるで読めない。

嫁さんが具合悪そうにしている時はいつも嫁さんが居なくなってしまったらどうしよう…みたいなことを考えてしまう。

"嫁さんを看取りたい”なんて威勢のいいことを言っているくせに、嫁さんを失う心の準備はまるで出来ていない。


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