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日常が少し広くなっただけ


高知、好き〜〜…!!


はじめて高知を訪れたのは、コロナ禍の始まる前。
理由は「歴史が好きだから」のみだ。


これは私が行った高知を語るだけのnote…


まず高知県っていうのはどこにあるか、みんな知ってる?
細かいこというとアレなので、日本地図を思い浮かべて、真ん中より左の方にあると考えて貰えばいいかなってかんじだ、
飛行機でマジですぐ着く。


1日目

高知空港

なんと坂本龍馬が迎えてくれる!

「わ!すごーい!坂本龍馬が空港で迎えてくれるんだ!」

と、にこにこの私だったが、

ポスト
郵便局前
シェイクハンド龍馬
桂浜
資料館


いらんほどいる。


ちなみに、駅改札の某塾の宣伝貼り紙にもいた。
ハイジとトライさんが坂本龍馬のコスプレをしていた。

この現状を見るに、高知県民はよほど坂本龍馬が好きなようだ。
わかる!!!!!私は山梨県民だし、ほとんどの県民が武田信玄を「信玄公」と呼ぶ。遺伝子に刻まれた維新の血が、坂本龍馬をここまでフィーチャーさせたのだろう。


街をぶらぶら、高知県は日本だし、日本語が通じないという心配もなく歩いて回れる。

あ、高知のケーズデンキだ。
高知でもいのちが生活しているということ…


高知の英霊たち

あ!!!!!!!
駅前の像!!!!!!!!

右から、武市先生、坂本、中岡くんだ。

詳しい説明は省くが、右が坂本龍馬は友達だと思ってた人、左が坂本龍馬は友達だと捉えてたけど親友だと思われてた人だ。(偏見だらけなので信じないでください)

この日の曇天も相まって、とても重厚な圧を感じる。
高知駅から出たすぐに英霊たちに会えるなんて、めちゃめちゃ嬉しい。(坂本のみ5回目くらい会ってる。もう友達かもしれない)


ちなみにこの日は、「岡田以蔵」の墓参りに行くつもりで来たのだ。
ちょうど命日も近い6月。岡田以蔵の墓は、山の上にある。

※岡田以蔵とは
幕末に恐れられた「人斬り」
坂本龍馬の友達。

山道を登る。

ナビゲート看板があるが、枯葉で埋もれていた。

なんだか可哀想になったのできれいにした。


ザッザッ…

まだ……??


前日雨だったし、蚊が死ぬほどいる。
私は墓参りがしたいだけなのに……ゆるせねえ……


あ!!!!!!!


誰??!!!?!??!!?!


おまえ、もしかして……以蔵さんか…?!
おもしれー志士……


何はともあれ、お墓に到着!

全然きれいにされてる!


新しいお花もお酒も供えてある。
まだまだ岡田以蔵を墓参りたい人がいるということだ。
歴史好きとして、その事実は蚊とてもう蚊れしいこ蚊と蚊ーーー!!!!!!!!!!!!!

蚊ッ!!!!!!!!!!!!

6月の墓参りがこんなにも蚊だらけとはね。
本当に、腕に15匹はくっついている。腹の立つ〜…!!!!!!

ちなみに、ほかには上のようなものがあった。

1番最後のクリアケースには筆記用具が入っている。
岡田以蔵への気持ちや、きたぞー!などの文字がノートに並んでいた。
私も「きたぞー!」と蚊いた。

雨の匂いと、土と木の匂いがずっとしていた。
蝉と蚊の声がうるさく、山の上だからか、余計なものも見えなくて空が近いような気がする。

などと浸っていたら、「記念に一句」の看板を見つけた。推しの墓で句を詠まされることがあるのか…

さすがにチョケられないため、私は中学生の時に俳句大会で特別賞というものを貰った矜持から筆を取ったがすぐ置いた。蚊に勝てなかった。

目的を果たしたため、山を降りる。
ちなみにこの山は道路沿いにあり、目の前にスターバックスがあった。
店員のお姉さんは、私のいでたちを見てすぐに「旅行ですか?」と聞いてくれた。私は旅先の店員さんと世間話をするのが少し好きだ。

「はい、お墓参りに」
「あ、里帰りですか?おかえりなさい〜!」
「あ、違います。岡田以蔵の墓参りに」
「…?」

気まずくなった私は、「高知限定のものってありますか?」と聞いたら「ないです〜!」と言われた。
学生さんにはあまり人気がないらしい、岡田以蔵。


帰りの駅がなんかエモくてよかった。
もう夕方だ。

ホテルに向かわなければ。

お前、また小さな像としてそこにいるのか…

ホテルからは製鉄工場が見える。
めちゃめちゃいい景観だ。

こういうの大好き!!!!人が生きているという感じがする!!!!


明日ははりまや橋と、資料館に行くつもりだ。
私は駐車場にある洗濯機で洗濯をし、部屋でスーパーのカツオを食べた。
高知はカツオがべらぼうにうまい。ご存知だとは思うがもう一回言いたいくらい高知はカツオがべらぼうにうまい。

旅行先で、特別でない日常を過ごすのは楽しい。
洗濯機にもたれながらタバコを吸った。
ゴウンゴウンという音と、車の音、湿気のせいで髪の毛が顔にまとわりついて適当にクリップでまとめあげる。

エモ…すぎ…??

と思ったが、洗濯機の下にいた「あの」触角の長い虫が通常より二回りほど大きく、それに驚いて飛び跳ねてしまった。
いとおしい日常だと思う。



2日目

はりまや橋

歌にもなっているらしい。
5秒で渡れる小さな橋で、かわいくて素敵!

ご満悦

ちなみに、ここからはアンパンマンの像とパチンコ屋さんが見える。
お土産屋さんも多くあり、活気があってめちゃめちゃ楽しい。

なぜアンパンマンの像があるかというと、作者である「やなせたかし先生」も高知出身だからだ!
私はこの時初めて知った。

ちなみに、高知県の観光案内所的なところに行くと「龍馬パスポート」というものがもらえる。

必ずもらっておいて欲しい。スタンプラリーのオモロはもちろん、いろんなお店が割引になるし、グレードアップするとパスポートの色も変わる!
そして懸賞的な感じで、家にご当地グッズが届く。

お得すぎる……(私はこの懸賞で、やなせたかし先生の書いた全然知らないキャラクターの缶バッチが家に届いた)


はりまや橋の周りにはお土産屋さんがたくさんある。
観光地らしい景観だが、どこかレトロでかわいらしい。

じゃあ行くか……

岡田以蔵の首が晒されてた場所…

今はすっかりきれいな川に整地されている。
ここで岡田以蔵の首が晒されていた。

いい風の吹く場所で、気持ちが良かった。
ちなみにここの真後ろにはめちゃめちゃに住宅街があり、小さな自転車があって「生活…」と思った。


降りられるっぽい。

けど、迷惑観光客にはなりたくない。
わたしはおとなしく違う観光地へと向かった。


あ、レトロな喫茶店。
かわいい。

目に入るものが少し古くて、懐かしくてとても愛おしい場所だと思う。

「龍馬伝」のセットを見に来た。

岡田以蔵のことばかり言っていたが、そういえば坂本龍馬が好きだったんだわ。

「龍馬伝」で小栗が着ていた着物や、小栗が歩いたセットが置いてある。
(ご指摘をいただいて大変ありがたいことですが、旬ではなく「龍馬伝」で龍馬を演じていたのは雅治でした。失礼いたしました)
中に入ってみれば、幕末の年表、坂本龍馬の遍歴などの資料もある。入るだけでもとても楽しめる場所だったのだが、驚いたのはボランティアさんに話しかけられたことだ。

「こんにちは、坂本龍馬お好きなんですか?」
「え?!は、はい…」
「あのね、坂本龍馬には岡田以蔵っていう友人みたいなひとがいて…」
「は、はい…!」
「彼、七以と呼ばれてたんですよ。なんでだかわかります?」
「あの、この、ここの七番目の家に住んでて、以蔵だから…」


「あ、詳しい…」

と、共通の好きなもので盛り上がれた。
ボランティアさんに出身を聞くと「和歌山」と答えた。資料館の説明ボランティアが高知人じゃないことあるんだ。


ちなみに、ここに併設されているご飯屋さん的なところで武市先生の家紋のお座布団に座ることができる。
「丸に柿の花」が武市先生んちの家紋だ。

そして武市先生ご夫妻は仲睦まじいと呼ぶ声高い2人だったため、こんな感じの観光地もある。(公園)

観光地にビールの缶が捨ててあり、「生活…」と思った。こういう景色が大好きだ。
※缶はゴミ箱に捨てておきました。



じゃあ次の場所行っときますか。

再び

坂本龍馬とシェイクハンドできる観光地だ!

とにかくシェイクハンドをして、はにかんでおこう。
こういうのも旅行だから。楽しい〜

刀やら着物やら手紙やらがいくつも展示されていた。

マメなところがあったのか、構って欲しかったのかわからないが、結構逐一家族に手紙を出しているのがよくわかる。

……


………


おまえ脱藩してんだから、所在を書いた手紙を家族に出すんじゃないよ…!!!!!!


おっちょこちょいで済むかな??!!!??


あと、たくさん手紙を出した男なので、文字遊びもさせてもらえる。

「ねぇやん ゆるして」

こんな感じにいじることも可能。
どこまでも愛せる男だ。

坂本龍馬の姉、おりょうさんはとっても強くてかっこいい女性で、弟の龍馬も頭が上がらなかったというのを聞いたことがあるため、このような弟いじりをさせてもらった。

この資料館に入った途端
「龍馬は本当はいらん子だったぞね」
と、おりょうさんがアナウンスしてくれたため、心置きなくシールに手を伸ばすことができた。


そして、時間も時間になってきたため、夕飯…

高知のカツオは本当にうまい。
何回でも言わせてくれ。本当にうまい。
うますぎて秒で食べてしまうため写真がないのだ。
本当においしいの。本当に本当に。
食べてね!

夜風が気持ちがいい!

6月の高知県はおすすめ。枕草子に月ごとのをかしをしたためられていたならば、清少納言も「六月は高知」と書いたはずだ。

風が本当に気持ちが良いし、食べ物は美味しい。暑くなく寒くない。
みんながみんな隣人みたいだ、よく声をかけてもらって、みんな酔っていて浮かれている。

私もお酒は飲んでいないが、浮いたような足取りでホテルまで帰った。
帰る途中で「あれ」に合った。関東で見るものよりのろく、私の方が逃げ足が早かった。


3日目

日曜市!!

高知といえば!ではないだろうか。

ここで食べる芋揚げみたいなやつは本当にうまい。
うますぎて秒で食べちゃうため、例に漏れず写真はないが本当に美味しい。
幸せが芋のかたちをしている。

野菜から包丁から、おなじみ「べこ杯」やおたまじゃくしも売っていた。
買っていたとして、飛行機で持って帰れるのだろうか。

私はベコ杯、包丁、大量の芋揚げを買い、土佐藩の藩札を眺めた。
藩札は、なんか多分藩の中でだけ使えるお金的なやつだと思う。他にも違う藩のものもあり、多分鎌倉のとかがあった。
芋がおいしすぎて何も覚えてない。
日曜市に来たら絶対に食べてほしい。

あとここは岡田以蔵が斬首されたところ。(だったはず)
確か近くにファミマがあった。
麦茶を買って、蝉の声を聞きながら立ちすくんだ。


そして最後に、ここだ。

高知の志士の名前が石碑に綴られる場所。
最近になって「岡田以蔵」の名前が追加されたのだ。
この令和に。

私は、それを見ながらうんうんとなぜか頷いた。
坂本龍馬は私の友達なので、友達の友達は友達だ。
友達がやってきたことを認められるのは嬉しい。

ここも随分と田舎だ。私しかいない。
ここも幕末の志士に興味がある人は見る価値のあるところではないだろうか。
もっと来てほしいな。天気のいい日に。
雨の日と次の日は蚊がすごいので、ぜひウナを買ってから来て欲しい。

さて。
もうこんな時間ですか、と駅に来る。

駅前には路面電車待ちをしている人が多くおり、にこにこと話をしている。
私もはりまや橋まで行くのに使ったが、レトロでかわいい。
電車の博物館に行ったことがあるが、大正とか、そういう時の電車に雰囲気が似ている。

わたしは路面電車を背に、駅に入る。

また来るね、坂本。


これはお土産で買った清酒だ。
写真が下手すぎる。

そして、土佐に行ったと聞いた友人が用意してくれた土佐犬のストラップだ。
はじめから紐が切れていて大笑いしてしまった。

旅行のなかの日常はいとおしい。
こういうのでいいんだよ、こういうので。って感じだ。

旅行に行くからといって、特別なことをしなくてもいい。
旅行先の日常をいとおしんでもいいのだ。


日常が少し広くなっただけ。

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