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「”チャイ=この味”って考えを、払拭できるようなチャイ体験を」 #6 なわチャイ 名和靖高さん |haccobaをつくる人びと

こんにちは。2021年に福島で立ち上がったあたらしい酒蔵 haccoba(ハッコウバ)です。
現在、私たちは4人のチームで活動をしていますが、実はたくさんの「つくり手」たちが関わってくれています。

私たちのコンセプトでもある「みんなで育てる酒蔵」を、まさに一緒に育ててくれているクリエイターの方々を、ここではご紹介したいと思います。


haccobaのお酒は、定番の「はなうたシリーズ」ともう1つのカテゴリー、haccoba LAB_があります。
今回ご紹介するのは、haccoba LAB_でリリースした「CHAI doburoku」で、チャイの風味を表現するためのレシピづくりにご協力いただいた”なわチャイ”こと名和靖高さんです。
チャイアーティストとして活動する名和さんに、話をお伺いしました。

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haccoba LAB_プロジェクトで、CHAI doburokuのレシピづくりに関わることになった経緯と、またその時の心境についてお聞かせください

haccobaメンバーのみずきさんが、6curryというカレー屋さんで修行をされていた際に知り合ったのがきっかけです。
その時に、(自分の)今後のチャイ活動についてやhaccoba立ち上げの話を聞いていて、「機会があればコラボしましょう。」と話していました。

正直、チャイでつくるカクテルのようなドリンクはイメージできても(アイリッシュコーヒーのような感じ)、醸造の段階から携わるのは初めての体験&周りでやっている人もほとんどいなかったので、とてもワクワクしました!「楽しい」とか「ワクワクする」気持ちというのは、自分のモチベーションのひとつであり、また、よりレベルの高いものを作り続けていくという良い意味でプレッシャーを感じたのを覚えています。

普段、名和さんがチャイをつくる際に意識していることはありますか

そもそもチャイは、煮出したミルクティーのことを指すのでスパイスの有無すら関係ないんです。
なので、”チャイ=この味”って考えを、払拭できるようなチャイ体験を心がけてます。メニューにはあえて数種類のチャイを用意したり、ワークショップという形でチャイの作り方や歴史的背景を説明しています。

なぜこのような取り組みをしているかというと、某コーヒーチェーン店のチャイの味が、多くの消費者の方々の”チャイ=あの味”として認識されている現状に違和感を感じていたことがきっかけです。本来チャイに決まった味なんて無いんです。
だから、「こんな味もチャイなんですよ!」とか、「そもそもチャイの定義って?」というところから知ってもらえるような、味や魅せ方を意識してつくるようにしています。
また、味だけではなく実際に使用する道具のディスプレイ、発信する際の文章や写真など、見てる人の心が動くように心掛けています。

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haccobaのCHAI doburokuのレシピ作りにおいて、特に意識したことは何ですか

チャイをつくる上で外せない、定番のスパイス達をさまざまな配合で試しながら決めさせていただきました。使用したのはシナモン、カルダモン、クローブ、ブラックペッパーの4種類です。
幅広い層の方に飲んでいただくことを想定し、比較的馴染みのある、シナモンやブラックペッパーと相性の良いスパイスを組み合わせて使うことを意識しました。
次に味のバランス。全てのスパイスの主張が強いという訳ではなく、強くはないけど確かにそこにいる。あると無いとでは全然違う。そんな補佐的なスパイスなど、役割と量を調節して配合しました。

カルダモンの鼻に抜ける清涼感と後味に残る苦味、シナモンとクローブの重厚感のある甘味と個性的な香り、ブラックペッパーの辛味をお楽しみ下さい。

今後、名和さんご自身は、なわチャイにおいて、どのような活動をしていきたいですか

・チャイとは「煮出したミルクティー」のことなんだ(チャイを知る)
・こんな飲み物もチャイの1つなんだ(多様な味わいの提案)
・チャイってこうやって作るんだ。お家でやってみよう…!(自分でつくってみる)

というように、まずはチャイがどんなものかを知ってもらうきっかけづくりを続けていきたいと思っています。
僕自身の経験や思いを理解してもらいより広く届けるために、上記の3つの要素をさまざまなアプローチで提案できる活動をしていきたいです。

また、今後は、実際に現地の農家さんを巡り、スパイスや茶葉がどのように作られているのかを知ることで、素材に関しても透明度を高く伝えていければと思っています。

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最後に、今回のhaccobaとのコラボレーションの取り組みは、いかがでしたか

非常に楽しかったです!
どぶろくとチャイ を組み合わせるという、今まで見たことも聞いたこともない取り組みだったので、なおさらワクワクしました。6curryというコミュニティでの出会いが、このように形になりとても嬉しいです。活動してきてよかったなと思います。
途中で私が入院したり(笑)、ハプニングはあったものの無事やり遂げることができました。

こんなご時世ですし物理的にも遠いので、気軽に福島まで...とは行きませんが、今年中には訪れたいと思っていますのでその時はぜひ一緒にチャイを作りましょう!
haccobaの今後のご活躍を応援しています。今回は本当にありがとうございました。

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チャイと日本酒、一見遠く離れた飲みもののようですが、名和さんのレシピにより、素敵なハーモニーが生まれました。
異なる文化を取り入れることは新たな発見や可能性を生み出すということを、改めて気づかされたコラボレーションでした。

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名和 靖高(なわ やすたか)   Chai artist
チャイで“ホッと一息つける瞬間や空間を”創り出すアーティスト。高校卒業後、半年間のインド生活を経てチャイの名店Chai breakに所属、茶葉やスパイスに関する知見を深める。
2020年より個人で活動を開始、ワークショップやPOP UP形式での出店のほか、スパイスを用いたレシピの開発やディレクションを手がける。
2021年に愛知県に拠点を移し、現在は茶葉やスパイスの収集、調合を行いプロダクトアウトまでの過程を一貫する取り組みを始める。
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haccobaの最新情報はTwitterInstagramでもアップしているので、覗いてみてください。

「haccobaをつくる人びと」のマガジンはこちら
https://note.com/haccoba/m/mea1479c7fc31


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