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「モスバーガー」 けっち

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Photo by Ilya Mashkov on Unsplash

モスバーガーといえば「みどり色の看板」に白でMOS BURGERのロゴが今では周知のイメージですが、僕がはじめて衝撃をうけたあのモスバーガーは、たしか赤い看板に黄色のM、そして白文字のカタカナで「モスバーガー」だったと思います。まるでマクドナルドの看板ですね。あのころのモスバーガー、看板がマクドナルドにそっくりだったんです。

ちょっと調べてみたところ、赤モス緑モスという言葉もあるそうで、赤モス=ファストフード、緑モス=ハンバーガーレストランだそうで、モスバーガーは時代とともに赤モスの全店舗緑モスへの移行を計画していたそうで、それが経営不振にもつながったとの話です。

モスバーガーの赤モス緑モスの歴史はさておき、自分にとっての初めてのモスバーガーはその赤モス(ファストフード版モスバーガー)だったわけですが、僕の印象では赤モスであっても、それは従来のファストフードハンバーガー体験とはまったく異なる体験でした。

まず、ハンバーガーなのにトマトがはさんであるのがモスバーガーなわけです。さらにケチャップではなくて、ミートソースなのです。小学校5年のときだったと思うのですが(そのときに近所に2階建ての大型コープがオープンして、そこにモスバーガーがデーンと地域初開店したので話題になりました)こどもの自分にはトマトとミートソースのおしゃれな味があまりにおしゃれすぎて、「これ…ハンバーガー?」と質問したような記憶がありますね。

マクドナルドはその時期から時折80円、65円と値下げする企画をおこなっており(このあと僕が高校になったとき80円統一価格だった気がします)、そんなにマクドナルドが安いのはミミズの肉を使っているからだ、なんていうデマがその当時は本当のことのように思えていたこともあってマクドナルドから離れていた一方で、ファストフードなのに「つくるのに時間がかかり」「日本初らしいテリヤキハンバーガー」「そしてトマトとミートソースのモスバーガー」は僕にとってのごちそうでした。もちろん初回は驚いたミートソースのおしゃれすぎる味覚に、次からはハマってしまったわけです。

金沢の大学に進学してから、僕は車を持っていなかったので行動範囲になかったモスバーガーには何年も行かないまま時間がすぎました。たしか近くにフレッシュネスバーガーができたり、マクドナルドの低価格路線はついに65円(2002年)になったりして、モスバーガーと僕のあいだにいろんな意味で距離がうまれたんですね。その距離が開いているあいだに緑モス化が起こったり、モス=野菜が美味しい、というイメージが一般的になったり、モスチキンというケンタッキーなみに美味しいチキンが発売されたみたいです。

富山へと移り住んだときに妻の勤務先とうちの中間地点にドライブスルーのモスバーガーがあって、大雪で家から出られないような日に冷蔵庫のなかも空っぽで、食材の買い物にも行けそうにない、そんなとき度々、妻がモスバーガーで買ってきてくれました。僕のお気に入りはトマトとミートソースのモスバーガーからエビカツバーガーにかわっていて、モスといえばエビカツバーガーばかり食べていました。

富山の生活を思い出すと、買ってきてもらったエビカツバーガー、モスチキンを食べながら、iPadで富山グラウジーズのバスケットボールの試合をみる僕らの時間がはっきり蘇ってきます。うちの近所にもモスバーガーがあることはあるのですが、そういえばまだ一回も行っていません。ひさしぶりにエビカツバーガー、いや……モスバーガーを食べたいな、と思っています。ちょうど明日は富山グラウジーズの試合もありますから。今日もありがとうございます。


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