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「永遠」はつまらない。

今日、『鬼滅の刃 無限列車編』のテレビ放送があって、初めて観ましたよ。
原作も映画も観ていなかったので、非常に没入して観てしまいました(笑)

※以下、ネタバレありなので、要注意!

さて、話の終盤で、煉獄さんが上弦の鬼と戦うことになるのですが、その戦闘の中で、鬼から「お前も鬼になって、一緒に永遠を手にいれよう」みたいなことを提案されます。

煉獄さんは次のように返しました。

「老いることも死ぬことも、人間という儚い生き物の美しさだ。老いるからこそ、死ぬからこそ、堪らなく愛おしく尊いのだ。」

この言葉は、私の哲学とぴったり合致していて、正直、驚きました。

「うんうん、そうだよな」
と思わず口に出して同意してしまうくらいに。


実は、私の母は「永遠の命」を信奉する、とある新興宗教の信者でした。

幼い頃、私もその宗教の勉強を強要されたわけですが、普通な学校生活をたくさん制限させられて理不尽な思いをし、厳しい体罰も受け、いつも「永遠の命なんていらない!」と心の中では思いながら、従ったフリをしていたわけです。

高校生になるころには、自己意志でその宗教から離れることになりましたが、幼稚園児のころから叩き込まれた(洗脳された)その宗教の知識や感覚は、なかなか頭の中から消えなかったものです。



35歳を過ぎるまでの間に、数名の友人や親族・父との離別を経験しました。

「人が死ぬ」ということを何度も目の当たりにして、いろいろと私の中の死生観が固まってきたのでしょう。

人は「死」という有限の囲い中にいるからこそ美しい。

そう思うようになりました。

幼い頃からの洗脳の呪縛から解き放たれようと、必死にもがいた私なりの帰結点だったのかもしれません。


人は皆、「死にたくない」と思うのが当然。
でも、もし「永遠に生きること」が叶ってしまえば、なにをメリハリとして生きていけば良いのか、、、苦痛でしかないと私は思うのです。

限りある人生の中で、やりたいことを必死に追い求め続けていくからこそ、「人間」をやっていることが楽しい!!

これからも、そう思っていきたいですね。

そう、「永遠なんてつまらない」ものです。

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