見出し画像

結局「似合う色」と「好きな色」どっちを選べばいいの?

こんにちは、さくらです。
実はパーソナルカラーを学んでいる間も、アナリストとして診断をしている間も、ずっと苦しいなぁと思っていることがありました。

それがこの「似合う色」と「好きな色」どっちを選ぶのか問題です。

パーソナルカラー診断をした結果、「好きな色」が似合わないタイプだったということもままあります。
その場合、もちろん直接的に「その色は似合いません」なんて言い方はしません。代わりに「そちらよりこちらの色の方がよりお似合いですね♪」とか「もしその(似合わない)色をお召しになるのであれば、顔まわりではなくボトムや小物で取り入れていただくと素敵ですよ♪」みたいなことをお伝えするわけです。

もうね、あの、しゃらくせえな!?好きだって言ってんのにな〜〜んでそんなこと言わなきゃいけないんだよ!!めちゃくちゃ嫌なんだけど!!!?というのが私の魂からの叫びでした。く、苦しいよ〜〜〜……。いやだって、好きな色なんて一番目立つところに着たいでしょうが。カラギャンするオタクなので大変よくわかります。何ならワンピースで着たい。うるせ〜!知らね〜!似合わなかろうが青ったら青を着るんだよ!

実際、私にも好きだけど似合わない色があります。似合わないけど、でもめちゃくちゃ好きなんです。その気持ちがわかるから、人の好きな色を似合わない色だなんて言いたくない。それなのに、アナリストとしてはそれを伝える必要がある。
こんな感じで自分の本心とアナリストの責任(?)が常に頭の中でバチボコに殴り合っていたので、ずっとやりたいこととやっていることが合致しない感覚がありました。
それで、「私は一体何のためにみんなにパーソナルカラーを伝えたいんだろう…?」とずっと悩んでいたんです。

この話をするためには、まず「似合う色」=パーソナルカラーって、とどのつまり何なの?というめちゃくちゃ根本的なお話をさせていただかなければなりません。
少し遠回りになりますが、よろしければお付き合いくださいね。

皆さんも普段「それ似合う!」とか「それは微妙かも…」とか、色々なものを何とな〜くジャッジしていると思います。
でも、そもそも「似合う」ってどういうことなんだろうって考えたことはありますか?
「似合う」の根拠って一体何なんでしょう?

何となく? センス?

いえいえ、違います。

実は私たちは「調和」を感じるものを「似合う」と判断しています。
パーソナルカラーとは「調和」の理論だったんです。

調和というと、音楽がイメージしやすいですよね。
ハモりを想像してみてください。ゆずでもゴスペラーズでもコブクロでも合唱曲でも何でも構いません。高いメロディーと低いメロディーが調和していればきれいに聞こえますし、音程を外してしまうと途端に聞いていて不安になるぐにゃぐにゃしたメロディーになってしまいますよね。

色にもハモりと同じ現象が起こります。
音楽の場合はメロディーとメロディーが調和していれば聞いていて心地良く、色の場合は色と色が調和していると目で見て心地良い。そして、この心地良い状態、調和している状態を「似合う」というわけです。
まとめると、パーソナルカラーは「個人が持つ体の色と調和する色」のことを言います。
体の色というのは、肌や髪、目、唇などの色のことです。パーソナルカラー診断は顔の下に様々な色の布を当てがって行いますが、あれは布の色と体の色が調和しているかどうかを確認しているんです。アナリストのセンスでパーソナルカラーを見抜いているというわけではなくて、実は理論さえ知っていれば誰でも判断できるようになります。

ちなみにこれはちょっとした余談になりますが、皆さんは「パーソナルカラー診断が気になる!」と思った時、まずスマホで検索してみたんじゃないでしょうか。その時、「無料パーソナルカラー診断」みたいなページがたくさん出てきませんでしたか?
パーソナルカラー診断は1万円〜くらいが相場です。これって結構思い切りが必要な金額だと思います。もし無料でわかるならそれに越したことはありませんよね。
ということでページを開いてみると、中は大抵「あなたの目の色は次の内どれですか?」「あなたに似合う口紅の色はどれですか?」などの質問をされ、その結果によってタイプが診断されるというものになっていると思います。
これは理論に基づいた質問なので、実は前提となる知識さえあればそこそこ信憑性の高い結果が出ます。ただ、パーソナルカラーを知りたいと思う人からしたら「はぁ?似合うリップの色がわからないからパーソナルカラー診断をしたいんですけど!?」って話なんですよね。

話を戻します。

パーソナルカラーは調和理論に基づいた色です。
理論があるということは「似合う」という点においてパーソナルカラーは「正解」だということになります。

正解を伝えること。逆に不正解を伝えること。
そして正解を活かしたコンサルタントをすること。
それがプロのアナリストの仕事だと学んできました。
繰り返しになりますが、私にとってこれがめちゃくちゃ苦しかったんです。

前回、私はおしゃれが苦手だったと自己紹介しました。
おしゃれには興味がある。でもおしゃれをして人にどう思われるかが恥ずかしいという理由です。これをよくよく紐解いていくと、つまり私は「好きなものを他人に否定されたくない」んです。
私、隠れオタクなんですよ。ここではオタク全開の自己紹介をしましたが、初対面でオタクとして出会わなかった人にはオタクを隠しています。家族も知りません。……まぁ、何となくオーラは漏れているかもしれませんが、少なくとも私が同じ演目の舞台に19回通ったことやBLやGLが好きなことは知らないはずです。
なぜ打ち明けないのかというと、自分が好きなものをゼロから理解してもらうつもりがないからです。わかり合えないものを無理にわからせようとは思わないけど、それでも否定されるのは怖いし、悲しいし、傷つくから。
私は「六角公演めちゃくちゃ良くて19回も観ちゃった」って言ったら「最高じゃーん!そんなに良かったんだ!どこが好きなの?」って言われたいんですよ。「19回!?バカじゃないの!?」なんて言われたくない。そして、自分がされて嫌なことを人にもしたくない。

そんな私が誰かの「好きな色」を否定することなんてできるわけありません。どうしても絶対にやりたくなかった。たとえそれが理論的に正解だったとしても、似合わないなんて乱暴な言葉で済ませるのは辛かったんです。

この問題、かれこれ1〜2年悩み続けていました。
でもようやく私の中で答えが出たので、今こそ自信を持って皆さんにお伝えしたいと思います。

「似合う色」と「好きな色」、どっちを選べばいいの?

あなたはどっちだと思いますか?
私は絶対に「好きな色を選んでください」と答えます。

パーソナルカラーを知ったせいで今まで好きで着ていた服が着られなくなってしまったという話もよく聞きます。これってとても寂しいことです。
だって「似合うって言われたけどあんまり好きじゃないな…」と思いながら渋々買った服なんて結局全然着ませんし、着たとしても少しもテンションが上がりません。それならたとえ客観的に似合わないとしても「好き!」と思うものを着た方が100倍楽しいはずです。

でも、パーソナルカラーを知ることは無駄ではありません。
もちろんマストではありませんが、絶対に知っていた方が楽しいです!
こちらも断言できます。
ついさっきは「似合う」より「好き」を優先した方が楽しいと言いましたが、これは別に矛盾しているわけではありません。パーソナルカラーを知っても「好きな色」を選ぶことはできます。

つまり、「似合う色を選ぶため」にパーソナルカラーを使うのではなく「好きな色を増やすため」にパーソナルカラーを使っていただきたいということなんです。

あなたは自分の好きな色を、本当にちゃんと知っていますか?
今自覚している好きな色があるとして、その他の色は全部嫌いな色ですか?
きっとそんなことはないはずです。
食べ物だって何だって、食べてみなくちゃ好きか嫌いかわかりません。色も同じで、見たことがなかったら好きかどうか判断できません。その判断材料としてパーソナルカラーを利用して、好きな色を増やしてください。

好きな色を増やすメリットは、色を選ぶのが楽しくなること。
そして「好きなものを選ぶ」という体験こそがあなたの日々を彩っていくんです。

例えば、せっかく食べ放題のビュッフェに行ったのに好きなものが一品しかなかったらどう思いますか?
選ぶ余地が無くて全然面白くないと思います。食べられるものがあるだけまだいいかもしれませんが、それしか食べられなかったら飽きちゃいますよね。でも飽きたからって他のものを食べようとしても好きなものがないので嫌々選ぶことになってしまいます。
それと同じで、世界に存在する無限の色の中からたった一色しか選べなかったらやっぱりつまらないわけです。

たかが色、と思うかもしれません。
でも毎日はその「たかが」の積み重ねでできています。

もしもそういう些細な一つ一つを「好き」に置き換えられたら、少なくとも今よりも楽しくなるはず。それが二つ三つと増えていくのを想像してみてください。だから「好き」という選択肢をたくさんストックしておくのって実はとっても大切なことなんです。

パーソナルカラーは「似合う」に縛り付けて選択肢を狭めるものではなく、世界を広げて今よりももっともっと日々を鮮やかに、楽しくできるものです。

今好きな色をますます好きになるため。
まだ見ぬ色に出会うため。
好きなものを増やして今よりもっと楽しく生きていくため。

あなたにもぜひパーソナルカラーを知ってほしいと思っています。

たくさんの記事の中から目を留めてくださり本当にありがとうございます! 色を選ぶのが楽しくなるお手伝いができていたら嬉しいです。 少しでも悩みが晴れた際、よろしければサポートいただけますとこれからの執筆の励みになります♪