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新しい時代の新しい価値〜衛生管理ガイドライン

15年来、髪を切ってくれている友人の美容室の取り組みをご紹介しながら、Beforeコロナではない新しい時代の新しいコミュニケーションについて考えてみたいと思います。

4/12に公開した衛生管理ガイドライン

まずは、この動画をご覧ください。これは表参道にある美容室『SHEA』が、4/12に公開した衛生管理ガイドラインです。

4/8の非常事態宣言以降、美容室は自粛対象かそうでないかで揺れ動き、現場は振り幅いっぱいに振り回されたそうですが、美容業界の中でどこよりも早く自主ガイドラインを動画にして発表していました。

その友人がまだまだシャンプー係程度でしかなかったときから、ひと回りも年下ながらの付き合いであり、自分のお店を持ったことも重なって、時代の移り変わりと共有感を強く持った間柄なのですが

非常事態宣言前から、自粛営業をシミュレーションしていたことや、時代感を読む感度や、行動の速さは年下ながら感嘆しました。

ちなみにこの動画は「自然と降りてきた」という感覚的な直感だったそうで、飛行機に乗る際に機内動画を見せられるアレを思い出し、その場にいたスタッフを使って速攻で撮影したものだそうです。


この先求められること

いい加減に切りたくなった僕は、2ヶ月半ぶりに彼の美容室に訪れ、いろんな話をしたのですけど、お店の衛生管理は動画の通り、徹底していました。

・出社後の30秒の手洗い
・うがい薬を入れてのうがい
・毎日の検温
・手指のアルコール消毒
・マスクを着用しての店内全てのアルコール消毒
・カットクロスの毎回の消毒
・1時間毎の店内の換気
・間隔を開けた座席
・キャッスレス化

これら以外に、消毒液は原液を買って毎朝スタッフが測って手作業で作り、お客様から預かった上着は、他の方の上着と接触しないようにクリーニング店のように個別ビニールで包み、まるで手術道具のように使用するハサミやコームをトレーに並べ、1回1回消毒する徹底ぶりでした。

社会状況は理解しているものの、なぜ、そこまでするのか?と尋ねると

それこそ付き合いの長いロイヤルカスタマーと言ってもいいお客さんから、「検温はするんだよね?」と強めに言われて、少しビックリしたことがあったんですけど、もうそこまで徹底しないとダメなんだなと腹を決めたことがあったんですよ。

「正直、コストが掛かります。でも、これがスタンダードになるんだと思うのでね」とも吐露していました。

このnoteにたどり着いたあなたがどんな業態で働いているか分かりませんが、例えば、飲食店であれば、美味しい!楽しい!といったことや、サービスや環境の質が顧客に支持される価値ですけど

この先、どんなに美味しい食事をしていても、どんなに素敵な空間でひとときを過ごしていても、『3密』のどれかを感じた瞬間、現実に引き戻されるかのように冷めてしまう気がします。

接客を常とする業態にとって、これから大切になる価値は、友人の美容室のように「衛生管理が行き届いています!」という安心と安全を担保すること、そして、店側だけでなく、顧客にも一定の衛生管理を求める店が支持を集める大きな要因になる気がするのです。

『飛沫=悪』のような風潮は根強く残りそうで、そのガイドラインの引き方は業界によって、あるいは判断を下す経営者などによって差は生まれそうではありますけど、衛生管理の徹底は標準化されそうで

人は人とコミュニケーションをせずにはいられない生き物ですから、その標準化に適応できないサービスは、あっという間に社会からの支持を失うのでしょう。

遠くないうちに段階的に自粛要請が解除されていくわけですから、今のうちに「衛生管理ガイドライン」を作ってみてはいかがでしょうか? それが新しい時代を生き抜くスタートラインなのかもしれません。

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