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興味

飽き。
好きでも嫌いでもない一番残酷な感情だ。
物事に飽きた人は何もなしにふっと去っていく。
そのに良いも悪いも無く、ただ飽きただけ。興味がなくなっただけ。
それまではあれよあれよと群がり目を輝かせていたものが、眼差しは虚げに、言葉は心のない言葉さえ吐く。そこにきっと悪気はない。
もう興味が湧かない、それだけ。
好意嫌悪のような大きな感情に突き動かされることとちがって、意図せず争うことなく緩やかに遠ざかっていく残酷な人間の感情。人は物も人も消費し、飽きたらそこまで。誰もが持ちうる悲しく酷い自然な感情。それに抗うことは。

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