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データサイエンティストから未経験で広報・PRへ!1年間で学んだ知見を全公開。「第2回:PR戦略の考え方」

と、その前に...ご報告です!
3月末に🎉3度目の月間MVP🎉をいただくことができました✨

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’20年6月→12月→3月と、MVPをいただくお仕事が3度にわたってSHE史上初の挑戦を開拓し続けられるのも、少しずつ規模を大きく拡げられているのも、新しくSHEにジョインしてくれたチームメンバー、そして他事業部の皆様のおかげだなと毎日思っています。ありがとうございます。チームで成果を最大化させることの楽しさを感じた3ヶ月でした。

SHEは2月から「New Meシリーズ」と、前田敦子さんをゲストにお迎えしSHE史上最大の約6,000人に視聴いただいた「#学生さいごの授業」という2つの企画を並行してスタートさせました。今日はこの企画が生まれた裏側について書いていこうと思います。

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(↑終始前田敦子さんの人間性に圧倒され、一生の虜になりました。笑)

危機感を覚えた1月

2021年の始まりとともに新春キャンペーンのローンチを終えた1月末、私にはある危機感がありました。言わずもがなスタートアップは自社の掲げるビジョンを達成して多くの人に価値を届けるために、高い売上目標を掲げ急成長していかなければなりません。当時のチームも高い目標に対して目先の新規獲得の数字を達成するのに必死な日々が続いていました。

鳥の目、虫の目、魚の目を持てという言葉がありますが、私が考えていた当時のSHEの弱みは
①新規層の開拓ができていないこと
②ブランドアクションができていないこと

でした。特に②に関して、創業から4年経ち2度目の資金調達を控え、さらに上場も見据えている今こそ、しっかりと社会的意義のあるアクションを始めることでSHEのスタンス(ありたい姿)を開示し、ブランド信頼を積み重ねていかなければならないタイミングだと考えていました。

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つまり、獲得目標達成だけでも難易度は高いけど、獲得とブランディングの両立ができたらさらに見えてくる世界があるし、SHEの持つブランドビジョンを世の中に伝えていきたいからこそそこに挑戦してみたいと思いました。

数字からもブランドからも逃げないPRでありたい!(心の叫び)

ということで早速みんな大好きCMO五島さんへ自主提案→すぐにチームで実行です。自主提案は全責任が自分になるので挑戦としてオススメ。プレッシャーが自分を育ててくれます。でもスタートアップなので人的資源も、予算も、時間も、とにかく限られているため「そうは言っても&わかっちゃいるが実現は無理難題」状態なんですよね😭😭😭...でもでも、コントロールできない領域まで踏み込んでこそ予想もしない成果が生まれるから楽しくてやめられない止まらないのです...🦐

ブランド戦略の種類

少し話を変えますが、ブランド戦略を縦軸を「文化的価値(共感度など)」、横軸を「経済的価値(売上への影響など)」で見てみると下記のような図ができあがります。

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企業のブランディング施策は全ての場面で右上を目指すわけではなく、時と場合によって獲得重視ブランドイメージ重視を行き来します。たとえばSHEでは季節のキャンペーンブランドムービーBEFORE AFTER Awardなどがあるように、個々の施策や戦術の繰り返しが集まって大きなベクトル(ブランドミッション)になることに意味があります。

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そこで下期が終わる3月までの打ち手として、弱み①に対しては「NewMeシリーズ(獲得重視で確実に目標達成をする)」を、弱み②に対しては「学生さいごの授業(同時並行でブランディング重視の施策を勧める)」を実施することに決めました。

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New Meシリーズを届けたかった相手

「New Meシリーズ」の企画は、ある課題から生まれました。
SHEにまだ触れたことがない方にSHEのイメージを調査してみると、

■もともと意識の高い人がいく場所
■好きなこと/やりたいことがはっきり決まってないと通っちゃダメそう
■パステル系が好きな人が多いイメージ

という答えが返ってきました。
しかし、私がSHEを毎日見ていて素晴らしいと思うところ(でも世の中に伝わっていないところ)は、(A)そう答える皆さんと(B)SHEに通う方の「(A)と(B)、両者のスタートは同じである」ということ。最初からやりたいことが見つかっている人の方が少ないです。
むしろ「何をどうしたらいいかわからないけど、とにかく一歩を踏み出してみたい」と一緒にスタートを切ってSHEで様々なコースをつまみ食いで学んだり、SHEメイトさん同士で「好きなこと・やりたいことの見つけ方ワークショップ」を開いたり(素晴らしすぎる...)、イベントに出て登壇者のお仕事獲得法を試してみたり、あまたの方法にトライしながら人生の旅に出かけ、自分が幸せだと思う道を見つけていく方が多いです。

しかも今の世の中には「好きなことで生きていく」という言葉が濫用されていて、好きなことがある=正である!という圧さえ感じます。「強いていうなら私はこれが好きですけど、でもそんな語れるレベルじゃないから...」と遠慮される声もよく聞きます。好きなんて人それぞれ自由に楽しむ感覚でいいのに。
だからこそ、この企画ではSHEとして「なんか好き」というそれぐらいの気持ちで未来は変えられるし、それでいいのだという姿勢を示したくて「なんか好きかも、で未来は変わる。」というコピーに決定し、イベントバナーにも毎回この言葉を入れることに。そしてカラーもこれまでのSHEで使わなかった配色にして目新しさ・多様性を重視し、SHEが開催していること自体も小さなロゴに気づかないとわからないようなデザインにしました。

↓(ごく一部ですが)コピーブレスト会議のメモと、完成バナーデザイン

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イベントのコンテンツもこだわった企画なのですが、書き出すと長くなってしまうので割愛します。ぜひPRtimesをお読みいただき次回のオミさんイベントにお越しください⭐️

#学生さいごの授業 誕生のきっかけ

SHEには大学生の方も通ってくださっています。ある日、大学生のSHEメイトさんから「大学に行けなくて友達とも会えないし、バイトも休業になってしまって孤独で、SHEがあって本当によかったです。」とお聞きした時、社会人とはまた違った変化を余儀なくされている大学生の環境に衝撃を受けました。「去年のSHEオープンキャンパスのように、何かできないかしら...」そんなことをおぼろげに考えていたある日、大好きなラブグラフのCEOこまげさんのツイートが目に飛び込んできました。

「なんて素敵な取組なんだろう!!」と心が震えました。このツイートは瞬く間に拡散され、私のタイムラインはそれから毎日、一生に一度の成人式を笑顔で残す新成人の皆さんの美しい写真でいっぱいになりました。美しかった。

SHEからもこうしてコロナ禍で前例のない生活を強いられている学生の皆さんや、これから社会人を迎える皆さんを幸せにするアクションをお届けしたい!!!

この日から悶々と自分にできることを考える日々が始まりました。

↓心のままにつぶやいたslackたち。(1/8、朝も夜も投稿してる。笑)

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SHEに通われている方は20代30代の働く女性が多いですが、根幹にある私たちのビジョン「一人一人が自分にしかない価値を発揮し、熱狂して生きる世の中を作る」の"一人一人"は年齢や性別を問いません。だからこそ、来たる3月の卒業の時期に、

老若男女誰でも参加できる"SHE史上最大の何か"

をやろうと決めました。

でもその「何か」を研ぎ澄ますにあたって最も重要だったのは、ラブグラフさんは写真という魔法でかけがえのない思い出を残し人々に溢れる幸せを届けているけれど、

「オンラインサービスのSHEは、一体何がお届けできるんだろう?」

という点でした。

チームで膝を突き合わせて毎日丁寧に議論を重ね、行き着いたSHEにとって大切なキーワードは、「学び」でした。学生を終えても社会人になっても学び続けることから広がる選択肢が人生を彩ってくれることの提示こそ、SHEがキャリアスクール・学びのコミュニティブランドとして自信を持って伝えられることだと思いました。だから、企画の名称は"卒業式"ではなく、"学生さいごの「授業」"になったのです。

届ける内容は、少しばかり先に社会人になった私たちが「もっと早く知っておきたかったな」と思った誰も教えてくれない大切なことたち。社会人になるとパートナーシップやSDGs、お金、キャリアや転職など、誰もじっくり教えてくれなかったことを自らの意志で決断して生きていかなければいけません。しかも、新型コロナウイルスの影響によりこれからますます決まった答えのない時代は加速するでしょう。そんな時に地続きに卒業を迎える皆さんに、誰も教えてくれない6つのリアルについて届ける機会を設けたいと考えました。

(でも、やるからには学びだけじゃなくて、どうしても「🌸お祝い🌸」もしたかったんですね。欲張りですよね。大切な3月から4月をこれまでになく地続きで迎える皆さんの門出をどうしてもお祝いしたかった。だって私たちは袴を着て、家族や周囲に、たくさんの「おめでとう」と言われながら卒業できたから。だからどうしても、どれだけ難しくてもスペシャルゲストをお呼びしたいと思っていました。その話は最後に書きましょう。)
↓以下、最後までチームで粘ったキービジュアルとステートメント。

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前例のない新社会人を迎えるあなたへ

「会えない」「できない」が多かった学生さいごの時間。
社会人のはじまりを、変わり映えしないまま迎える人もいるだろう。

いつもと変わらない部屋と、おなじみのパソコンで入社式を迎える人。
ゆかりのない場所に配属が決まり、はじめましての挨拶すら会えずに交わす人。

日本中、世界中が揺れる時代に”新社会人”になるあなたへ。
学生生活が終わるこの時、少し立ち止まって話をしよう。

社会には、誰もおしえてくれない大切なことがあふれてる。
学びを続けるほど、選択肢は無限に増やせて、自分らしい未来も見えてくる。

人生はここからまた、新しい始まりを迎える。

会えなくても、見えなくても。あなたにはたくさんの仲間がいる。
社会への一歩をともに祝い、そして力を借りて、前に進もう。

これは、わたしたちからあなたに贈る、学生さいごの授業。

社会人向けキャリアスクールが企画を大学生に届けるために

先述しましたが、SHEは社会人の方が多く通うスクールです。大学生の方との深い繋がりはほとんど持っていませんでしたし、冷静に全国的に見ると大学生からの知名度も低いです。だからこそ、ひとりでも多くの大学生に届けるために、SHE単独ではなく学生からも人気な企業さまであり、かつ各界のプロフェッショナルの皆様との連合企画である必要がありました
今回ご提案をさせていただき、登壇に快くご協力くださったみなさまには本当に感謝が止まりません。素晴らしい授業を本当に本当にありがとうございました。初めての企業連合企画、とても楽しかったです。またやりたいな。

②SHE学生さいごの授業

SDGsの話:株式会社arca 辻 愛沙子さん
リーダーの話:株式会社リクルート 佐古 龍さん
パートナーシップの話:株式会社CRAZY 森山 和彦さん/渡部 恵理さん
経済の話:NewsPicks, Inc. 野村 高文さん
アイデアの話:CHOCOLATE Inc. カイジエンドさん
キャリアの話:は、僭越ながらSHEから私が登壇させていただきました。(一部ですがアーカイブ動画はこちらから。)

そういえば今このnoteを書いていて初めて思い出したことが!笑
これは初めて誰かにお話する、SHEメンバーにもナレッジシェアしていないことです。

どうやったら大学生にも届くのか?と考えた方法の1つとして、毎日隙間時間を見つけてはTwitterで#22卒などのハッシュタグから大学生の方のアカウントを探して、手作業でこつこつ数百名にご招待のDMをお送りしました。↓※実際のDM

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もちろんDMをお送りしてもご覧いただけない場合も多いですしアクティブでないアカウントかもしれません、実際お返事をわざわざいただいたのはそのうち2名ほどでした(ありがとうございます😭)。でもそんな低確率は私にとってはどうだってよかった。他にも、学生団体の方に声かけをお願いしたり、前職の同期で兄弟に大学生がいる友人に声をかけたり、仕事の隙間に大学生に届けるために”今の自分にできる方法”は全部試しました。

他にももう忘れてしまっているような地道で泥臭い作業は数え切れないほどあります。泥臭さはもはや習慣なので一生懸命思い出しても出てこないことが多く、過去の自分を超えてはまた超え、の繰り返し。なぜこれをあえて書いたかというと、すべての仕事の華々しい成功は、誰からも見えぬ、そして結果に繋がるか確証がないような水面下での努力をどれだけ真摯に積み重ねられるかだと思うからです。隣の芝が青く見えても、誰かに嫉妬する前に、悩む前に、自分に今できることだけをまっすぐ見て手を動かそう。ただそれだけ。逃げないとか諦めないという言葉を使うのは簡単ですが、同じことを意地になって繰り返すのではなく100のやり方を試しては磨く過程で打開策を見つけ出す"百戦錬磨"のことだと思います。

急に熱い話になってしまいましたが、これは最後のスペシャルゲストの話にも繋がるのです。

どうやって前田敦子さんにご出演いただいたの?

出演告知を発表してからというもの、ありがたいことにこの質問を関係各所から何度もいただきました。noteをご覧いただいている皆様のなかでもそこが知りたい!と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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ですが、何も特別な手段は使っていません。繋がりがあったわけでも予算が潤沢だったわけでもありません。私たちにできることは、真正面から事務所のサイトに真摯にお問い合わせすることだけでした。(ちなみに、今回は違いましたが「ツテがあって」という言葉を幸運と捉える方もいらっしゃいます。でも、ツテも立派な積み重ねの結果だと思っています。)

実際のところ、このイベントは最強な布陣の皆様のおかげさまで素敵なコンテンツとなっており、申込数も過去最高の700名を達成。たとえスペシャルゲストがいらっしゃらなかったとしても素晴らしいイベントになることは間違いありませんでした。

でも。

一生に一度しかない卒業の機会を、スペシャルなお方に直接卒業のお祝いの言葉をもらえたら...、新社会人の皆さんに忘れられない日をお届けできるのでは&そしてSHE初のブランドアクション、やるからには可能な限り最大化したい!その「もういっちょ上に」の可能性にかける最後の原動力は、参加者の皆さんとSHEへの愛でした。

それに、この企画が絶対に「社会にとって良いこと」という確信があったからこそ「絶対に企画に共感してくれる方はいるはずだ。」と自信を持って提案することができました。SHEは名の知れた大企業ではないけれども社会にとって良いことであれば、協力は得られるし、物事は進みます。企画(に限らずですが)は、企画している自分たちが「心の底から意義があることである!」と断言できないと世の中に出してはいけなくて、熟考や議論を重ねて、今の自分達にできる最高のアウトプットを出す。その積み重ねでしか奇跡は起こせないのだと思います。

今このnoteを読んでくださっている皆さんの会社の規模によって、フェーズによって、事業内容によって、戦略の考え方は違ってくると思いますが、この部分だけは共通していると言えるかもしれません。

※ところが!上に書いているような勢いと自信に反してスペシャルゲストの決定は非常に難航し😰(笑)、いろんな紆余曲折からの急展開があって決定したのもイベント5日前という直前すぎる直前で、もう本当にダメかもしれないと心臓が持ちませんでした...。詳細は記載できませんが急な相談にご協力いただいた皆様、ありがとうございました><!!!

#学生さいごの授業 の感想は、ぜひTwitterでハッシュタグ検索してご覧ください。何個かピックアップさせていただきます。

ということでPR戦略の考え方のお話を書きましたが、最後は戦略を立てたとしても結局実現する力には積み重ねが大事というシンプルな話になりました。なので世の中のPRの皆さん、一緒に地道にコツコツ頑張りましょう💪

長くなってしまいましたが、今日も読んでくださってありがとうございました😌!ぜひ感想&シェア&スキ、いただけると嬉しいです。そして第2回の執筆が遅くなってしまって反省...。「毎回7000字のnoteに仕上げるんじゃなくて3500字を2回出せば良いのに!」とみんみんさんに言われたので、次回の「第3回:言葉のインプットの方法」は、3500字程度に納めて早く出します!笑

もし他にもnoteに書いて欲しいことや感想などありましたら、お気軽にTwitter(@roco111o)までDMください^^✨

それでは、今週も頑張りましょう〜〜〜!😉💖

前回の「第1回:PRイベントで必ず熱狂を生む3つのポイント」はこちらから。







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