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藤沢市のプロジェクトマネジメント支援(PJ推進のポエム)

2021年の12月から2022年の3月末まで、藤沢市の自治体変革PJ-DXの公募チーム4チーム(介護認定、照会業務、消防申請、市民意見)についてプロジェクトとしての具体的なロードマップと課題やリスクを潰すこと、要件定義を進めることを支援してきたので、その内容をちょっとまとめてみようと思います。

まずはキックオフ

あるべき姿の業務を要求としてまとめたプロジェクトの提案書を、実際のプロジェクトとして進めていくときに必要となるプロセスやこの工程で作成する成果物などを示しながら、プロジェクトリーダー(職員さん!)とプロジェクトでの役割やスケジュールを確認していきました。

そして、本音としてのリスクと課題をあげ出してもらい、これらを解決する方法も一緒に進めていこう!ということも行いながらチームとして進めていくことを話していくことも大事です、なぜなら、これから共に同じ悩みを共有することで一体感を得られることと、なにしろ後からこういう課題やリスクが出てきたときには、もうときすでに遅しとなってしまうからです。この辺りは、事前に自治体変革PJ-DX研修で半年間一緒にやってきているので信頼感を持って進められています。

プロジェクトリーダーとして何をするのか決める

今回、検討してきた各チームは消防チーム以外は、いろいろな課の方が集まって出来上がったチームです。そんなチームでプロジェクトを進めていくためにはプロジェクトリーダーの存在が必要です。今回は、原課の方を中心に、それぞれのチームでプロジェクトリーダーを決定してもらい、プロジェクトに対してリーダーとして何をしていきたいのか、挑戦したい点、我々にフォローしてほしい点をまとめていきました。心で思っているだけでなく、明文化することで言葉は自分のものになります。多くのリーダーたちが熱い思いと、不安なところをここでも打ち出していただいています。

ゴールを何度も見ながら、手段と方法を変えてゴールをめざす

検討を進めていくと、「ステークホルダーからこういうこと言われた・・・」「全庁的にルールを統一しなきゃいけない、マニュアルがない」「これからの申請はいいけれど、今までの紙申請をどうやってデータ化するかルールを決めないと!」などなど、提案書作成の時には見えていなかった課題がやはり出るわ出るわとなります。こうなってくると、プロジェクトチームも不安になったり全部はできないのでは?などと揺れてくるものです。とはいえ、ここでゴールラインをどんどん変えていくと、プロジェクトがどこに向かっていくのか分からなくなります。

そこで、我々が支援するところは、本当に他に方法はないですか?こういう考え方は使えませんか?とありとあらゆる可能性を提案していくことです。決めるのはもちろん、プロジェクトメンバーですが検討せずに進めるのではなく、やらないならやらない、変えるなら変える、業務のやり方を変えることでさらに効果を出すということを考えて決めることが大事です。

また、いつまでに何を決めるのか、しっかりと決めていくこともプロジェクトチームにはお願いしています。どうしても職員さんは、分からないことまだ決まっていないことがあると、先送りにしてしまうのですが、それがわかるのはいつですか?そこから検討フェーズを作ることが必要ではないですか?などということも支援しています。

要求定義と要件定義は違う

要求定義で考えた提案書に、どうしても固執してしまうこともあります。それは、半年も考えてきたことなので当然なのですが、システム要件(システムやセキュリティ的にNGなもの)でダメだとわかった時には、業務要件を変更することも一緒に議論しています。なぜかと言えば、提案書の時に考え抜いた目標や効果そしてゴールが大事なのであって、それを達成できるために業務としてどのように変えることができるのか。それをした際に、職員からの抵抗がありそうであれば、抵抗を小さくするための手段はないのか・さらにメリットを付けることでバーターできないのかなど考えてもらいます。やりたいことは、要求定義の手段ではなく、目標を達成することなのでそこを意識してもらっています。

最後にもらった言葉で感涙する

当初は構想すら見えておらず不安しかありませんでしたが、皆様のご支援のおかげで、やりたいことが明確になったと感じております。

作成いただいた資料は来年度も課内で活用させていただきます。
来年度も時間を作り、課としてデジタル化、効率化を推進していけるよう努めてまいります。

こういう言葉を、戦友たちから貰えてこその伴走型支援と言えます。
それぞれのビジョンに向けて、一緒に考えて駆け抜け、ときに発破をかけたり、そこまでで本当に良いのですか?と問い詰めたりしながらも、ゴールまで進む。これが、私たちが見せたかったプロジェクトマネジメント、プロジェクトワークというロールモデルでもありました。

4つのプロジェクトは、それぞれロードマップも詳細化され、4月から実施すること・ものによっては実証実験も確定し前に踏み出しています。
研修だけでは終わらない、ゴールに向けて進み続けて、プロジェクトが終わったときにまたノウハウ共有したいものです!

今年度は10チームと再びプロジェクト化をめざす

今年度も10チームのさまざまなテーマで目標を立てて効果のあるDX/BPRを検討し提案書を作り上げます。熱量を持って半年間勧められたチームは、再びプロジェクト化をめざすことになるでしょう!

2021年度の1年間で、藤沢市では多くの気づきを参加者がまとめてくれましたので、それをこれから活かしてさらにパワーアップしていくこととなります。

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