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兼業診断士の仕事と日常

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企業に勤めながら中小企業診断士として活動する企業内診断士(ハイブリッドコンサルタント・兼業診断士)の日常や考えていることについて、徒然と。 以前書いていた中小企業診断士ブログはこ… もっと読む
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#企業内診断士

流れに棹さすことで流れに逆らえ(「誰からどう評価されたいですか?」改題)

流れに棹さすことで流れに逆らえ(「誰からどう評価されたいですか?」改題)

先日、上記のような投稿をFacebookにしてみました。思ったより多くの「いいね!」をいただきました。同じように思っている人はそれなりにいるのだと思いました。僕のFacebookの友人、フォロワーには日本人らしくない人が多いのかもしれない、と思ったりもしました(笑)

■一番病あるいは優等生病人間誰しも、自分が所属する企業や業界の中で良い評価を得たいと思うものでしょう。それは当然のことと思います

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中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)

中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)

診断士試験の勉強をしている頃、財務・会計と並んで苦手だった科目が「経営上情報システム」でした。もともとITには苦手意識があった上に、2000年から2005年、極めてアナログな会社に勤めていたので(その会社のPCは、僕が辞めた後、2008年になってもDOSを使っていました)、デジタル化の波に乗り遅れていたのです。そんなこともあって、見るのも嫌な状況でした。

それが10数年経ったら、支援先からデジタ

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「事業計画書」はなぜ必要か?

「事業計画書」はなぜ必要か?

先日、「事業計画書の書き方と作り方」について書いて欲しいと依頼を受けて、次のようなコラムを寄稿しました。

■起業に事業計画書は必須ですか?僕が起業創業時における事業計画書の作成に、それほど高い価値を見出していないのは一部の人にはばれています。そういう人から見ると「よくこんなことを書くな」と思われたかもしれません。

そもそもイノベーティブな事業の発想は、机を前にうなっていても降りてくるものではあ

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補助金申請支援と中小企業診断士~補助金はガンですか?~

補助金申請支援と中小企業診断士~補助金はガンですか?~

埼玉県中小企業診断協会(さいたま市)は3月下旬、会員の中小企業診断士約500人に高沢彰会長の名義で一通の文書を送った。表題は「補助金申請支援について~埼玉県中小企業診断協会の見解~」。本文には「診断士の使命は経営者と一緒に考え行動しながら経営力向上を支援することであり、補助金申請だけの依頼なら断るべきだ」との趣旨が書かれていた。

少々古い記事ですが…… 上記は2021年5月12日に日経新聞電子版

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経営理念と経営戦略~理念はいかにして生まれるのか

経営理念と経営戦略~理念はいかにして生まれるのか

先日、(並び)幹事をしている「アート思考研究会」で登壇の機会をいただきました。テーマは
◆アート思考で創造する 経営理念と経営戦略~理念はいかにして生まれるのか

一昨年から「経営戦略」についてお話しする機会を何度かいただいていました。そのたびにほぼ半分の時間を「経営理念」の話に費やしてきました。理念と戦略は切っても切れない関係だと思っているからです。今回はそこから一歩踏み込んで、理念はどうやって

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「NPO法人会計基準」を学んでNPO法人経営支援へ

「NPO法人会計基準」を学んでNPO法人経営支援へ

FATという研究会に参加しています。デブが集まった会ではありません。Finance,Accounting,Tax,の頭文字をとって命名した、財務・会計のための研究会です。

過日その「FAT」で講師をしてきました。テーマは「NPO法人会計基準について」です。

僕も決してNPO法人会計基準に詳しいわけでもなく、まして専門家なわけでもありません。昨年の11月、ある研究会でレクチャーを受けてから少しず

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働きながら大学院で学ぶ

働きながら大学院で学ぶ

昨年の4月から大学院に通っています。明治大学大学院博士課程前期経営学研究科経営学専攻マネジメントコース、要するに社会人大学院の修士課程になります。

大学院に行きたい気持ちはかなり以前から漠然とですが持っていました。極端に言えば、大学を卒業してからずっと心に秘めていたように思います。とはいえ具体的なものはなにもありませんでした。どうやったら入れるか、金銭的にいくらかかるのか、など調べればすぐわかる

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人生で大切なことはファイナンス理論が教えてくれた

人生で大切なことはファイナンス理論が教えてくれた

「財務・会計」という科目が苦手でした。
診断士試験を振り返ると一番苦い思い出があるのは財務・会計です。合格した年の一次試験で60点を超えなかったのは財務・会計だけでした。

それでも足切りになるほどひどい点を取らずに済んだのは、1冊の本との出会いがあったからです。それがこの本。
『15歳からのファイナンス理論入門―桃太郎はなぜ、犬、猿、キジを仲間にしたのか?』慎泰俊著

アカウンティングは最後まで

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SDGs雑感~「中小企業のSDGs経営推進マニュアルに関する調査研究」から~

SDGs雑感~「中小企業のSDGs経営推進マニュアルに関する調査研究」から~

11月5日、「中小企業経営診断シンポジウム」へ参加してきました。中小企業診断士協会が行っている一番大きなイベントです。
昨年、有志と取り組んだ「中小企業のSDGs経営推進マニュアルに関する調査研究」について発表の機会をいただいたので、別に僕が発表者なわけではないですが、せっかくなので4年ぶりにフル参加することにしました。
調査研究についてはこちらから

⇒ 「中小企業のSDGs経営推進マニュアルに

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事業計画についての一考察

事業計画についての一考察

最近の僕がどんな風に目標をつくっているかを書いてみました。実はこれが、経営計画を立てるときの考え方と基本は同じだと考えるようになりました。勤務先、支援先の経営計画の策定に関わるときは、この考え方をベースにしています。
次回、忘れていなければこのテーマで書きます。

3月にアップした記事で上記のようなことを書いておきながら、コロナ禍に紛れてほったらかしにしていました。ということで、今回、少し補足して

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製造業の支援を通して

製造業の支援を通して

中小企業診断士を名乗っている以上、中小企業を支援するのは義務だと思っています。まして僕の勤務先は中小企業です。勤務先を良くしていくのも診断士としての仕事だと考えています。実は勤務している会社を支援先として見ている部分もありまして(笑) そうやってちょっと突き放して、客観的に、俯瞰的に見られた方がいい場合もあるのではないかと思っています。

勤務先は大分類でいえば製造業になります。それだけに製造業を

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リモートワークと工場業務

リモートワークと工場業務

毎日、会社に出勤している。緊急事態宣言が出て、リモートワーク(在宅勤務)が当然のような流れができつつあるが、出勤している。

■リモートワークの実現にむけて勤務先では、昨年から少しずつリモートワークの実施に向けてプロジェクトを動かしてきた。ただ、もっと時間がかかる、5年くらいのスパンで考えないとうまくいかないだろう、という前提だった。それがこの新型コロナウイルスの感染拡大にともって、急ぎ対応しない

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経営でいちばん大事な「現預金」の話

経営でいちばん大事な「現預金」の話

緊急事態宣言が出ました。一応、5月6日までとなっていますが、新型コロナウイルスの感染拡大がどこまで続くのか予想がつきません。緊急事態宣言が延長される可能性は高いとみています。

医学的な知見は私にはありませんから、その点について何かを述べることはできません。しかし中小企業診断士として、新型コロナショックが経済にどんなインパクトを与えるのか、それが経営にどう影響するのか、考えないわけにはいきません。

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「本当に大切な話は懇親会で聞ける」の意味するところ

「本当に大切な話は懇親会で聞ける」の意味するところ

「飲み会で仕事をもらえるという話があるのですが……」

東京都中小企業診断士協会の秋大会内で開催される「企業内診断士交流会」。昨年まで2年間、運営に関わってきたイベントですが、今年は幹事を卒業し、気楽に一観客の立場で参加していました。

「~パラレルワーク時代到来!~1.5時間でスッキリ!診断士における副業・複業のリアル」をテーマに、多彩な活躍を見せている方々によるパネルディスカッションが行われま

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