報復性夜更かしのさなかで(2021年11月26日)


この交換日誌をはじめてからというもの、習慣づけがきちんとできている人への惜しみないリスペクトよ。毎日のように日記をつけたり、決まったリズムで生活したりと、ルーティンを持っている人に憧れる。生まれて此の方、長続きしているものがない。眠い目をこすりながらバチェラー観たりしながらダラダラと仕事をしているうちに、こんな時間になってしまった。明日も早いのになあ。山暮らしらしからぬ生活である。

夜は、”誰も連絡してこないから”好きだ。
と、書いて、夜の捉え方に随分変化ができていることに気付く。生来の夜型な訳だが、昔は”否定されることがないから”好きだ、みたいな感じだったろうか。ん、案外と前者と後者は同義かもしれん。外圧の主成分が昔は世間の目であったのに対して、いまは単純に迫り来る仕事、といったところか。過ごし方は堕落しきっているが、いずれにせよ自分に染まれる時間なのかもしれない。

子供が観ていた「魔女の宅急便」を盗み見しながら仕事をしていたら、魔法の力を失って空を飛べなくなってしまったキキに、絵描きのお姉さんがこう言っていた。

「私、前は何も考えなくても飛べたの。でも、今はどうやって飛べたのか、分からなくなっちゃった」

「そういう時はジタバタするしかないよ。描いて、描いて、描きまくる」

「でも、やっぱり飛べなかったら?」

「描くのをやめる。散歩したり、景色を見たり、昼寝したり、何もしない。そのうちに急に描きたくなるんだよ」

ジタバタはしているところだろうけど、なにかが分からなくなったわけでもない。いや、もしかしたら、分からなくなったことも、あるのかもしれない。いま、全部をやめてみて「何もしない」をやってみたら、どんな感情に駆られるのだろうか。その先でやってみたいことは、なんなのだろう。

ハタコシ

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