
新年号「2025年、水素はブレイクするのか?」
応えは「No」です。
社会に不可欠と判断されたエネルギーは一時的な流行りで、盛り上がったり、下がったりするものではありません。2013年以前は、何度か水素ブームが起きては、消えてを繰り返してきましたが、与党で水素社会推進議員連盟を設立し、政治もコミットメントし、ロードマップを作成して以降は、不可欠なエネルギーと位置付けられています。その意味では2025年も着実に水素社会が進むということになります。ただ、スピード感に関しては、いささか心配なこともあります。
水素ビジネスの現状
それは、技術が先走り、ビジネスが後回しになっている点です。2025年も多くの水素に関わる実証事業が行われるはずですが、それが実装にほど遠いものが多いという事です。
大きなピクチャーを描いて、全体が回転するまで実証を続けるのではなく、ビジネスになる細かなケースを支え水素ビジネスをつくることも必要です。水素の実証実験ビジネスが盛んになっても、1次的に企業は収益を得られても、本質的な経済はつくれません。
水素社会を身近なものに
2024年H2&DX inc.は、直営水素レストラン「icHi」をオープンし、多くの方々に水素調理を体感して頂きました。
また、各自治体のお招きを頂いて水素社会の普及啓発として、「出張水素調理試食会」も行いました。


いずれにしても、水素社会を身近なものに感じてもらえる入口をつくることが出来たと思います。
今は、誰しも、多少なり環境に関心を持っていると思うのです。でも、高いハードルがあると入ってこれない、低いハードルが必要で、その1つが水素調理だと実感しています。
また、水素調理を全国に広げていくためにパートナーづくりを進めています。2024年は、山形県の山形酸素をから切に、香川県の高松帝酸、そして2025年の早い時期に3社、そして年内には、全国に広げていく予定です。
製品の開発について
新たな製品の開発については、焼肉無煙ロースター製造会社のシンポと水素無煙ロースターの共同開発を行っています。煙が出ない、二酸化炭素が出ない、そして美味しい。焼肉の世界に新たな価値を見出していくためのプロジェクトです。
1月22~23日に池袋サンシャインシティで行われる「焼肉ビジネスフェア」において、コンセプトモデルを発表する予定です。
H2&DX inc.自体は出来て2年半の小さなベンチャー企業故に、全て自分たちで出来るとは思っていません。水素調理の普及、新たな製品開発、市場開発を多くのパートナーと共に歩んでいきたいと思っています。2025年、H2&DX inc.は、「水素で二酸化炭素を無くす」その思いで、5感に伝えるサービスを提供する企業として、活動していきます。
最後に
2023年から、冬の入り口で咳喘息に悩まされるようになったのです。秋が無く、急に寒くなる冬に気管支が耐えられないのだと思います。60歳ですから体の衰えと言えばそれまでですが、小学校4年の娘の友人にも咳喘息になってる子供がいます。
地球温暖化と直接的な因果関係があるかどうかは、科学的見地による解明が待たれるところですが、日本人の身体は、四季があることを前提に成り立っている身体だと思うのです。春があることによって、暑い夏に徐々に慣れていく、秋があることによって、寒い冬に徐々に慣れていく。準備期間が無く、暑さ、寒さがいきなり来れば体調が崩れても不思議ではありません。
秋が無いことによって、多くの日本人が、私同様に咳喘息になるようなことが無い様に祈るばかりです。
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株式会社H2&DX社会研究所代表取締役
福田峰之
株式会社H2&DX公式サイト