宇禰 日和

ひとりの人間。詩を書きます。

秋の瀬

夕暮れの鱗雲を眺め 綺麗 と 呟く と 同時に 死にたい と 呟く こころが どこにあるのか 死にたいと言いながらも わたしは 物を食べ 水を飲み 排泄をし ひとを好きになろう...

囀り

ありあわせの嘘でしか運命を語れない 朽ち果てたからだ 精神が浮かんで見ている 最後に。って、話す校長の挨拶は長かった 愛してる。って、泣いたはずのあなたは存在しな...

ふたり

ほら、あそこが僕の家だったところ。 助手席から眺めたそこは、車が数台止まった駐車場だった 知らない間に家がなくなったと 前を見ながら明るく話す 同じように明るく...

真夏のインスタ

三ツ矢サイダーは口に優しい泡 日差しに顔が当たれば粒になって身が弾け飛ぶ わたしまた夏を愛せなかった 暑さの熱の重量を抱きとめられずに 弾け出された身ごと蒸発する ...

疾風の荒野

これは戦争だ 誰にもわからぬ わたしによる自身への戦い とめどなく溢れでる言葉を手のひらで掴め 指先で繋ぎ合わせろ 吐きだして倒れても はいずり回れ 死なない身体に鞭...

パラドックス

お風呂に入って綺麗になったのに きみは煙草の毒を入れる 勿体ないと思うけれど きみは重石がないと飛んで消えてしまう。 吸う?と差し出された紙切れから 煙を口いっぱい...