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アメリカでも日本でも子育てに正解はない。けど。

東京からカリフォルニアに家族で越してきて約5年半。当時、私の4人の子供達はは小学校高学年からオムツが取れていない幼児まで。それぞれの学年を学校に通わせる中で、感じたことをいくつか。

一番感じた日本とアメリカの学校の違い。それは「緊張感」。

うちの子たちは、地元のパブリックスクールへ通ったが、転校1日目から、全員が「楽しい!!!!!」と満面の笑みで帰ってきた。もちろん、英語なんて、"Hello." "Thank you."と"Can I go to the bathroom?"くらいしか教えてないし、話せなかった。それでも楽しかったのはなぜか。

「オヤツ(ブランチ)の時間がある」から。

しょーもなすぎるが、日本では遠足くらいでしか持っていけなかったオヤツを、堂々と10時すぎにみんなで食べる。そして、カリフォルニアという土地柄もあって、みんなフレンドリー。長男なんかは、ポケモン、ナルト、ドラゴンボールのキャラの名前の言い合いっこだけで友達を作って帰ってきた。(凄すぎるJapanアニメカルチャー!)

とにかく全体がユルい。「起立!礼!」なんて挨拶も無し。ぬるっと始まりスルッと終わる。毎月○○デーと称したハロウィンのようにテーマ別コスプレのイベントもある。(ex:クレイジーヘアデー、パジャマデーなど)それもやってもやらなくてもどっちでもいい。遠足も林間学校も全て参加するのも不参加でも自由。強制参加なんてありえないのだ。

で、緊張感がないことに対するメリットとデメリットは当然ある。
メリットは
子供がのびのびとしている。
発言や表現することへのハードルが低くなる。

デメリットは
まとまりがない。
めっちゃ関係ないことやオチのない話も多いやん。
高校生になった長男は、グループワークで行うプロジェクトにめちゃくちゃ苦労していた。
授業中、どんなにヘンテコ発言だろうが、「え?あんた、先生の話聞いてなかったん??」と言うような発言しても、先生は全然怒らない。サラッと流して次に行く。笑

結局はどっちもメリット/デメリットあるのだし、子供の性質や性格にもよるから、どっちが正解なんかはないのだけれど、間違いや、他人の反応を気にすることなく自分の意思をとりあえず伝える。ってのは、子供のうちの訓練や経験が必要なのかな。と、思う。

それは大人になっても体に染み付いているみたいで、アメリカのオフィスの雰囲気はリラックスしている。私語が飛び交い、警察官や消防士が制服のままスーパーで買い物していても誰も何も言わない。

日本では、公とプライベートがきっちり分けられ、公にプライベートを持ち込むなんてもってのほか。私語はなるべく慎むように、上司の言うことはとにかく聞く。個性的なことをすると、叩かれる。揚げ足を取られる。と、目立つなら、それなりの実力が要求される。

これが日本人より一見、不真面目に見えるのに、多くのイノベーションが成功し、稼ぎまくってるシリコンバレーのカルチャーの元になっているのかな。とも思う。

何度も言うが、どちらもメリット/デメリットがあるのだけれど、今後AIの発達で、ますます人間の個性が求められる時代に対応するには、そう言う土壌作りがもっと日本にもあったらいいだろうなぁ。と、感じているのです。

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