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【観戦記】ユヴェントス対サンプドリア(20-21セリエA第1節)

おはようございます。各国欧州サッカーが帰ってきました。イタリアも今週からスタートです。約一か月振りの欧州サッカー観戦ですので、その意味でも楽しみです。DAZNで観戦。

スタメン

ユヴェントス(3-5-2)

何といってもピルロ監督の初陣です。

3-5-2と4-3-3を併用し可変するシステムではと言われています。新加入選手はマッケニークルゼフスキー。アレックスサンドロが直前で怪我したのでフラボッタが左WBに入ります。

CBはデリフトの離脱が続くそうなのでキエッリーニには怪我無くやってもらいたいところ。MFはラムラビマッケニーがどれくらいボールを持てるか。前線はディバラ怪我でメディアの予想通りロナウドとクルゼフスキーになりました。

サンプドリア(4-5-1)

ディフェンスは吉田がベンチ、コリーの相棒はトネッリです。中盤はほぼ去年と同じメンバー。トップにはボナッツォーリが入ります。クアリアレッラが開幕スタメンじゃないのは久々なのではないでしょうか。

監督はラニエリさんです。今年は降格争いをしないというのが最低限の目標になるでしょう。

観戦メモ

前半

予想通り、ユーヴェが回し、サンプがカウンターを狙う展開になりました。クルゼフスキーのゴールは13分。早いゴールでユーヴェが落ち着いて2点目を狙いながら試合を進めています。ミドルやサイドから様々な形でのシュートも放っています。あとは油断してパス回しで取られないように注意です。

立ち上がりこそ積極的に行ったサンプドリアでしたが、ユーヴェがピッチ全体で回すようになるとプレスがかかりにくくなり、だんだんと押し込まれるようになりました。ですが20分あたりからパス回しを拾ってカウンターに行ける場面もいくつかあったので、後半も前目のプレスからカウンター狙いをつづけるべきでしょう。

トロスビーとエクダルは絶対にロストしない(そのためにもサポート近めで)かつマッケニーのところで奪う(めっちゃ狙ってます)、そこからサイドのヤンクトやデパオリがもっと絡めればチャンスは作れると思います。ダニーロが中盤まで上がるので、ユーヴェは実質2バックになることもあるので、サイドを有効に使いたいところ。

ユーヴェは中央にラビオとマッケニーが守備カバーと組み立てを行い、ラムジーがやや左前でロナウドのサポートに入る形。時折クルゼフスキーがサイドに開いてラムジーがトップの位置に入ることもあります。ラムジーは本来の位置に近いところでプレーできているのでやり易そうです。右はクアドラードとクルゼフスキーにスペースを与えるため結構空けています

ユヴェントスは何度もシュートチャンスを作っていました。サッリさんの時はロナウド強引みたいなのがいくつかあったのですが、今日は割とみんなに自由が与えられていて、それぞれのアイデアが連動して崩せているのでフィニッシュの形としては上手くできているように見えます。

後半

終わってみれば3-0で完勝。幸先のいいスタートになりました。

サンプドリアは後半の入りから中盤レリスに代えてクアリアレッラを投入。ラニエリさんは最低限の失点に抑えたことで後半勝負をかけるつもりだったのでしょう。しかし結果的に中盤が一枚減ることでユーヴェのマッケニーとラビオにより自由が生まれてしまい裏目に出ていたように見えます。

クアリアレッラとボナッツォーリの2トップにいかに合わせていくか、そこまでの供給の形を作っていくのがエクダルとトロスビーの仕事だと思います。押し込んでいた後半の入りこそ機能していましたが、簡単に奪われ続けたことで割とすぐにユーヴェに主導権が戻ってしまいました。

ユーヴェに追加点が入ったのは78分。サンプ右SBベレジンスキの痛恨空振りはあったものの、ボヌッチとマッケニーが競りあいの強さを見せました。

そこまでもユーヴェは右で回して、引き付けてからファー気味にクロス上げるパターンを繰り返していて、フラボッタ、代わったデシーリオもいい形でシュートまでいっており、今後ユーヴェはの攻撃パターンとして続くと思います。

88分の3点目は、ベンタンの縦パス、ラムジーの裏からロナウドの決定力が活きたシーン。その直前にサンプドリアが同じ形でクアリアレッラが打って枠外だったので、まあクオリティの差が顕著に出てしまったように見えました。

試合総評

ピルロ監督の初陣、見事な勝利でした。

まず戦術。3-5-2および4-4-2などの使い分けを守備時攻撃時スムーズに使い分けていました。更にセンターの選手をサイドに寄せて、引き付けてからファーを狙うといった攻撃を何度も出せていました。もちろん自由にさせすぎ、上がりすぎなサンプのSBも原因ですが。。

次に選手の個性を活かせていました。特にラムジーは縦横無尽という言葉がぴったりなプレーで存在感がありました。時折おしゃれして相手にカットされていた場面もありましたが、それも含めてのびのびやれている姿がよかったです。今シーズンは出場数伸びて欲しいです。

他にも、タイトに付くキエッリーニ、攻撃時3バックのポジションからハーフスぺースでプレーしたダニーロ、視野の広さを見せたラビオなどは目立ちました。

新戦力が問題なく入れていたのもよかったですね。中盤の潰し役として重宝されそうなマッケニー(ニューダーヴィッツだね)相手を引き付けてから交わすタッチの上手さに見事なゴールを決めたクルゼフスキーアレックスサンドロやデシーリオでは行かないようなところまで入り込んでいく積極性を見せたフラボッタ。三人とも開幕スタメンに選ばれるだけあって、コンディション含め、かなり調子がよさそうです。充分に個性を出せていたので三人とも今後のピルロ監督の大事な戦力になりそうです。

次節からはローマ、ナポリといきなりビッグマッチが続きます。楽しみなシーズンの開幕です。

自身が目指すチームについて問われると、持論を展開した。
「私が考えるシステムをすべて完成させるには時間がかかるだろう。これまで(ジョゼップ)グアルディオラや(カルロ)アンチェロッティ、(アントニオ)コンテのチームの影響を受けた。そこからヒントをつかんだが、“コピー&ペースト”をするつもりはない。私には自分の哲学があり、それを推し進めたい」

ピ監督~

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