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SES会社を辞めて2ヶ月でフリーランスエンジニアになりました

SESで長期派遣されていた現場では、
毎日Excelを触り、開発業務はほぼ無かったです。

ほぼ開発未経験の状態でしたが、
この度フリーランスエンジニアとして
参画が決まり、2ヶ月間 の転職活動が終わりました。

濃い 2ヶ月間 を体験したので、
こんな奴もいるんだーと思って頂いたり、
自分でいつか振り返ったりする為に残します。


// 転職活動初期

初めての転職活動を迎えた 2週間 は、
ネットの情報に一喜一憂して時間を無駄にしてから、
ようやくGeeklyさんにお邪魔しました。

転職条件の優先順位やキャリアプランを相談し、
"ゲーム開発を事業にしている企業に入る事"
を転職軸として企業の紹介をして頂きました。

私の経歴に合わせた 50件 ほどの企業情報を印刷され、
行きたくない所だけ弾いて下さいと言われましたが、
判断出来ずに全ての企業に応募して頂きました。

応募から1週間の内にほとんどが落選しました。

それでも 5社 から書類選考通過の連絡を頂き、
その時初めてどんな企業なのかを調べました。
企業のHPや口コミを調べてみて、
正直働きたくない所もあれば、その逆もありました。

バックエンド志望でしたが、書類が通過した内訳は
 ・クライアントサイド / 2件
 ・アプリケーションエンジニア / 2件
 ・オープンポジション / 1件 でした。
私の経歴ではバックエンドの応募条件に達しないようでした。

職種も希望と異なり、5社 のうち 3社 には魅力を感じず、
本当にこれらに入社するのか不安なまま面接期間に入りました。


// 最初の面接担当者から学びを得る

転職活動開始から 3週間 で、最初の面接を迎えました。

志望動機や自己PRに加えて、
ネットで見た "面接でよくある質問" に対する回答を暗記しました。
が、志望動機以外の用意してた質問はほとんど聞かれませんでした。

「どうしてゲーム開発がしたいの?」

面接が始まるも企業側の説明や経歴の深堀りもありませんでした。
 "昔からゲームが好き"  "ゲーム作りをしている人を支えたい"
などと答えました。

「今は個人でもゲームって作れると思うんだけど
何か作ってみた事は無いの?」

今はゲームではないけども、
Androidの電卓アプリを作っている事を伝えました。

「先月末で退職してからの2週間くらいあればすぐ作れるよね」

ここからほとんど面接担当の方の話を聞く一方になりました。

「これぐらいの経歴の人は新卒だと思って面接をしている。
専門学校とかで数年間勉強して、
実際に作品を作ってるような人達と比べられるんだよ。」
「口で言う事よりも僕達は実際のコードや作品を見ないと判断出来ない。
もし今作ってる物を今日でも明日にでも送ってくれれば、
それを見てちゃんと判断できるよ。」

専門学生と競争しなければいけない事、
他の人は見せられる作品・コードがある事、
口でどう努力を伝えても物が無ければ信用されない事 を学びました。


// アウトプットから学習の習慣が身に付く

最初の面接結果は、やっぱりお見送りという事でした。
ですが "とにかく行動しなければ!" という刺激を貰い、
まずは "見せられる物が何も無い" 状況を打破する事にしました。

「アプリが完成しているかどうかはどうでもよくて、
制作途中でも良いからとにかくコードが見たいんだよ」

と聞いたので、すぐに GitHub のアカウントを作りました。

エージェントさんからも「自己研磨の姿勢をアピールできます」
と、すぐに面接予定の企業へアカウントを通知してくれました。
見てもらえる!という気持ちから毎日草を生やしました。
(実際にコードを見てくれたのは 4社中 1社 だけでした)

Twitterでも 一日一呟き を発信するように意識し始めて、
フォロワーさんや #今日の積み上げ から沢山やる気を貰いました。
呟くようになると勧誘のDMや、共感のリプライを頂くなど、
交流が生まれるようになり、後々これに助けられる事になりました。

"毎日GitHubに草を生やしている" "毎日取り組んだ事を呟いている"
という成果が、自分は継続出来ているぞ!という実感になり
学習を続けるモチベーションになりました。

面接で焦りを感じて始めたアウトプットですが、
自分自身に良い習慣を付けるきっかけになり、
最初の面接担当の方からビシッと言われたのはラッキーでした。


// 二度目の面接で初の技術質問を受ける

転職活動開始から 4週間 で迎えた週は、
月・水・木・金 と一日一回面接するスケジュールです。

各社に用意した志望動機を覚えて挑みました。
月曜の面接では企業側の説明や、業務に関する質疑応答など、
一般的な流れで進んでいきました。

「では技術的な質問をさせてもらいますね。
MVCモデルってどんなものか説明出来ますか?」

初の技術質問に焦りました。
自分の知識で精一杯説明し、いくつかの質問は一応答えられました。

「ではSQLのビューとインデックスの説明出来ますか?」
「ジョインやグループバイ使えますか?」

畳みかけられる質問の中で、パッと答えが出なくて
「すみません、分かりません…」「調べれば使えると思います…」
と頼りない回答が増えました。

「テストする時に意識している事は?」

と聞かれた時にブラックボックステストでの経験から
「テストエラーが出た時に再現可能にする事」などと答えたのですが、
「カバレッジって言葉分かりますか?」と聞かれて答えられず、
開発経験の乏しさが露呈しました。


// 面接ラッシュの中で成長する

前回の面接で "技術面接対策をしなければ!" と学び、
今度は技術質問対策をしてから挑みました。

「オブジェクト指向を説明してください」
「MVCモデルを説明してください」
「SQLがどのくらい使えますか?」
「クラスとインスタンスの違いはなんですか?」
「プライマリーキーとは何ですか?」

受けた事のある質問には問題無く答え、
"FizzBuzzのコードを書いてみて" という実技試験も
しっかり回答出来て手応えを感じました。

「管理するメンバーが増えた時、チームをどう回しますか?」
「失敗した経験を聞かせてください」
「本番環境を触った事はありますか?」

ですが仕事をするにあたり求められる思考や、
前職の業務に深く突っ込む質問には上手く答えられませんでした。
前職は外注の外注という立場で、仕事の全体像を知らないまま
目の前の作業をこなしていただけだったのが痛手でした。

今回は "前職の経歴をきちんと説明できるようにせねば!" と学び、
職務経歴書の一行一行の詳細を伝えられるように対策しました。
現職中に記録していればなぁと思ったので次の現場に活かします。

毎日の面接で段々気持ちに余裕も出てきて、
面接後の反省から対策の精度も上がっていきました。
ここで場数を踏んだのが後に活きたので本当に良かったです。


// フィードバックから自分の強みを見つける

面接ラッシュの結果は、1社合格、他3社はお見送りです。
エージェントさんから落選理由も送られてきました。

「大変お人柄も良く悩みましたが、
弊社の求めるレベルに達していない」
「人柄、コミュニケーションは大変素晴らしい印象でしたが、
開発経験、技術領域が足りていない」
「お人柄はとてもよかったのですが、
スキル面が育成枠のレベルに届きません」

落選理由はどれもスキル不足、でも人柄は褒められていました。
経験不足は自分でも分かっていたので "人間性は評価された"
という結果が以降の面接に対する自信に繋がりました。


// "見せられる物が何も無い" から脱却

面接の結果を待つ2週間、アプリ開発に集中していました。

電卓アプリを GooglePlayStore に申請したと呟くと、
これまでで一番大きな反応を頂きました。
作ったのは簡単なアプリでも、
"最後まで作り切って世に出す事" の評価の高さを実感しました。

頂いた反応の中にも、自分がSESだった頃の現場でも
「実際に何かを作って世に出してる人は周りにあまりいない」
という認識がありました。
周りと差分化して転職に有利に働いて欲しい所です。

そのままポートフォリオサイトも作成し、
自分のスキル、制作物、GitHub、Twitterの発信
を公開して、次に企業へ応募する際は提出出来るようにしました。
この先もっと内容を充実させていく事も一つ目標になりました。


// 自力での転職活動も即撃沈

ここまでGeeklyさんの元で転職活動をして、
面接対策やアウトプットなどの経験値が増えました。
一度、自分で企業情報を調べて応募する事にしました。

"自分の経歴は企業から見れば開発未経験" と気づき、
未経験者やロースキルでも募集条件を満たせそうな
4社のに応募しましたが、スキル不足で書類選考が通りません。
GitHub等のポートフォリオを付けた所でこの結果です…。

「~の経験●年以上」に通らないのは分かりますが、
「~を使ってコードが書ける方」
「経験は浅いけどスキルを伸ばしていきたい方」
といった募集にも通らなかったのは結構ショックでした。

この時点で退職から 1ヶ月と2週間 が経っており、
同棲しているパートナーにも申し訳ないと焦っていました。


// 踏ん切り付ける為に行動する

この頃、Twitterを開く度に
フリーランスエンジニアの方の呟きがよく目に留まりました。

「実務経験1年でもあれば独立できる」

といった内容は正直怪しいけれど、
企業探しをしながらずっと気になっていました。

迷っていても仕方ないので物は試し!
ダメならダメでもう一度転職活動に集中する!と、
以下 3社 のエージェントに話を聞く事にしました。
 ・レバテックフリーランス
 ・Midworks
 ・ポテパンフリーランス

職務経歴書でなくスキルシートの登録が必要な所もあり、
大急ぎでスキルシートを作成して面談をしました。

レバテックフリーランスさん (かなり話しやすい同世代の女性)
「経験を積むならフリーランスより正社員がおすすめです」
「今ならまだ若いので、正社員として経歴を積んで、
例えば 結婚・出産 などで退職したタイミングで、
フリーランスを選んでみる、というのが堅実だと思います」
Midworksさん (親身になって沢山提案してくれる若い男性)
「この経歴だとフリーランス案件に応募しても中々書類が通らない」
「受託開発などで案件数の多い大手に正社員として入り、
そこで経験を積んでからフリーランスになる方が、
案件も取りやすいと思うのでそちらをお勧めします」
ポテパンフリーランスさん
面談の予約時点で、私の経歴で紹介できる案件は無いと断られました。
(コロナの影響もあります)

3社に断られて、フリーランスは無理だと一度踏ん切りが付きました。


// Twitterから話が膨らむ

フリーランスといえば転職活動を始めてすぐの頃に、
怪しいDMが届いていたのを思い出しました。

「フリーランスになる為のサポートを行っている者です」

受信から 1ヵ月以上 経ってから返信をしてみましたが、
すぐにお返事を頂き翌日にお話する事になりました。

既に 3社 に断られているので、負の自信満々に
「私の経歴なんかで紹介出来る案件があるのか教えて下さい」
と伝えてスキルシートなどを見て頂きました。

「これなら案件見つかるかもしれないです」

予想外の反応で、この時は本当に半信半疑でした。
これもダメならイチから転職活動する状況だったので
そのままこちらにお世話になる事になりました。

2日後、案件を探して下さる営業さんと顔合わせをしました。
"今月中に仕事を決めたい" と焦る私の話も聞いて下さり、
「全力で案件見つけます!」と心強い言葉を頂きました。


// 営業さん大活躍

その月の 4週目 に差し掛かった月曜日から、
営業さんが案件獲得に向けて動き出して下さいました。

その 3日後 には面談をしていました。
基本設計・詳細設計から携われる案件でしたが、
製造工程はオフショアとの事だったのでお断りしました。
先方からの印象は良く、断らなければ参画出来たそうです。

1週間だけで 計4件 の案件が紹介されました。
 ・面談 1件 
 ・面談確約 1件
 ・案件紹介 2件 (面談までは至らず)

3社から紹介出来る案件は無い、と断られたのに
バシバシ面談を組んで下さる営業さんがとても有能で、
本当に恵まれてます、感謝です。

それから翌週、月の最終週には 3件 の面談が入りました。

1日のうちにWEB面談と対面面談と 2件 入る事も。
この 2件 の案件内容は以下の印象でした。

とても人柄、雰囲気も良くフォロー体制万全。
業務内容は 保守・運用 がメインになる為、
次の案件獲得にそこまで有利にはならなそう。
複数人採用なので一緒にスタートする人がいる。
製造も出来るが独自フレームワーク使用の為、
他の現場で若干活かしずらい経験になる。

残りの 1件 が今回参画が決まった案件です。
案件内容としては以下の印象でした。

元々コードレビューを担っていた人が異動した為、
その後任を募集。(ある程度の経験者を求めている)
使用している技術が古くない。
基本的にリモート勤務体制。
面談担当の方の 人の良さ を凄い感じる。

面談結果は 3件 ともほぼ ”合格” の結果を頂けました。
(1件だけ一度見送られた後、もう一度面談したいと連絡きました)
こちらから一番希望する案件へお返事をして、
無事に参画が決定するに至りました。


// やってきた事が実った面談

参画を決めた案件の対面面談が本当に良い内容でした。

対面面談で、移動の間にもラフに質疑応答していました。
業務内容の説明の後、私の経歴を説明すると

「技術的には圧倒的に足りていないですね。
最初はかなり大変になると思いますが大丈夫ですか?」

とはっきり仰って下さいました。厳しい表情でした。
前向きに「精一杯努力させて頂きます」と答えました。

ですがその後、私自身についての質疑応答で
Androidアプリをリリースまで体験した事や、
次に作る予定のアプリケーションの話
これから取りたいと思ってる資格の話も、
とても興味を持って聞いて下さいました。
この面談担当の方が大好きになっていました。

それから、私が保有する資格の範囲から技術質問されました。
これまでの対策のおかげでしっかりと受け答えが出来ました。
「ポリモーフィズムの説明できますか?」という質問に、
これまでの面接で答えてきたのと同じように回答すると、

「完璧ですね!今年に入って50人くらい面談したけど、
ポリモーフィズムをちゃんと説明出来る人本当に少ないですよ」

と驚かれました。その言葉に私も驚きました。
正社員の面接では毎回聞かれたのに!という気持ちです。

他の技術質問への答え方も受けが良かったそうで、
最初に「技術不足」と仰られた時と表情が変わっていました。

そして興味本位で「ヒープって分かりますか?」と聞かれ、
初学時に気になって個人的に調べた時の事を伝えると、

「これまで面談した人でこれに答えられる人って 0人 だと思う。
調べた事をよく覚えていますね、凄い事ですよ。」
「経験は浅いけれど、きちんと学習に取り組んでいるし、
知識も定着している。伸びしろに期待して最終決定者にプッシュするよ」

と一押しして下さいました。

最初の面接で焦ってアプリケーションを作って、
これまでの面接を通して質問対策の精度を上げて、
Twitterやエージェントさんから聞いた資格の話が活きて、
そもそもこの面談を受けられたのもTwitterのおかげで、
全部が繋がって合格出来たと思っています。

本当に有難いです。


// まとめ

無事に "今月中に仕事を決めたい" という目標達成です。
SESを退職してから 2ヶ月間 で
フリーランスエンジニアとしての仕事が決まりました。

実際 1ヶ月半 は正社員就職を目指していたので、
フリーランスに路線変更してから 2週間半 でした。

現場に迷惑をかけないように、
とにかく頑張らないといけないです。

Twitterでは今後は現場での体験も発信していきます。

お読みくださり有難うございました。

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