音楽教室から徴収の動機はCD売り上げ減とは別です

セゴリータ三世さんのJASRAC批判において一部事実と違う点がありましたので、そちらへの指摘となります。

JASRACが音楽教室からも徴収するだと!?やってることがヤ◯ザすぎる!【ジャスラック 著作権問題】

動画内においてCDが売れないから徴収先を増やしたというご説明をされていますが、コンサートを含めると右肩上がりでして、徴収できなくなったというような動機によるものではありません。

ライブ市場調査、基礎調査推移表(1989 ~ 2018)

音楽教室の場合、海外では徴収がされていて実際に日本に送金が行われています。よくこの手の議論では「海外では」というと出羽守という形で揶揄されるのですがそういう甘い話ではなく、海外から「我が国では貴国の楽曲を財産として認めて金銭を支払っているのに、貴国では認めないのか」と貿易の問題に発展していきます。

実際、貿易の制裁を加えられかけたことがありまして、これが店舗などでのBGM徴収の始まりです。

著作権法附則14条撤廃の経緯

ベルヌ条約に加盟している以上、同盟国として著作権の強さに足並みをそろえないと貿易の制裁を加えられる、そういう国際社会の圧力があるという背景を理解していないと批判はどうしても的外れになってしまいます。

他、収支が公開されていないや分配が不透明、権利者にはお金が回っていないなどのご批判がありました。

収支についてはJASRACのホームページで公開されています。

分配の不透明さについては契約によるものであるのと、振込先などは個人情報であるため公開はできません。ただし、有志の信託者さんによって自発的な公開がなされていますので振込の事実などについてはTwitterの「#印税分配日」でご確認下さい。

著作権における公衆の定義ですが、実は一人でも公衆扱いとなります。

JASRACと音楽教室の裁判について。生徒は公衆か否か

作品を作りやすくなった環境である以上、著作権への理解は自分自身の権利を守るためにも大切なものです。しかしながら、我々は著作権に関する教育を全くと言っていいほど受けていません。このために拡大中の権利問題に対して誤解や思い込みから間違った批判を展開してしまい、結果として最先端を歩んでいるJASRACが不当に叩かれてしまっているのが現状ではないかなと考えています。

我々一人ひとりにとっても大切な権利ですので、この動画等が皆さんの著作権に対する理解への一助となれば幸いです。

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利用楽曲:Coconuts
作曲:シャケは君の胸で眠る。
音源素材 楽しいるーぷ12曲より
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