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LINE MESSAGING APIを用いた営業支援システムの考察について

こんにちは、グローバルワークス小野寺です。
SNSを活用した集客に力を入れている企業は増えているかと思います。そこで今回はSNSと連携した営業支援システムを構築できないかと悩んでる方向けの事例をご紹介します。

皆さんはSNSと聞いてまず何を思い浮かべますか。SNSはinstagramやfacebook、twitterなどがイメージしやすいですが、実はアクティブユーザーが最も多いSNSはLINEです。LINEはメールにとって代わるコミュニケーションツールですが、それ以上にLINE株式会社はビジネスツールとしての可能性を広げるためにLINEのAPIを公開しています。LINEは特にチャットやBOTなど、お客様と直接やりとりするツールとして活用できます。例えば、以下のような焼肉屋を運営する会社様がLINEを用いて営業支援システムを作りたい場合、

前提条件

ジャンル:営業支援

予算:200万円

納期:2.5か月

顧客要望:弊社は東京で3店舗を運営する黒毛和牛専門店「Kuroge」で公式のLINEアカウントを運営予定である。お客様には弊店LINE公式アカウント「Kuroge」に友達登録をしてもらい、クーポンやお店のイベント情報を一律で送りたい。性別(男性or女性)、年齢(20歳未満、20歳~49、50以上)で属性ごとに分けたクーポンを送りたいが、LINEアカウントからはユーザー情報が分からないので、ユーザー属性ごとに送付できない。どのようにすれば良いか。システム構成図とフローを作り、提案して欲しい。

僕は以下のように考え、提案をいたします。

提案

①状況把握と想定

弊社はLINEを用いたシステム開発実績があるので納期が2.5カ月は問題ないと感じました。ご要望を実現するためには、まずお友達になってもらったときにお客様ご本人に属性(性別や年齢)を教えて頂く必要があります。(LINEで友達になってもアカウント情報は非公開のため)
お客様のご要望としては例えば下図のように年齢と性別でグループ分け(1~6)をして、グループ毎に分けてクーポンを送付したいということです。お客様属性によって欲するクーポンは異なるためです。

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そして、その仕組みをシステムで実現するためには、まずLINEBOTを作成して、お客様属性情報とLINEIDを紐づけてデータベースに登録する必要があります。友達登録後に「性別を教えてください」、「年齢を教えてください」というBOTを投げて、答えてもらった内容をデータベースに登録します。

例えば、以下のようなやりとりです。

(BOT)こんにちは、Kuroge公式アカウントです。友達登録ありがとうございます

(BOT)性別を教えてください

(お客様)男性

(BOT)年齢を教えてください

(お客様)33

(BOT)登録ありがとうございました。定期的にお得なクーポンをお送りします!

このようなやり取りをする中で、お客様の返信内容をそのままデータベースに登録するプログラムを記述すれば、データーベースにはお客様の属性情報が格納されます。この情報をもとにお客様属性ごとに分けてクーポン送付ができます。では実際にお送りするクーポンの流れですが、LINEアカウントはBOTモードとチャットモードがありますが、原則、2つのモードを一緒に使うことができません。BOTモードにしている場合はチャットができませんし、チャットモードにしている場合はBOTができません。(チャットモード時にお客様がお友達登録しても、BOTは機能しなくなります。)そのため、LINEは常にBOTモードにしつつ、クーポン送付は別でWEBシステムを構築し、そちらのシステムでクーポン送付の仕組みを作成する必要があります。時間になればそのシステムからLINEIDをもとにお客様のLINEにクーポンが送られます。

②必要だと思われる機能

(LINE側機能)

お客様情報(性別・年齢)登録機能:お客様がLINEで友達登録をした後に性別・年齢を聞く。入力いただいた情報をデータベースに登録する

(システム側機能)

グループ作成機能:上記図のようにお客様属性ごとのグループを作成する機能。メッセージ送信する際はグループで指定する

メッセージ作成機能:お送りするメッセージ(クーポン情報)とお送りする時間を指定できる

③全体フロー

全体フローは以下になります。

LINE用-概要 (5)

④操作フロー

お客様情報(性別・年齢)登録機能は、以下のフローになります。お客様にはLINEでKurogeアカウントのQRコードを読み込むなどして、お友達登録していただきます。するとBOTがメッセージ、質問を行うので、解答していただきます。お客様がすることはこれで終了です。

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この操作によりお客様の性別と年齢がデータベースに登録されます。また、お客様を一意に識別するLINEIDも同様にデータベースに登録されます。(LINEIDは個別に割り振られるIDですが、個人情報ではありません)

グループ作成機能は、以下のフローになります。グループは年齢と性別(〇〇歳~〇〇歳)の2条件で作成可能です。例えば、男性、20歳~45歳の条件などで作成できます。

LINE用-グループ作成 (1)

自由にグループを作成しすぎても扱いづらくなるので、例えば男性で20歳~45歳のグループが作成済みの場合、新たにグループとして、男性で15歳~50歳など、お客様属性が重複するグループは作成できないようにします。

メッセージ作成機能は、以下のフローになります。

LINE用-メッセージ作成 (2)

グループ名はグループ作成機能で作成したグループ名がプルダウンで表示されるので、送信したいグループを選択します。次に送信日時を選択します。最後に送付したいメッセージを入力し、登録ボタンを押します。

メッセージ送信機能は、5分ごとにサーバ側でデータベースに登録されている送信日時を読みに行き、現在時間に送信日時が到達していればメッセージを送ります。例えば今が2020/8/19の09:30で、2020/8/19の09:30に送信するメッセージがデータベースに登録されているとしたら、以下のようなフローになります。

LINE用-メッセージ送信 (3)

⑤システム構成図


画像6

今回のシステム構成ですが、LINE Messaging APIはレンタルサーバだと権限上難しいので、クラウドサーバ(もしくはVPNサーバ)で開発致します。インフラはAWS、アプリケーションの言語はPHPでアプリケーション構築いたします。お客様のご指定がなければ開発スピードを上げて、テスト時間を増やすためにフレームワークのLaravelを使います。WEBサーバとDBサーバが必要なので、それぞれEC2、RDSを利用します。(AWSのサービスとして、他にもRoute53などが必要となります)
LINEはアクティブユーザーがとても多いコミュニケーションツールです。LINEと連携したWEBシステムを構築することで、営業活動の効率化が期待できます。LINE公式アカウントは持っているけど、上手に活用できていない企業様はぜひご相談ください。

以上です。

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予算や納期によって、提案内容は変わります。システム開発のご相談や御見積は無料ですので、ご興味がある方は以下までご連絡ください。全国対応可能です。

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