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【読書】幸田 真音の 人工知能 を読む

読書レポート252

人工知能
幸田 真音
2019年3月4日発行

何でもかんでもAIと聞けばビジネスマンが寄ってくる時期に至る頃までに連載されていた小説だ
当時を思い出しながら楽しむ

自動運転の研究が進み国内自動車メーカーも関係者への試乗会を開催
あるメーカーの試乗会で経産省の役人が車庫入れ前に事故に遭う
他のメーカーの試乗会でも同じように経産省のものが狙われたように事故にあった
偶然とは考えにくく警察トップも内密に事件の可能性で捜査にあたる

主人公も捜査に協力することになるが、犯人は主人公の友人だった
日本は問題が起きないと必要なことにも腰が重すぎる
いわばショック療法だとの主張だった

犯人は逮捕されたが打ちひしがれてしまう主人公
それでも電子政府への取組みのための調査にエストニアへ行かないかとの誘いで、寝込んでしまっていたのが嘘のように身体が動き出してエンディングとなる
若さへの可能性と未來という言葉の現実性を表現して綺麗に締めくくった

可能性が先に見えるわけじゃない
AIだって人間が設定した範囲でしか機能しないものだ
それを創ってゆく人間の行動に期待がかけられるわけだろう
どんな人間がどんな思いで行動しているのか気になるのは当然だ
未来を信じたいからだ

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