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傾聴とは? 傾聴を学ぶメリットは聴くだけで信頼関係を築くこと

傾聴とは「人の話を上手に聴くテクニック」ではありません。正しくは『信頼関係を築くテクニック』です。

「話を聴くことが、どうして信頼関係を築くことになるの?」と疑問に思われるかもしれませんね。
でも、例えばアナタが初対面で会った時に次に会いたいと思う人は、どっちのタイプでしょうか?

アナタの話を聞いてくれる人と。


自分の話しかしない人。

答えを言うまでもないでしょうが「アナタの話を聞いてくれる人」の方が好感度が高いですよね!

話を聞くことはかんたんだし、得意だ――でも、本当にそうですか?

さて、JTBが調査した結果では「人の話を聞くことが得意だ」というデータが出ています。

② 苦手なことは、「複数の人の前で、発表すること」75%と4人のうち人、「初めて会う人と話すこと」63%。  得意なことは、「人の話を聞くこと」77%。主体的な発信は苦手、受け身のコミュニケーションは得意。
得意なことは、「人の話を聞くこと」77%。主体的な発信は苦手、受け身のコミュニケーションは得意。
出典:JCD NOW!『コミュニケーション総合調査<第3報>発表』https://www.jtbcom.co.jp/article/hr/547.html

数字の上では「聞き上手」が多いようですが、これはイコール「傾聴ができる」というワケではありません。

例えば「うん」とか「そうだね」と相づちを打つことは誰にでも出来ます。
コンコンと相手の話を聞いてあげれば、相手のストレスは発散されるかもしれません。

でも、信頼関係は築けません。
「え、話を聞いてあげたのに、どうして信頼関係が築けないの?」と疑問に思われたでしょう。

実は「話を聞く」にも、「話をこんこんと聞いてあげる」「話したい話を話させてあげる」という2つのパターンがあります。

「話を聞く」だけでは傾聴にならない

例えば、アナタが仕事の愚痴を友だちに言いたくなったとしましょう。

アナタ:「上司が気難しくって、私に辛くあたる」
友だち:「そうなんだね」

アナタ:「お局さんからの風当たりが強い」
友だち:「それはイヤやね~」

仲の良い友だちはアナタの話を良かれと思って「へー!」「そうなんだ」と相槌を打ってくれます。

話したいだけ話して「ハーッ、すっきりした!」とアナタの心は軽くなるかもしれませんが、心の奥深くにある不満は消えていません。

表面上スッキリしただけで、潜在意識の中では根深いストレスが残り続けています。
またストレスが溜まったら、また誰かに話さないとスッキリしない。でも、潜在意識の中ではストレスがこんこんと溜まり続けている。

そして、残念ながらアナタの日々溜まるストレスを笑顔にニコニコ聞いてくれる人はいませんよね?

これが多くの人が「得意」だと想っている「話を聞く」の真相です。
話を聞いてもらえて表面上はスッキリしますが、内面のストレスは残り続けているので、根本的なスッキリ感は得られないのです。

相手自らに「共感・肯定・気づかせる」ことこそが傾聴だ!


それでは、同じようにアナタの仕事の悩みを傾聴のテクニックを使って聴いた場合はどうなるでしょうか?

アナタ:「上司が気難しくって、私に辛くあたる」
友だち:「それは辛かったでしょ? 良く我慢したね(共感)」
アナタ:「そうなの、分かってくれる?」
友だち:「辛い気持ち分かるよ。だって●●悪いことしてないじゃん?(肯定)」アナタ:「そうなの!そもそもこの仕事は私じゃなくって、お局のさんのしごとなんだけど、どうしてか私に辛く当たるの(本当の不満への気づき)」

このように傾聴の基本テクニックである「共感」「肯定」をしてあげることで、だた相槌を打つよりもアナタの抱えている悩みを話しやすくなることがお分かり頂けたのではないでしょうか?

つまり、傾聴とは先にも触れていますが「話したいことを話させてあげる」というテクニックの総称なのです。

傾聴は「誘い攻め」とでもいうべき、相手に話させ、情報を聞き出すテクニックなんですよ!

傾聴とは『相手に話させる』技術のこと

傾聴とは英語では『listen attentively (注意深く聞く)』と言います。
これは「耳を傾けて聴く」という姿勢そのものですね。


口を酸っぱくして言いますが『ただ話を聞く≠傾聴』です。
話を聞くだけなら、たしかに誰にでも出来るかもしれません。

しかし、相手に気づかせず、知らずしらずのうちに「気持ちよく喋らせる」ことは技術がいるのです。

傾聴の意味。なぜ「話させること」が重要なのか

アナタは家族や友だちに真剣に話を聞いてもらえると「ホッ」としますよね? それはアナタが話を聞いてもらうことで「自分は受け入れられたんだ」という安心感を得るからに他なりません。

世の中では「自己肯定感を強めろ!」と言われますが、みんな自己肯定感を高めなければいけないことは百も承知です。言われなくたって分かっていますし、それが出来ないから悩んでいるのです。

でも自己肯定感なんて、よほど自分に自信がある人以外は高めることなんて早々出来ませんよね?
だから、こうやって傾聴のことを調べて、なんとか人の役に立ちたいと想ったり。自分を高めたいと律したりしているワケです。

でも、他人の自己肯定感を高めて、自信をつけてあげることはかんたんです。

その方法は……
1.相手の話を否定せず、納得するまで聞いてあげる
2.相手に話したいことを話させてあげる

この2つです。

「え、どういうこと?」とあまりピンとこないかもしれませんね。

例えば、アナタが小さな子どもだったころ、信頼できる学校の先生に話を聞いてもらえて、褒めてもらえて嬉しかった記憶がありますよね?

傾聴の理想はいつまでもアナタを応援してくれる優しい先生

傾聴とは意図的に子どもの頃の「ぼくは話したい!」「ぼくの話を聞いて!」という欲求を満たしてあげるテクニックです。

大人も子どもも話したいことを話して、その話をしっかり聞いてもらえればスッキリするし。「話を聞いてもらえた」という満足感も得られ、それが自信へと繋がります。

アナタも学校の先生がしっかり頷いてくれて、話を聞いてくれて「●●くん、すごいね!」と言ってくれた経験がありませんか?
その子どもの時のアナタは気恥ずかしい反面どこか誇らしい自信が心のうちから湧いてくるのを感じたことでしょう。

人によっては、その時の感動が夢を追いかける原動力となることもあります。
これが大分傾聴セミナーの理想の傾聴の形です。

話を聴く、話させてあげる。
こちらが「傾聴」することで、話す人の元気と勇気と自信と誇らしさを引き出すことが出来る。これこそが傾聴の真のメリットです。

そして、彼(彼女)の自信を引き出したアナタが夢を応援してくれた恩師のように、その人から好意を持たれ、信頼されるのは言うまでもないですよね?
たとえ、一度きりのその先生の言葉だとしても、アナタの中にその先生の言葉が深く残っているように、アナタの傾聴をした態度はその人の心を大きく動かします。

傾聴を学ぶことで、最小限の力(話を聴く)で最大限の効果(信頼)を得ることが出来るようになるのです!

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