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これからどうなる?テレワーク

こんにちは!働き方の可能性を拡げる・複業個人コンサルタントの成瀬です。

最近ようやく複業活動用の名刺も作成し、裏面に自分のミッションと専門領域を言語化しました。自分で名刺つくるっていいものですね!

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さて、本日の話題は「テレワークの今後」について個人的な展望・提言を述べたいと思います。拙著『組織力を高める テレワーク時代の新マネジメント』でも少し触れておりますが、執筆したのが2020年6月でしたので、現在(2020年11月)では少し具体的な動きも見えてきたため、整理しておきたいと思います。

■10月を境目にテレワーク実施者が減少?

東京商工会議所から最新の調査結果がリリースされました。
http://www.tokyo-cci.or.jp/page.jsp?id=1023286

中小企業を中心に、テレワークを「一時期実施していたが、現在
は取りやめた」企業が増加傾向にあります。
この結果は、私の肌感覚とも一致しています。私自身も10月を境目に外出機会が増えました。(本業のオフィス出社は2週間に1回程度ですが)

明らかに「街中に人が増えたな」と感じますし、通勤時間帯もコロナ前に比べればまだ少ないと思いますが、通勤者も増えています。
一方で、新型コロナの感染者数もまだ予断を許さない状況ですが、比較的ニューノーマルと呼ばれていた「気をつけながら普通に生活しよう」に慣れてきた、ということもあるでしょう。

■企業はどう考えている?

複業ではほぼ毎週様々な業種・規模の企業様のテレワークに関するご相談に対応しているのですが、相談企業数も緊急事態宣言下よりは落ち着いてきています。相談内容の属性は大きく2つに分かれています。

①テレワークの制度と環境を整備したい

②テレワークを継続していくために、利用拡大・定着施策を打っていきたい

この2パターンです。パターン①の企業は、緊急事態宣言下にテレワークができなかった、もしくは制度も環境も不十分なので今から整備したい、というパターンです。全社員でテレワークというよりは、営業や管理部門の一部など、テレワークしやすいところでテレワークを実施できる状態を目指しているケースが多いです。
パターン②の企業は、オフィス縮小や移転も具体的に動き出しており、全社的にテレワークの利用定着を考えています。この場合、人事制度見直しやマネジメント、コミュニケーションといったソフト面の施策に悩まれているケースが多いです。

・テレワークを取り入れない(もしくはあまり考えない)と決めた企業
・万が一に備えてテレワーク制度、環境を整える企業
・テレワークを基本に今後の働き方を考える企業

この3者が出てきているのが実態かと思います。
俯瞰して、私なりの今後のテレワークトレンド予測をまとめるの以下のようになります。

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■テレワークする、しないが論点ではない?

この数か月間は、多くの企業様のご支援もしながら、自分自身の働き方・今後のキャリアも考える期間でした。テレワークに関しては、いち専門家として重要と感じているのは、「テレワークするか?しないか?」が論点ではない、ということです。
テレワークはどこまでいっても手段です。ハマる企業、ハマらない企業は業種・職種の問題だけでなく企業風土や経営者の考え方に左右されます。BCP(事業継続計画)の観点では、選択肢として備えるべきいち手段だと思いますが、テレワークが経営戦略の中心に置かれるのは違和感があります。

じゃあ何が重要なのさ!

ということですが、「テレワーク的な仕事のやり方」をしっかりと取り入れる、ということだと考えています。テレワークする、しない、オフィスいく、いかない、は企業のスタンスと業務状況によると思います。私個人はテレワーク99%で問題ないと思っていますが、それでも新規の企画立上げ時や前提をステークホルダーと認識合わせるには対面が必要と感じています。

「テレワーク的な仕事のやり方」というのは、ようするにデジタルツールを普段の業務プロセスに組み込んで仕事のやり方を今までよりも高度化できるかどうか、です。例えば、「製造業や接客販売の現場でテレワークは無理ですよね?」とよく質問されます。テレワークはいち手段なので、残念ながらすべての仕事に当てはまるものではありません。現場に人がいて成り立つ仕事はなくならないと思います。(少なくとも10年以内は)

それでも、そのような業種・職種でもテレワークに取り組んでいる現場はあります。どういうことかというと、現場にデバイスを配備し現場の方々と連携する、支える人たちとテレワーク的に業務できる状況を取り入れています。論点すり替えてませんか?と言われることもありますが、すべての人がテレワークをするか、しないかの論点を私は重要と思っていません。

人それぞれ、仕事それぞれに事情や状況が異なります。テレワーク的な業務環境・プロセスが組み込まれることで、「人」ではなくて「業務」が高度化することが重要と考えています。

みんなが家で働く=テレワーク

ではなく、

テレワーク型業務プロセスの確立

をすることで、全体の生産性が上がること、万が一の時に素早く業務継続のための代替措置を打てること、中長期でみて働き方に選択肢が生まれること、こういった広い視野・長い目線でどう「テレワーク的な仕事のやり方」を取り入れていけるかが重要なのではないか、というのが私の提言です。

次回は、テレワーク的な仕事のやり方が進んだ先にある、「働き方の価値観の変化」について考えを整理したいと思います。

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