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~ファンダメンタルズ⑥~通貨の実力について

 こんにちは。GUnagaregaです。

 今回は、各国の通貨の強さ、安定性、価格が動く要因などを学びましたので、まとめていきたいと思います。前回の記事「ファンダメンタルズ⑤リスクオンとリスクオフ」と少し関連する部分もありますので、併せてお読みいただけると幸いです。

 以下に為替市場でやり取りされる主要な通貨の特徴をまとめてみました。

○米ドル(USD)
 世界一の経済大国で、世界の基軸通貨とされ、世界に通用する通貨です。日本円と同様に安定通貨とされ、世界的な地政学リスクが起こるなど、リスクオフ時に需要が増え、米ドルが買われます。
 また、米ドルは金相場にも影響を与え、アメリカへの不安が拡大し、米ドル不安となった場合、いかなる時も価値がゼロにならない金にシフトする人が増えるため、金の価格が上昇します。
 また、大統領選挙など、政治的なイベントも米ドル相場に影響を及ぼし、前回のトランプ政権誕生時は、彼のマニフェストも影響し米ドル高に動きました。今年のアメリカ大統領選挙にも注目です。

○日本円
 日本円も、ドル同様に安全通貨とされ、リスクオフ時に需要が増え、日本円が買われます。リスクオフ時、米ドル高日本円高となりますが、日本のほうが安定している国ということもあり、円高傾向のほうが強くUSD/JPYは下落します。
 また、日本は輸出国であるため、輸出に有利な円安になることを望んでいます。

○ユーロ
 米ドルに次ぐ第2の基軸通貨とされています。しかしながら、複数の国の金融政策を1つの機関が行うという仕組みを採用しているため、各国の経済状況に応じた政策を打つ出しコントロールすることが難しく今後の課題とされています。実際に、ギリシャ財務危機に始まる欧州債務危機や、為替相場に大きない影響を及ぼすリスクが起こる可能性が高いです。

○ポンド
 投機的な大口取引が多く、値動きが激しい通貨です。2016年のブレグジットは、急激なポンド安を招きました。
 また、ユーロ圏とも関連性があり、イギリスとユーロが交渉の末、金融政策を行う場面もあるため、そのあたりの情報にも目を向けるべき通貨です。

○スイスフラン
 世界で最も安全で安定した通貨とされています。これは、スイスが永世中立国として独自の地位を築き、戦争には関与しない宣言をしています。世界的に政治や経済情勢が不安定になると、避難先通貨としてスイスフランが買われます。米ドル、日本円と同様にリスクオフの時に買いが強まります。近年では、アメリカの同時多発テロ以降、「有事のドル買い」が崩れ、世界的に大きなリスクが発生した場合は「有事のスイスフラン買い」「有事の金買い」傾向となっています。
 しかし、過去にはスイス国立銀行にがデフレを防ぐために実施したスイスフラン売りによって、スイスフランショックを引き起こし、暴落を招いたこともありますので、スイスの金融政策にも中止するべき通貨です。

○オーストラリアドル
 資源国であるオーストラリアは、鉄鉱石、石炭、金、天然ガスなどを多く産出し、鉱物資源が輸出の大半を占めています。そのため、コモディティ相場との関連性が強く見れる通貨で、特に金価格と豪ドル相場は強い相関関係があります。金の需要が高まれば、金価格が上昇し、資源国のオーストラリアの景気上昇、通貨高となります。また、高金利通貨としても有名です。

○カナダドル
 カナダもオーストラリアと同様に、天然資源を多く産出する国です。特に原油の埋蔵量は世界2位であり、原油価格と大きな関係のある通貨です。原油は中東国で多く産出され輸出されていますが、中東国よりもカナダは政治的にも安定しているため、原油価格の影響をもろに受けやすい通貨といえます。原油価格が上昇するとカナダドル高となり、原油価格が下落するとカナダドル安の傾向となります。

 また、その時々の通貨高安を測るモノサシ的指標の一つとして、「実効為替レート」があります。これは通貨の総合力を示す指標で、貿易力などの対外競争力や物価の変動などを加味した数値で、日銀のHP等から閲覧できます。

以上、今回は各国通貨実力、特徴などをまとめてみました。ありがとうございました。

今日の一句「身につけろ 通貨強弱の 千里眼」



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