マーク・マンダース マーク・マンダースの不在展

あくまで断片的なメモ。
すごく良い展示だった。

殆ど全ての展示が難解で、及ばないなーという気持ちにさせられた。見てる時は殆ど精査出来なかった。

今思うと確かに静謐の中で何か欠落していた物は作者、彫刻家なのかもしれない。展示会場の出口にまだ後ろ足が見えていそうな感覚、若しくはバタンと閉まる音がする。かもしれない。

難解ながら、組合せられた像とオブジェクトには詩のような、可愛らしさがあったように思えた。色、形、配置が不思議とそう見せる。冷たい情感の中にも遊び心が見える。

上半身と下半身で切られた猫について
幼少期に焼きついた経験を描いたものだと思った。夜、暗闇の中、グロテスクに横たわっている猫(それが実際に真っ二つかはさておき)を見て、トラウマとして今でもありありと思い出せるものを描いた。のではないか。しかしこう思ったのは二点目だからだった。以降は幼少期経験とは直接関係なさそうな作品が続く。

青と黄のコンポジション、みたいなタイトルの彫刻。
コンポジションとあるからに、カンディンスキーの抽象画みたいな見方をすれば良いのかなと思った。確かに、多角的に見て面白かった。平面構成と立体構成の間くらい。背面に青く塗ったカンバスで押さえてるのが面白かった。何となく掴めそうな作品だったが、似た傾向のものは少なかった。

コラージュ的な魅力を、粘土の灰色、その他オブジェクトのやや暗めにした配色によって、面白さと静けさを両立している。構図としては、不安定な配置のものも多く、それらにも遊び心が感じられる。斜めの線を作り出すオブジェクトが多かったのもそういう事かもしれない。

同じ構図、モチーフが多く使われていたが、いまいち
それらが作者に対して持つ意味を捉える事は出来なかった。

途中のクロッキーはより混乱を生んだ。同じ作者のものなのか分からないくらい立体とは離れていた。

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