通信制大学生へ贈るレポートの書き方(1)

最初の挨拶


一見、自分には関係ないと思っていることが、後々自分の人生の転機を乗り切るヒントになることがあります。言葉が多少通じなくても、知識があるからこそ、知らない国で知らない人と対等に会話ができたりします。日本の大学教育にも当然欠点はあるでしょうが、社会で求められる最低限の技術をも身につけず卒業したり中退するのは金をドブに捨てる行為です。

入学した人の9割が途中でやめると言われている通信教育。この通信教育の世界に飛び込んだ皆さんには、これからお伝えすることを実践し、卒業を勝ち取って欲しいと思います。

通信教育だから通学じゃないからと、自分の立場を悲観することはありません。今、あなたが向き合っている課題やレポートに取り組むことは無駄ではありません! 課題やレポートに取り組んだことで得る経験や知識は、あなたが気づかない内にあなたの骨になり筋肉になります。例えばあなたがマンガを描きたいとして、そのマンガを描くことと文化人類学や哲学などの授業や課題は無関係に見えるかもしれません。経済学や法律だって直接マンガを描く技術には直結しないかもしれません。しかし、これらの知識はマンガのプロットやストーリー、キャラクター造形のヒントにつながります。それに、レポートを書くために物を調べることで、調べる技術が身につきます。

仕事の種類にもよるでしょうけれど、調べることと伝えることは車の両輪です。調べるだけでは伝わらないし、調べないで伝えようとしても何を伝えれば良いのかわかりません。仕事の報告書にしても、ただ漫然と文を並べれば良いというものではありません。相手に伝わる文と構成が必要です。レポートに取り組むことは、相手に伝わる文を書く技術や思考をする癖、調べる技術を身につけることにつながります。

この後の連載を参照くださり、お伝えするレポートの取り組み方を実践し、相手に伝わる文の基礎の基礎と、調べる技術の基礎を身につけてください。

この連載ではレポートとは何かをお伝えした後、レポート作成の順序、文の書き方やレポートの構成についてお伝えします。配信は週1回を予定しています。


次回の更新は7月21日(火曜日)です。 次へ

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