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EP.13「山羊座ってどんな人」〜星詠みの物語〜

「ところでさ、足の裏を山羊にペロペロされるのってどう思う?」

毎度のことながら突然だなあ・・・
ええっと・・・絵面としては、なんかほっこりした場面だけど・・・

「ぱっと想像するとそう思うよねえ。でもね、それって刑罰なんだって」

え、そうなの?

「山羊の舌は、すごくザラザラしているから、舐められるとめちゃくちゃ痛いんだってさ。足の裏が抉れてボロボロになるくらいヤバいらしいよ」

・・・ってことで、今回は山羊座ですか。

「正解でーす」

なんか明らかに導入が雑になっている・・・!

「だって、誰かさんが、ツッコむ気が起きなくなってきた~とか言うからさあ」

あ、前回から根に持ってたんだ・・・

「はい!ここで問題です!デデンッ!山羊座の特徴といえばなんですか!」

えっと

「はい、ざんねーん!時間切れです!答えは、友情っ! 努力っ! 勝利っ! わー!まさに週刊少年ジ○ンプの鉄則みたいだー!!」

・・・・・・なんかすみません。

「いえいえお気になさらず。んー後は、伝統とか歴史とか実務能力、現実的な力の持ち主でもあるね。ただ、獅子座のように自分が目立とうとするタイプではないかな」

縁の下の力持ちのような?

「一概には言えないけど、そういうところはあるかな。山羊座としては、何かを守ることが得意なんだけど、それは決して自分一人を守ることではない。例え自分一人を守れても、自分の周囲を守れなかったらどうしようもないって考えてるフシがある。つまり、人やグループの中で輝くタイプだということ。組織のNo.2が山羊座だったら心強いよ」

なるほど、周りを見ながら様々なサポートをしてくれそう。

「ただし、理屈でガリガリと通すタイプではない」

というと?

「山羊座の好き嫌いって実は感覚的なところがあるんだ。何となーく好きとか、何となーく嫌い、とか」

それと実務能力がどうつながるのだろうか?

「ちょっとここで、少し星座をさかのぼってみよう。天秤座は、自分とは全く異なる他者を見つけ、蠍座はその他者と同一になることを望み、その先にある射手座は、世界はとてつもなく広いことを実感する・・・じゃあ、その広い世界を目の前にして、自分はどう生きていこうか。それを試行錯誤するのが山羊座だ」

試行錯誤する・・・

「頭で考えるだけでは行動できない。闇雲にやってみるだけでは途方もない。だから、山羊座は体全体を使って世界を受け止めるってわけ」

頭も体も働かせる、ということだろうか。

「そういうことだね。だから実務的な能力があると言われる一方で、芸術的な才能もあると言われる。山羊座の感覚は、洗練されているけどどこか原始的だ。自分なりの感覚で自分なりの行動を起こす。その上で山羊座は褒めてもらいたいと考えてる。アーティストのように評価を一身に受けるのも望むところ。ぶっちゃけ、高級志向なんだ。良い思いがしたいし、良い暮らしがしたいし、何より褒めてもらいたい」

何だか子どもみたいで微笑ましい。牡羊座なんかを思い出す。

「確かにね。でも、牡羊座はとにかく自分でやってみるって考えだけど、山羊座は使えるものは何でも使うって考えをしてる。山羊座の特徴に、伝統や歴史というのが含まれるけど、伝統や歴史ってのは要するに、他のものより力があるから生き残った勝ちパターンだからね」

ああ、そう言われると、子どもというには賢すぎるかも。

「そのパターンから自分なりの勝利の方程式を組み立て、もしくはその権威を使って自分の望みを叶える。老獪といっても良い強かさを持ってるよ」

この世界と対峙し、使えるものを全て使い、この世界を生き抜いていく。それが山羊座なんだ。

「うん。あーでも、「他者よりも秀でたい」という気持ちが思わぬ事故を起こすこともある。簡単に言うと、勝てないならもういいやってそっぽ向いちゃったりね。その時の山羊座は徹底して目を閉じ、耳を塞ぎ、うずくまっているから苦労するんだよねえ。あ、あと権力とか肩書きに囚われやすいタイプかな」

なんか、心なしか落とすのがソフトなような?

「そりゃ、君が慌てふためくところが面白くてやってたし?・・・ 耐性がついちゃったんなら、張り合いがなくなっちゃったし~」

い、意地が悪い・・・

次回EP.14「水瓶座ってどんな人?」


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