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ランニングは悩みの解決策

シドニーで一緒に走ってランナーの1人、マシュー・ハドソンについて紹介したいと思います。

3000m 8分09秒
5000m 14分06秒
10000m 29分16秒 
ハーフマラソン 65分49秒

上記の素晴らしい記録を彼ですが意外にもランニングを始めたのは27歳の時で今から9年前でした。
10代後半から20代半ばまでスポーツとは無縁の生活で週末はパーティーで飲み明かす日々だったと言います。当時のIT企業で夜のシフトで働いていた彼にとってパーティスタイルの生活に最適でした。
金曜の夜から日曜の午後までの時間を楽しむために残りの平日は単なるリカバリーでした。常に次のパーティーはいつなのかを考えたいたようです。

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そんな生活が一変したのは母の死だったと言います。母親の闘病生活を目の当たりした時、彼自身のライフスタイルに疑問を感じたことでした。
母親が亡くなったショックで自身の落ち込みを解消するのに最適だったのがランニングでした。

誰もが気軽に参加できるイベント、パークランに参加します。当時はオーストラリアでパークランが初めて開催された約3ヶ月後でした。
月末に自身の体力レベルを測るのがいつのまにか楽しみになっていました。パークランを通してできた友達の進めでランニングクラブに参加することを決めます。

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2014年になる頃にはクラブに参加し本格的なトレーニングも開始します。隠れていた才能はすぐに開花し3000mで8分9秒の好記録をマークします。

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ハリー・サマーズ、モーガン・マクドナルドらと共に練習(1番後方マシュー)

2016年にはNSW州の5000mで優勝を果たします。
2017年にはオーストラリアの10000m選手権zatopek10にて29分16秒をマーク。コンディションがいいとは言えない国内選手権で素晴らしい結果を残すまでレベルアップします。

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現在は投資銀行のIT部門にフルタイムで勤務します。上司が彼のランニングへの熱意を十分に理解してくれているおかげでレースや合宿にも柔軟にスケジュールを調整できていると言います。

練習は基本的に仕事の前後に済ませ、火曜日と土曜日の週2回はクラブでハードな練習を行い日曜日はロングランで2時間ほど走ります。
ファンランで始めた時は怪我の心配などなかったと言いますが、本格的にトレーニングを始めてからは故障に悩まされ6ヶ月間走れない日々が続いたことからジムでの筋力トレーニングも開始します。
私もシドニー滞在時はお世話になったトレーナーのデイブさんはシドニーで多くのランナーを指導します。

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そのおかげもあってか次第に故障することは少なくなりました。初期の段階で大きな怪我をしそれを教訓にできたことが現在も継続してトレーニングができる要因だと言います。

時には多少の痛みで練習を中断する時もあるようですが、家族や友人の支えで気落ちすることなく過ごすことができているようです。趣味を見つけ、時には他のスポーツを楽しむことでランニングから気持ちを切り離すこともあるのだとか。

非常に謙虚で少し控えめな性格に見える彼が昔は遊び人だったことは驚きです。レースや練習の後も良かった、悪かったではなく冷静に分析して次の対策、プランを考えている姿は学びところが多くありました。レース運びも非常にうまく大崩れをすることは少ない選手です。

今年3月にはびわ湖で彼自身2度目のマラソンに挑戦しました。。マラソンの感覚を試したかったと話していましたが、思ったよりも厳しい結果だったようです。

今後は10000m、ハーフマラソン、マラソンでの自己ベスト更新を目指すと話すマシュー。日本のように頻繁に記録が狙えるレースが開催されないため、5000m,10000mのトラックの記録は全て夏に行われた選手権レースで記録しています。まだまだ大きな可能性を残し年齢を積み重ねながら進化していく彼からは私も多くの刺激を受けます。

最後に彼のキーとなるポイント練習について紹介します。
もちろんシーズンによって変化するため毎回行うわけではありません。

・3km+300mhill×10+3km
・2000m×4 (1本ごとにビルドアップ)
・坂道でのテンポ走(1周2.3kmの周回コース 傾斜5-6%の800mの上り坂を含む)


日常からの学び、ランニング情報を伝えていきたいと思います。次の活動を広げるためにいいなと思った方サポートいただけるとありがたいです。。