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愉快なランナーは学校の先生〜楽しい人生のヒントとは

オーストラリア在住、高校教師として働くニックさん。

ランナーやコーチでもあり、デザイナー、アンバサダーとしても活躍。そんな彼のユニークな生活を紹介します。

両親の勧めでアスレチッククラブに参加したのは8歳の時でした。当時は水泳をメインでした。なのでランニングは体力づくりのサポート的な役割だったと言います。毎週土曜日だけ参加していたクラブでしたが、クロスカントリー大会では州大会にまで進むことで徐々に走る楽しさを見出したそうです。

15歳になる頃には水泳、もしくはランニングのどちらかを選ぶ必要性を感じ、選択したのがランニングでした。クロスカントリーでは全国大会に出場し新しい経験ができたのが大きなきっかけだったと言います。当時、同じ州の代表には現在も国内のトップで活躍する選手がいて、同年代が活躍するのは今も走る大きなモチベーションだそうです。
大学での学業への専念、または仕事を始めるなど、環境の変化と共に多くの人がスポーツから離れていくのは少し寂しく感じるようです。
そんな仕事が忙しい中でもうまくバランスをとりながら、ほぼ毎日のように走る彼も大学卒業後は少し大変だったと言います。

大学ではグラフィックデザインを専攻。卒業後はデザイン制作会社で働き始めますが、一日14時間にも及ぶ労働時間でした。このままでは自分の好きな人生を送ることができないと判断し、会社を辞めて、大学へ戻り教師を目指す道を選びます。再び学業に戻った間も走ることをできるだけ負担なく続けるためにナイキの店舗スタッフとして働き始めました。シューズやウェアの支給があり、ランニング用品には極力お金をかけずに過ごすためのアイディアでした。

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大学での学業を終えると教師としてのキャリアをスタート。
生活の中でルーティンを作り、効率化をすることでプライベートと仕事のバランスを保っているそうです。

昨年より職場での立場も上がり、仕事も忙しくなっため仕事後に走っていた習慣を仕事前の朝に変更しました。月、火、木、日は早朝5時半には起きて走ります。そのおかげで仕事後にはすぐリラックスして、1日の中でも心のゆとりできたそうです。

毎週水曜日には地域のアスレチッククラブでコーチを務めながらも、クロスカントリーのシーズン(4月−8月)には学生の指導も行います。
教師、コーチとしての観点から、指導する選手達とのコミュニケーションを大事にしていると言います。

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「凄く熱心な子供たち、または親御さんもいらっしゃいます。中には頑張りすぎで怪我をする子、体力の低下を懸念して休むのをためらう子もいます。そんな時は子供達だけでなく、両親にも休む大切さを伝えるようにしています。誰もが生活の中でいろんな悩みごとがあると思います。うまくコミュニケーションをとることで、普段は見えない部分が把握でき、生活全体のバランスを考慮して練習メニューを組むことが可能になります。将来、学業を進める上でも働く上でも同僚や上司、仲間、先生とのコミュニケーションをとり信頼関係を築くことがものごとを円滑に進める上で大事です。その辺りの意味も含めコミュニケーションの大切さを伝えています」

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すごくフレンドリーで、人と打ち解けることが得意なニック。自身の経験を元に練習面だけでなく、各個人の生活面、将来も考えてコーチングとティーチングを組み合わせた指導を行います。実際に私が彼の指導するクラブを訪れた際に感じたことは、他のコーチ、サポートの高校生達とスムーズな連携をとり、子供達をうまくまとめていたことです。

学校の休暇時には大学時代に学んだグラフィックデザインの知識を活かし、ランニングシャツやスポーツウェアの制作も行います。日本に訪れた際も原宿などのファッション区域のお店を訪れて作成したデザインの紹介をしていました。
またプロテインバーなどのアンバサダーも務め、活躍の幅をどんどん広げています。

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彼ほど楽しそうに人生を満喫しているのも中々いないのではないかと思うくらい、オフの時間を有効に使っています。今自分が置かれた状況下で、うまくルーティンを作り、楽しむ時間を確保することを忘れません。休暇中でも趣味に取り入れれるアイディアの発見にも力を注ぎ、年に3、4回は国内、国外問わず旅行に出かけます。

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「今いる場所から一歩外の世界に出ることで、これまで感じれなかったことを発見することがあります。それが人生を楽しく過ごす新たなアイディアとなっています

スポーツに専念することはすごく素晴らしいことではあることも認めた上で、それとは別に力を注げる分野を持つことの大切を主張します。
今でこそ教師という仕事を楽しんでいると言いますが、最初から先生になりたかったわけではありませんでした。

好きなことが仕事である必要はないが、好きなことに時間を割ける生活の仕組みを考えて、作ることが大事だと言います。

ランニングは小さい時から彼の人生にポジティブな影響を与える欠かせないものでした。楽しみ方にもいろんな形があり、トラックレース、ロードレース、トレイルレースに参加することもその一部。現在は5000mで15分30秒を切ることを目標にしています。

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今、この時に楽しむことを大事にしているニック。
今後も新しいアイディアをどんどん取り入れていくことでしょう。彼の人生がどのように展開されるのか非常に楽しみです。

日常からの学び、ランニング情報を伝えていきたいと思います。次の活動を広げるためにいいなと思った方サポートいただけるとありがたいです。。