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100kmマラソン世界選手権代表の女性とは〜走ることは自分の強みを生かすこと

オーストラリア、シドニー在住のラリッサさん。


50km,100kmウルトラマラソンのオーストラリア代表。ある出来事がランニングに本気で取り組むきっかけだったと言います。

ランニングを始めたのは8歳の時。学校の3kmクロスカントリーが最初のレースでした。
2.8kmまで先頭を走りながらも最後の上り坂で歩いてしまい逆転されて2位なったことは鮮明に覚えていると言います。
それによりランニングは彼女にとってのスポーツとなり、学年が上がるにつれてもクロスカントリーには参加し続け全国大会にも出場。
しかしメインは体操であり、ランニングはその補助的な要素でした。


17歳で地元のランニングクラブに所属し、初めてのフルマラソンも完走。19歳の時にはコーチの勧めで初めてのウルトラマラソンに参加。栄養補給などの知識もないまま参加し見事に完走するもゴール後は気を失い、母親からはランニングに対して大きな反対を受けます。

大学での勉強、就職、そして結婚など人生の変化とともにランニングの頻度は次第に少なくなっていきました。それでもこの時期に24時間マラソンに参加するなどアクティブではあったようです。
ウルトラマラソンの参加によりもう一つ上のレベルに行くには真剣に練習をやらなければならない、そうしたいという気持ちが芽生えてきたのも、この時期からだったようです。そこには熱中しすぎてしまう性格に根元があると言います。

そんな彼女の人生の大きな転機は兄の突然死だったと言います。

「当時28歳の兄が突然亡くなったことで、私もいつ死んでもおかしくない。そのことを考えた時に時間を無駄に過ごさないで自分の才能、強みを使って生きてみようと思った。」

2016年の終わりに初めて本格的なランニングのトレーニングを開始。その年のウルトラランナーアワードを受賞。そしてフルマラソンをスポンジボブのコスチュームで走り、当時のギネス記録を更新。
そして早くも2018年にはクロアチアで行われた100kmマラソンのオーストラリア代表に選ばれます。



そんな彼女の生活スタイルは伺うとランニングに懸ける強い気持ちが伝わってきます。

1週間のスケジュールは以下のようになります。
・練習は基本仕事後の夕方。
・週3回の筋力トレーニング
・数日は昼休みに10kmのJogをプラス
・週間走行距離は160km-200km
・月曜日 Jog
・火曜日 スピードトレーニング、ロングクールダウン
・水曜日 ロング走20-25km
・木曜日 坂道トレーニング
・金曜日 リカバリーJog(20km)
・土曜日 スピードトレーニング
・日曜日 ロング走30-35km

睡眠をしっかりとること、そして寝る時は低酸素テントを使用。

フルタイムで働きながら上記の練習をこなす彼女は夫や会社の理解、サポーツがありやれていると言います。必ず1日の最初に仕事のスケジュールを確認しトレーニング時間を確保。
時にはシドニーから約2時間の世界遺産ブルーマウンテンズに走りに行くことも。

練習やレースでうまくいかなかったりすることがより自分の気持ちを駆り立ててくれるようで落ち込むことはあまりないと言います。

昨年は自身のスポンジボブのギネス記録をミッキーマウスに抜かれたこともモチベーションになっていると。記録もそうですがチャリティーがメインでコスチュームを着て走りことで子供の助けになることも大きなモチベーションになってるようです。

そんなラリッサさんからのアドバイスは

「辛抱強く頑張ること。リカバリーJogはゆっくり。そして練習量は一気にあげすぎないことかな」

現在は妊娠中のラリッサさん。それでもランニングは続けているそうです。
自分の強みを生かして本気になれるものを見つけた女性の覚悟。さらなる挑戦の中にも楽しさを見出す彼女のストーリーは今度どのように展開していくのでしょうか。

日常からの学び、ランニング情報を伝えていきたいと思います。次の活動を広げるためにいいなと思った方サポートいただけるとありがたいです。。