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コーチングからの学び12〜探究心、視野を広げること

ランニングのスタイル、考え方は様々で、国民性や国の文化が影響する場合もあると思いますが、基本的にどれが良いとか比較するものでもないと思います。ただ時には違った考えを持った人と意見をシェアするのは刺激的で新しいアイデアが浮かんでくることもあるでしょう。

昨年はオーストラリアのジュニアチームの日本合宿を企画し、オーストラリアの中高生たちに日本の大学チームの練習・記録会に参加してもらうなどの経験をしてもらいました。

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今年は2人のオーストラリア選手が大学の練習に訪れてくれました。一人目はエドワード・ゴダード君。今年のユニバーシアードではオーストラリア代表としてハーフマラソンに出場し4位入賞を果たしています。シドニーでは基本は一人で練習を行い、時に数人のグループで練習を行なっていました。日本に来日した際には東京農大、東海大の練習、また日体大、平成国際大学記録会に参加。すごくフレンドリーな性格で短い滞在ながら多くの選手と仲良くなり充実した期間を過ごせたとのこと。


自分が強くなれる環境を探す彼はオーストラリアではメルボルントラッククラブの合宿にも参加しています。日本の駅伝文化、また駅伝チームに強くなるヒントがあるのではという興味から、自ら日本の陸上関係者にコンタクトをとり行動を起こしました。やはりこういった熱意のある人には当然周りも協力したくなるし、自然と応援してしまうものではないのでしょうか。
日本に来る前は、アメリカの大学のチームも見て回り自分に適した強くなる環境を実際に見て探していました。日本の大学に入り、彼が箱根駅伝に挑戦する姿を見るのは楽しみでもありましたが、最終的にはアメリカ、ニューヨーク州にあるアイオナ大学に先月より入学しNCAAでの新しいステージでキャリアをスタートさせました。常に新たな経験、刺激を求める彼の今後の活躍を楽しみに、近いうちニューヨークの彼を訪れようと思います。

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もう一人は今年のオーストラリアの小学生1500mチャンピオンのフラー・クーパーちゃん。日本でいう小学6年生ながら800mで2分16秒、1500mで4分36秒という記録を持っています。「一番の楽しみはクラブの練習で友達に会えること」と話す彼女。週3回クラブで練習を行うこと。彼女のコーチが私の友人だったという縁で日本滞在中に日本でランニングを経験したいということから年齢は離れてはいますが、大学生と共に練習を行いました。
列になって行うウォーミングアップ、円になって行う体操など目新しいスタイルにちょっと人見知りで照れながらも楽しそうに参加しました。

この日は400mのインターバル走。まずはついていけるとこまでチャレンジしたいとのことで5本一緒に走りました。小学生ながらというのも失礼な話ですが、惚れ惚れするようなダイナミックで軽やかなフォームで大学生についていきます。ジョグでつなぐリカバリーは初めてできつかったようですがすごく楽しめたようでした。「設定タイムぴったりのペースで走る大学生にすごく感激した」と後でメッセージが届きました。また参加したいと話してくれるフラーちゃん。練習中も日本のランニングについて興味津々に質問をしてくる彼女を見てるとこっちもワクワクしてきました。今後も彼女が楽しくランニングを続けながら成長してほしいものです。


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こうやって海外からチームの練習に参加してくれる選手がいることは生徒達への大きな刺激となります。単に他を真似すればいいというわけでもなく、どのスタイルが一番というのものでもないと思います。

いろんなスタイルがあるから面白い。自分が好きじゃないから、このやり方はだめだと批判するのではなく自分のスタイルを探せばいい。

視野を広げること、そのためにはたまには違ったスタイルに触れてみること、そして自分にあった環境を見つけ、自分のスタイルを築いていくのが長く走ることに繋がり、結果として競技の成績もついて来るものだと思います。


もっともっと多くの選手が海外から日本へ練習参加してくれるように、そしてお互いに刺激し合えるように今後も動いていきたいと思います。

うちの大学からも卒業後も自分のスタイルを見つけて競技を続けたいという生徒が出てきてくれると嬉しいものです。

日常からの学び、ランニング情報を伝えていきたいと思います。次の活動を広げるためにいいなと思った方サポートいただけるとありがたいです。。