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民主主義とは「国民が非暴力的に政権交代できること」

#日経COMEMO #NIKKEI

記事は、現職大統領の扇動により、一部の国民が暴力的に政権交代を阻止しようとする動きを紹介していますが、以下「21世紀の啓蒙(第12章)」によれば、

◼️哲学者:カール・ポパー「開かれた社会とその敵」

民主主義とは誰が支配するか(=国民)という問いの答えとして理解されるべきではない。むしろ「どうすれば血を流さずに酷い指導者を追い出せるか?」という問題を解決するものとして理解すべき。

◼️政治学者:ジョン・ミューラー

民主主義とは、暴力を用いずに政権を交代することに国民が実質的に同意し、国民が暴力以外の手段で政権を替えようとする場合には、政権はこれを妨げない時に生じるものである。
国民を無政府状態の暴力から守り、人々が独裁者の犠牲にならないよう、あるいは独裁者を歓迎してしまわないようにしなければならない。

以上が、民主主義の根本だといわれています。

時の政権が政権交代を暴力的手段で潰そうとするのは、ロシア、ベラルーシ、カザフスタン、ウズベキスタンなどの旧ソ連諸国、アジアのカンボジア、エジプト、ウガンダなどのアフリカ諸国等、(タテマエ上民主主義を名乗っていても)ロシア含めた発展途上国の多くでは当たり前なことです。

ところが、民主主義の権化たる超大国アメリカ合衆国で、暴力的に政権後退を阻止しようとする事態が現職大統領の扇動によって国会議事堂で発生したのですから本当に驚きです。

プラトンが「民主制の次は、僭主独裁制」と論じた通りにアメリカがならないことを祈るばかりです。

*写真:2015年NY イントレピッド博物館

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