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全12個の社会課題にテーマ型寄付ができるsolioに感動している。

こんにちは、みなみです。

NPO法人などの団体、支援を必要としている地域などに寄付したことがありますか?

僕は映画がかなり話題になっている「えんとつ町のプペル」に感動し、世界の子ども達に「えんとつ町のプペル」を贈るプロジェクトに毎月寄付しています(絵本を手にとり、笑顔満開の子どもをみたら、思わず寄付したくなりました)。

さて、寄付ってしたくても、どこに寄付したらいいか分からない、寄付されたお金が何に使われているのか分からないといった理由で、寄付したことがない人がいるかもしれません。

僕はそうでした。(あとは、心の底から賛同する、感動する、共感する熱いビジョンを寄付先となる団体の人から聞いたことがあまりなく、日常生活の中で寄付したい気持ちが生まれては忘れ、後回しになったり……。)

認定NPO法人D×P代表でもある今井紀明さんが最高の寄付プロダクトを日本に解き放った!

株式会社SOLIO代表取締役の今井紀明さんが、社会課題を12ジャンルに分け、そのジャンルに対して寄付ができるsolioを2020年11月25日に日本に解き放ちました。

<solioの社会課題12ジャンル>
国際協力
出産・子育て支援
子どもの教育
障がい・介護支援
就職・雇用支援
人権保護
女性支援
社会教育推進
保険・医療増進
自然・環境保全
動物保護
防災・被災地支援

もう興奮をおさえられなかった……。

solioを家入さんのツイートで知った時、興奮しすぎて、思わず「最高!きたー!!」とうなりました。
(自身のツイートでは興奮をおさえぎみ)

というのも、ソーシャルビジネスのアイデアをダイアローグしながら創るプラットフォーム事業を行おうとしていた株式会社SHIROを創業した際に、テーマ型投資ができる「folio」をもとに、似たプロダクトを具現化しようとしていたからでした(紆余曲折あり、今は法人を休眠させ、養育費未払い問題をビジネスで解決する「株式会社小さな一歩」にジョインし、毎日もがき中)。

代表の今井さんやsolioの立役者である(CAMPFIREの手数料を40%OFFキャンペーンを開催して攻めまくりの)家入一真さんに天晴れでした。

少しでもsolioが日本に広まるお手伝いをしたく、筆をとりました。

寄付先を集めることやUI設計など、solioをローンチするまでに数知れない苦労があったと思います……。寄付を集めたい方はこちら

非営利団体の事前登録が始まったのが2018年12月13日。いろいろ動き始めてから、プロダクトローンチまで約2年。代表の今井さんはNPO法人の運営の傍ら、プロダクト開発されていたのだろうですし、過酷なドラマがあったのだろうと想像できます……。

さて、株式会社SOLIOが軸足をおく、日本の寄付市場についてですが、ほんと昔から、気になることがあるんですよね。

その気になることをsolioは解消してくれる可能性を秘めたプロダクトだと信じられます。

僕が大学生の時から、NPO界隈、特に福祉系のNPO界隈で活動してきて寄付で気になっていることが2つある

1つ目に気になっていることは、日本の寄付の市場規模は、アメリカと比べて圧倒的に小さいこと

『寄付白書2017』によると、以下のような数値になっています。

アメリカ:30兆6,664億円(GDP比1.44%)
イギリス:1兆5,035億円(GDP比0.54%)
韓国:6,736億円(GDP比0.50%)
日本:7,756億円(GDP比0.14%)

2020年時点だと、日本の寄付の市場規模は個人寄付と法人寄付合わせて1兆6,000億円弱ぐらいです。

僕自身や僕の身近にいる人の話を聞いていると、寄付したかったとしても寄付先に寄付するまでの工程が多くて面倒、どこに寄付したらいいか分からん・迷う、寄付した先のことが分からんからちょっと不安、などなどの理由があるように思います。

僕の身近だけではないようにも思います。他にも社会通念なども影響してそうですが、事実としては日本の寄付の市場規模は思ったより大きくないのです。

業界別 業界規模ランキング(2020年版)」を見ても、日本の各業界の市場規模と比べても、寄付の市場規模が圧倒的に小さいことがわかります。

あとは、個人による寄付だけでなく、法人による寄付の単価や実施回数が少ないのも要因の一つかもしれません。

2つ目に気になっていることは、社会課題によって寄付される総額・会員数に隔たりが思ったよりもあること

ビジネスの世界でも、業界によって市場規模やユーザー数の隔たりがあることは当然。でも、ジャンル問わず、社会で泣いている、命の危険にさらされている人がいることに変わりないのが、寄付のフィールドです。

にも関わらず、社会課題によって、寄付されている総額や会員数が異なるのは、何か心にひっかかるものがあります。

もっというと、これは致し方ないかもしれませんが、同じ社会課題に取り組んでいる団体間でも、寄付額の差が大きく開いています。そりゃ、寄付マーケティングなど、情報発信に投資できる資金の有無、ネットワークの広さ、人材のスキルなどの資本によって、差は生まれます。

ただ、例えば東京都にある児童養護施設で、地理的には必要とされる施設であったとしても、支援金が少なく、採用やWebサイト構築など、活動していくための資本にばらつきがあり、経営が困難な状況に陥っている施設も少なくありません。

すべての差をなくそうとは考えていませんが、どの団体・施設にも、その存在を必要とする大人・子どもが少なからずいるってことを考えると、多少は差をうめられる仕掛けが必要だなーとモヤモヤしています。

少し脱線しますが、日本でもっと盛んに行える基盤をつくりたいと考えているマーケティングがあります。

日本でコーズ・リレーテッド・マーケティングが普及すれば、寄付市場もでかくなるかもしれない

僕の中で、日本といえば、個人寄付の印象が強いです。

でも、法人寄付の方が当然ですが、1度の寄付単価が高いので、法人寄付の年間回数をあげていくための仕組みがないものかと試行錯誤していました。

社会的責任マーケティングの1つであるコーズ・リレーテッド・マーケティングって概念・手法があります。

狭い意味では、企業が商品・サービスの売上から得た利益や取り引きに応じて組織(主にNGO/NPO,協会,一般社団法人など)に寄付することを指します。

コーズ・リレーテッド・マーケティングが認知されるようになった起点は、1983年に行われたアメリカン・エキスプレス社の「自由の女神修復資金寄付キャンペーン」です(*1)。

日本でも行われていたコーズ・リレーテッド・マーケティングの事例として、総額約3,000万円を各支援組織に寄付した「ZOZOARIGATO」があります(いろいろ賛否両論があるみたい……)。

社会的責任マーケティングやコーズ・リレーテッド・マーケティングについてさらに知りたいマニアックな方は、参考にしてください。

話をsolioに戻します。

solioは気軽に、簡単に、問題関心によって寄付ができるムーブメントを起こした

solioはコーズ・リレーテッド・マーケティングとは違い、プロダクトそのものが寄付市場を拡大させる可能性のあるものです。

solioに関するTwitterの動きをみていると、大勢の方が寄付をしたツイートをしています。

僕はこの現象が不思議です。日本で寄付といえば、お金もっている人がするもので、しかも寄付した有名人が偽善だ、自分の利益のためだ、なんだとバッシングされる風景が印象的。

でも、solioで寄付したことを、こんなにも多くの人が、気軽に「寄付したよ!」とツイートしていることもだし、寄付した人をバッシングする人が少ない現象は、solioがはやくも社会を変革しつつある証ではないかと考えています。

・特定の団体や地域への寄付ではなく社会課題のジャンルに対して寄付をする

・一度に多額を寄付するのではなく、少額で寄付ができる

・トレンドのUIデザインを取り入れたWeb設計

・TwitterなどのSNSとの連動性が高い

などの複数の要素が絡みあって、solioは、誰でも・気軽に・簡単に・問題関心によって寄付ができるムーズメントを起こせているのではないかなと。

ちなみに、僕自身、最初solioを知った際に寄付するページまでいったのですが、クレカ登録でタイムラグがうまれ、一度離脱しました。笑
(僕のネット環境の要因なので、プロダクトに不備があった訳ではなさそうです)

ようやく時間ができたでの、「#ソーシャルポートフォリオ」を作成できました!これからが楽しみʕ •́؈•̀ ₎

実は寄付先がまとまっているサイトはたくさんあった

以前から、寄付先をまとめているWebサイトはたくさんありました。

例を挙げてみます。

NPO法人ポータルサイト(内閣府)

情報公開法人一覧(全国公益法人協会)

団体情報/団体一覧(CANPAN)

公益社団法人お金をまわそう基金

Syncable

Give One

Yahoo!ネット募金

僕が知らないだけかもしれませんが、Yahoo!ネット募金以外は、SNSであまり盛り上がらなかったり、認知されていなかったりするのではないでしょうか。

UIもsolioが圧倒的に良いではないかと個人的には思います。

UIの影響もありそうですが、特定の団体・地域にではなく、「社会課題のジャンルに寄付する」ことが、寄付するハードルを下げたのではないかと、やはり考えられそうです。

solioのビジネスモデルや集めた寄付の配分方法や比率など、まだまだ気になることはありますが、ここらへんで筆をかきなぐる興奮はおさえておこうと思います。

今井さん、家入さんの社会課題に対して行動しつづけるスタンスに刺激をもらった

ミレニアル世代以降、社会課題への関心は高くなっており、SDGsや社会課題をビジネスで解決していこうって風潮は広がっていくと僕は信じています。

僕も含まれる、そんなミレニアム世代以降の人からすると、今井さんや家入さんのように、社会課題に対してビジネスで挑む姿は、とても刺激的であり、人生の先輩でも同じようなことに挑戦している人がいると安心するきっかけになるな〜と嬉しかったです。

【注】
*1:1981年が起源である説もある。

社会問題×マーケティングが好き / ㍿小さな一歩(前澤ファンド出資先)で養育費の未払い問題にビジネスでトライ→㍿SHIRO創業。社会問題の発見→要因分析→ビジネス考案→実行に必要な資本整備→実行・改善のサイクルが最短で回り社会問題が解決されつづけるインフラを創る。