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AI美空ひばりさんは紅白の夢を見るのか

アンドロイドは電気羊の夢を見るか」のタイトルにかけてみたのですが、イマイチですね

わたしは実は番組自体を観ていないのですが、昨年末の紅白にて、AIで再現された美空ひばりさんが登場したそうですね。ツィッターでもちょっと。話題になっていました

ただそれらの反応は、どちらかというと、ネガティブなものだったと思います。わたしが目にしたものが、たまたま、そういう内容のものばかりだったのかもしれませんが

実際に番組を観られたみなさんは、どう感じられましたか?

なぜ今ごろになってこの話題を取り上げたかと言うと、先日自分の note を見返していたら、一昨年の11月にこんな note を書いていたのを思い出したからです

ただしこの note は、今回のことを予言して書いたわけではありません。この note でも紹介している漫画が、ツィッター上に話題になっていたからでした。と同時にこの漫画を読んで、四半世紀前、深夜に放送されていた『ブラックアウト』というSF犯罪ドラマのことを思い出したからです

椎名桔平さんや山本未来さんが出演されていました

このドラマのあるストーリーに、AIホログラフで再現された家族と住む遺族の話がありました。確か結末はバッドエンディングで、その遺族の方の心は実態(肉体)のないAIでの家族の再現に耐えきれなかった…

といったような内容だったと記憶しています(記憶違いであれば申し訳ありません)

その番組のことを思い出し。一気に書き上げたのがご紹介の note です。ただ、こうした AI による故人の再現にはもうちょっと時間がかかり。それはおそらくは、テクノロジー的な実験として行われるのだろうと思っていました

ところが現実はやはり先を行きますね。まさか紅白のような多くの人々が観る番組で、それが実際に行われるとは思ってもいなかったです。それだけインパクトを狙ったものだったのだと思います

さてでは、本題の、こうしたテクノロジーで再現される故人にいまも実体を持って存在し続けているわたし達の心は耐えきれるのだろうか、という問いですが、いまのところ、ネットの反応を観ると様々ですね

故人を冒涜するという指摘から。番組を観て嬉しさから涙を流したというお話までありました

ただこれは、その再現の対象が有名人。美空ひばりさんであったことが大きかったのかもしれません。これが身近な人、とてもプライベートな存在の方であったら、個々の方が抱いた感想もだいぶ違ったのだろうと思います

ただ現実にこうしたことが出来る。故人が再現できるものだと伝わったことは大きくて。今後、いろいろなことに影響をしてくると思います。すでに映画ではこうした手法が使われるのは当たり前になり。ペットの犬やネコではクローンが誕生しています。いまは際現にお金がかかってもいずれはもっと手軽に。それこそスマホでも出来るようになるはずです。そうした時に、自分もやってみよう。ぜひ再現して欲しいという要求や願いは抑えられないと思います

そこまでいくともう、個々の技術者とそれを用いたいと願う人々の、倫理観に任せるしかありません

でも、その先は・・・?

ドラマのような結末が待っているのか。それとも、再現されたものは所詮再現された架空のものとして受け入れられるのか。それはまだ、誰にも分からない領域です

ちなみにペットのクローンに関しては、それを選んだ飼い主さんは、概ね、その出来に満足しているようです

テクノロジーの発展は、「死」に対しても手を緩めることはないはずです。AIによる故人の再現など、まだほんの手始めかもしません。そうした世の中の先に何が待っているのか。わたしは、正直、興味半分。怖さ半分です。。

デス・カフェ@東京主催。ヒトやペットの区別をしない、死別・喪失のサポート、グリーフケアのお話をしています