見出し画像

①16歳、母親の他界 / カラフルな喪失感

はじめまして。池田賢一と申します。

2020年8月、30回目の誕生日にGrief care Tech(グリーフケアテック)株式会社を設立致しました。自身の気持ちや考えの整理と、活動報告を目的としてnoteを始めてみます。

まず、"グリーフケア" この単語をご存知でしょうか?

《グリーフ(grief)は、深い悲しみの意》身近な人と死別して悲嘆に暮れる人が、その悲しみから立ち直れるようそばにいて支援すること。一方的に励ますのではなく、相手に寄り添う姿勢が大切といわれる。悲嘆ケア。(参照 : https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%B1%E3%82%A2/)

ネットでは↑このように↑表現されております。

悲しみの深さは違ど、ペットやヒト、身近な存在の"オワリ"は誰しもが経験する感情だと思います。命あるもの全てに100%訪れる"オワリ"。

実体験

14年前に心に大きな穴が空きました。高校1年生でした。         祖父母と一緒に過ごした保護犬のマル、祖父母、そして...。            (※同情を求めている訳ではなく、会社設立背景となるベースなので記載します)

授業中、父親からの電話で母親の他界を知りました。
言葉では表せないくらい衝撃的でした。今振り返ると不思議ですが、あの日、父親と顔を合わせるまではなぜか涙が出ませんでした。
「無」でした。

その後は、闇。ブラックホール。絶望。

一人になりたかったため授業や部活サボっていたくらいなのですが、なぜか県の教育委員会?からの派遣?でカウンセラーAさんが来ました。

僕は、その時初めて「グリーフケア」という単語を知りました。

Aさんに全く非はありませんが、自ら「来ないで欲しい」と伝えたことを覚えています。生意気だとは思いますが、本当に親身だったのか、親身なフリをしてるだけなのか、疑問を持ってしまったのかもしれません。つまるところ、何の解決にも繋がりませんでした。(向き不向きがあると思います)

14年間の違和感

結局、母親の旅立ちを受け入れられるようになった(?)大きな要因は「時薬(ときぐすり)」だけでした。「時間が解決してくれる」なんて言いますが、それなりの年月がかかりますね。実際、解決ではなく、他のことを考える時間が増えただけだとも捉えております。受け入れられてるのかは未だよく分かりませんが、自分が冷めた性格なのか、とある違和感を持ちながら過ごしてきました。

「これ、何の意味があるのだろう、、、」

一般的に、お葬式やお墓、お盆..etc  旅立ってしまった大切な存在と向き合う時間が複数用意されてますが、高校生の頃から、手を合わせるときと普段寝る前で母親のことで想うこと感じることに特別な違いはなく、型式ばったイベント、儀式、作法、供養方法に長年違和感を抱いておりました。半強制的なニュアンスがどうしても受け入れられない"体質"なのかもしれません。そして、僕がこの違和感を持ったまま生きることを、母親も望んでいないような気がしました。
(※信仰心の強い方々を否定している訳ではございません。信仰心は大切だと思います。)  

父親の姿

実家を出るまでしか知りませんが、父親は何も予定がないときは、毎週末、お墓に花を届けに行ってました。恥ずかしながら「自分もそんなに強く想えるパートナーが空からゆっくり落ちてこないかな」と思っていたこともあったりなかったり、、、

そんな様子を日々近くで見ていて、

「わざわざお墓に行くということは、家にある仏壇よりも、さらに "身近に感じたい" のだろう」
こんなことを感じてました。

14年間、父親の様子や、供養の選択肢の少なさ、半強制感、への違和感を感じながら1つの想いがありました。

「何か別の方法で向き合えればいいのに...」


心の奥底にあったような感情で、日常生活の中で口にしたりすることはなかったです。そんな中、バイオテクノロジー領域に詳しい知人との会話がきっかけで、とあるおかしな(?)アイデアが浮かび、紆余曲折経てGrief care Tech株式会社の登記に至りました。

事業内容は割愛させて頂きますが、
僕らの会社は、喪失感との新しい向き合い方を社会に提案していきます。

「喪失感と"カラフル"に向き合う時間🌱」

※サービス内容は、別のnoteで紹介する予定です。

「想い」

大学卒業後に旅行業で起業、資金調達、売却、旅行会社でサラリーマン、VC勤務、一通り経験してきて、1周回ってまた起業となります。2回目の挑戦です。ここまで読んでくださっている方々には熱苦しく恐縮ですが、今の自分を形成する、30年分の全ての経験/想いを込めて事業(価値)を創造していこうと思ってます。宣言、自分への戒めです。

真新しい事業を始める上で「代表の、"想いの深さ" と "継続力"」以上に大事な資産はないと思います。
これがないと、事業立ち上げに必要なヒトモノカネといったリソースは集まらないと感じております。
起業家の友人達や大先輩、VC時代にお会いさせて頂いた経営者の方々と接する中で強く感じたことです。幸い、客観的に自分を見てみると、一応はこの資産は持ててるような気がしてます。ただ良くも悪くも、これしか持てておりません。プログラミングやデザイン技術もなく、営業が上手い訳でもなく、人と話すことも苦手です。一般常識と言われることも知らなかったり、欠点ばかりです。ただこんな自分ですが、「今回の事業を立ち上げられなければ、生涯何もできないだろう」と思えるほど、何が何でもやらないといけません。自粛期間中、zoomで200人程ユーザーインタビューを実施していたのですが、事業アイデアを聞いて涙される人もおりました。そのインタビュー中に知り合った方々が現チームメンバー、仲間でもあります。
僕は「想い」しか持っておりませんが、今回の事業準備で、この「想い」にはとてつもない「引力」があるように感じております。幸いにも多くの方々にサポート頂けており、質量が重いブラックホールが何でも引き寄せてしまうように、「想い」を武器に必要な全てを巻き込み、価値を享受できるユーザー数の最大化最適化をしていきたいです。

僕らが今後始める事業が、少しでも誰かの喪失感を癒すことに繋げられるよう、精進して参ります。センシティブな領域を攻めていくので、ネット上では確実に批判が出てくると思いますが、気にせず、チームを守りながら一丸となって進めていきます。

全ての命に終わりがあることを多感な時期に知ったことは、逆算して人生を考えるいいキッカケだったと捉えております。

100%自分の話ばかりで恐縮ですが、
これから携わる方々も、これまで関わってくださった方々も、この会社の存在を頭の片隅に入れておいて頂けたら嬉しいです。

最初のnote、100kg超級の重さになってしまいました。

未熟者ですが、よろしくお願い致します。
Grief care Tech株式会社 池田賢一
https://griefcaretech.com/
k.ikeda@griefcaretech.com 

<<会社メンバーnote>>
https://note.com/griefcaretech_pd
https://note.com/griefcaretech_t


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?