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【次世代のために】帝国器材さま 植林研修レポート

5月某日。気持ちのいい空と鮮やかな緑が広がった山の中で、企業様に向けた植林研修を実施しました。
今回、ご縁があって研修をさせていただいたのは、帝国器材株式会社様です。1937年に創業され、今年で85年の老舗木製品メーカー様。国産木材の活用に力を入れており、家具作りを始め、学校や公共施設に温かく居心地の良い空間づくりを日本全国で展開されています。

東京都の特別支援学校の素敵な事例

社歴を拝見すると、1990年頃から「人と環境に配慮した製品をつくる」と掲げておられます。今やどこでも耳にする”サステナビリティ”。30年以上前から、顧客だけでなく地球や環境の未来を考えて言語化し、挑戦している企業様です。
Webサイトにある事例には、学校や保育施設、子育て関係の公共施設などに施工された、オシャレでかつ温かみのある空間がたくさん掲載されています。国内で50〜60年かけて育てた木々が、子どもたちが学び生きていく場所に使われているって、ものすごくロマンチックだなと感じるんです。

いざ、植林研修!

さてさて、話を戻します。
「現場」の研修を大切にされている帝国器材様。「木が木材になるまで」の伐採・製材現場の研修を積極的に行っていらっしゃる中、今回は「木を植える」植林研修にチャレンジいただきました。
雲ひとつない青い空の中、現地入り。

代表の中井が、機材の使い方や植え方のポイントをレクチャーします。

苗木袋を携えて山に入り、いよいよ植林!

傾斜のある地面。
剥き出しの自然。
“山”を全身で感じながら、苗木をひとつひとつ手で植えていきます。

合計150本の苗木を植えていただきました!
50年後、立派な木になって、素敵な家具や空間の一部になりますように。 

感想 

ご参加いただいた皆様から、感想をいただきました。
一部抜粋してご紹介します。

最初は山のスケール感に圧倒され、緊張とワクワクが混在していましたが、すごく急な斜面や、山の頂上で明るく生き生きと働いている職人さん達をみて、勝手ですが勇気をもらいました。楽しんで仕事をする大事さを、改めて学ばせていただきました! 
実際の植林作業をやってみて、土が硬いところや斜面に穴を掘ることがかなり難しく、全然ペースが上がりませんでした。1日300本以上植林をすると聞いて、本当に驚きましたしプロの力を感じました。 
普段は国産材を活用して家具製作等をしており、製材後の板を扱うことが多いですが、森林の中でどのように木が伐採されているかを聞き、植林を実際に体験出来たことで、木は多くの人の手をかけることで、初めて活用できる資源であると体感しました。

今まで伐採・製材現場への見学や枝打ち体験等、木材になるまでの過程を見させてもらったことはありますが、スタートとなる植林作業は初めてでした。
想像よりも体力がいる仕事で、5人で150本程植えるのが限界でしたが、新人の方1人で250本以上植えられると聞いて本当にびっくりしました!!
自分たちが植林した樹木が、50年後には作業周辺にあった樹木のように、立派に成長していることを思うととても感慨深いです。(見てみたい><!)
早朝からお昼までと時間を限定することで作業の集中力も増すし、午後からフリーになる1日の過ごし方はとても魅力的です。
男女年齢問わず、終わった後皆さんが冷たいドリンクを手に取り「お疲れ様ー!」と笑いあっている様子も印象的でした。

どうしても林業職と聞くと3K(きつい・きたない・危険)のイメージがついてしまったり、そもそも林業職という仕事が世間に定着してないなどがあるなか、青葉組の皆様はプロとしての技術はもちろん、和気あいあいとした雰囲気の職場で、私たちの生きる源である森をつくる原点に立たれていることに感謝とカッコよさを感じました。
(さらに林業職(川上側)が盛り上がってほしいです!!)
現在は川下側にいる身として、青葉組の皆様がいるおかげで私たちが仕事ができている、そしてエンドユーザーに商品を提供し、皆の生活が成り立っていることを忘れてはいけないと同時に川上側の想いをしっかり繋いでいこうと強く思いました。

現場に伺うまでは知識としてしか知らなかった山林について植林体験をすることで実感を持って捉える機会になりました。いわゆる林業の課題と言われる「植林」も中井さんの「これからの事業になっていく」という言葉のおかげで、希望のある言葉なのだと再認識することができました。 さらに青葉組さんの職場の雰囲気がとにかく明るくて楽しいと感じたことも印象的で、これからの植林事業が明るいと感じるポイントです。
作業後に「今日もおわったー」という団員さんの言葉を聞いて、ものづくりをする私たちの職場では社員の職種が違うために同時に達成感を味わう場面は意外と少ないことですが、チームの共同作業を実感することは社員の関係性づくりにとても有用だと思いました。

これまで一般人として「植林」という言葉を聞いて思い浮かべるのは、大企業のCSR事業や企業イメージを良くするためのボランティア活動の一環、といった類のもの。
また浅学ながら、日本の木を使ったものづくりに携わる者としては、林業は経済的に成り立たっておらず植林に充てる費用が足りていない、植林は3割しか進んでいない等、どちらかというとマイナスなイメージの話を聞くことが多くありました。
しかし今回、ビジネスとして植林に商機を見てチャレンジを続ける青葉組さんと出会い、植林作業を体験し、現地で働かれる職人の方々とお会いする中で、私の中の「植林」という言葉に付いた垢や埃が取れたような、そんな清々しい気持ちになりました。
 
もちろん、植林は未来の環境をつくる意義深い行為ですが、それだけではない。純粋に、面白くて、楽しい。
この素敵な体験を、日本の木をつかった学校づくりに携わる企業として、こどもたち・そして昔こどもだった大人たちにも、体験してほしいです。

帝国器材のみなさま、本当にありがとうございました!
インタビュー記事もご覧ください!今回植林研修の実施に至った背景や目的、そして青葉組とともに目指していきたい未来についてなどをお話いただきました。
【次世代のために】帝国器材さま インタビュー!

ライター情報
■氏名:岩田遥
■所属:みどり荘長(総務・人事担当)
■紹介文:林業未経験で青葉組に参画。GREEN WORKERが働きやすい環境を実現すべく、東京本社にてバックオフィスを担当。木のこと、山のこと、自然のこと、林業のことを日々勉強中。山の中でぼーっとするのが好き。山に行きたい。

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