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✴︎City Farming Wife✴︎いいとこどり、嫁の副業体験⁈

唐突ですが、仕事を変えたいと思ったことありますか?多かれ少なかれ一度はある、という方多いのではないでしょうか?終身雇用が当たり前ではなくなってきた今、私の周りにもキャリアチェンジした人は沢山います。私はといえば、会社を辞める選択肢を何度か考えたことあります。こんなこと、あんなことしてみたい。出来ちゃうかも⁈と妄想を繰り返しては、その一歩を躊躇し、結果的には新卒から勤め続けて安住の職場に留まっているのが現実ですが…。これからは副業も認められていくような風潮もありますが、今回は嫁が密かにオイシイと感じている、”副業体験”について。いわば大人版キッザニア?

嫁は広報担当?

直販をメインとしている私達は宣伝や告知なども自力でやっています。このNOTEやインスタ、ホームページがそのプラットフォームですが、コンテンツの構成、読み手に響く文章や目を引く写真、デザインなど、宣伝・広告の効果は見せ方次第で大分変わってきます。全く経験なしの素人ですが、社長、つまり夫から広報担当に任命されました。掲載する写真を編集してみたり、告知の文章を考えたりするのが任務。
全く中途半端なレベルなのですが昔から一眼レフで写真を撮るのが好きで、野菜や畑の様子を撮影するのは素人カメラマン気取りで楽しいお仕事?です。これを機にphotoshopを勉強してみたりもしました。文章を書くのも得意ではないですが、商売としてSNSで情報発信し、反応があるとやりがいもあるもの。気付けば空いた時間にも真剣にコンテンツを考えるように。こうして広報担当となりました。

嫁はデザイン担当?

そのうち、次のミッションが与えられました。今度はデザイン。

アイコンにしているロゴは農業開始時に2人で沢山案を出し合ったものを統合させて作ったものです。その他、オリーブオイルのラベルデザイン、マーケットでの値札、ポップなども提案し合い形にしてきました。本屋に入り浸ってデザイン本からアイディアを拾ったり、ネットであらゆるジャンルの商品パッケージを検索して自分達のコンセプトや好みに合うものを見様見真似で取り入れて作成しています。この記事のトップ写真の黒板アートも、チョークアートの本を見ながら練習して描いたものです。
デザインにはセオリーや手法のパターンがあり、専門に学ぶのが主流だと思うのですが、私達のは本当に素人が出来る範囲の手作り。荒削りで突っ込みどころの多い仕上がりなのはご愛嬌。今時素材や外注を活用することは容易なのになぜ自分達で?と思われるかもしれません。生産から販売まで自分達で行うからこそ、自分達のイメージや想いを確実に表現したい、自力だからこそ伝わることがあるのでは?という気持ちで手作りに拘っています。
職業としてデザイナーになろうと思ったら、一から学ぶのは大変なこと。自己満足とも言えますがイメージを形にして、それが商品になるのはとても楽しい経験です。

嫁は通訳担当?

学生時代に留学していたこと、また本業で英語を使う機会があることから、嫁は多少英語が話せます。「農業と英語」は通常あまり結びつきがないものに思えますが、日本での栽培例がまだ少ないオリーブが主要作物であるため、課題解決、最新情報の入手には海外の文献や情報に頼らざるを得ません。そういった際、今度は翻訳担当となります。兼務が多いですね(笑)
オリーブオイルを海外のコンテストに出品する際の申し込みやプロフィール作成、発送手配などにも英語が必要。海外から野菜の種を取り寄せたい場合に検疫問題が解決できるかなど、直接業者に問い合わせることもしばしばです。

また、青山のファーマーズマーケットは外国人のお客様も非常に多く、その接客担当も。野菜の名前や味の違いって意外と英語で説明するのに手こずるのですが、私としては生きた英会話を勉強できる絶好のチャンス!写真はNYから東京に進出した飲食店のオーナーで常連さん。お店にお邪魔して野菜をどんな風に使うのかなどお話を聞きました。

通訳といえば、実際に二人でアメリカ、イタリアに足を運んだ時にも頑張ったのですが、これについては長くなるので次回記事でご紹介したいと思います。

嫁は気まぐれ販売員?

最後の任務は販売員。ファーマーズマーケットの売り子さんです。マーケットは10時開店ですが、準備があるので小田原を出発するのは早い場合で5時半頃。1日中外で立ちっぱなしですので、楽ではありませんが、私はお店に立つのが大好きです。理由の一つはお客様との会話。常連さんと1週間の出来事や料理のレシピについてお話しするのは楽しい一時。他の出展者の皆さんも個性派ぞろいで普段会社では得られない刺激を得られ、グンと世界が広がります。

そしてもう一つの理由は「稼ぐことの基本」を学べるからです。野菜の単価は数百円。これを一人一人のお客様から頂戴して売り上げを積み上げていくわけですが、この数百円のお金と商品の交換が商売の基本だということに気づかされたのがマーケットでした。このことがいかに大変か。極端なのですが、私は社会人になってから億単位の商売に携わることが多く(といっても裏方事務ですが)、この商売の基本を自分事として実感する機会がありませんでした。お代を頂いて物を売ること、そこからニーズを探ること、少しでも売り上げをアップさせるために工夫すること…この学びは嫁の副業体験の中で1番価値あるものです。

さて、「気まぐれ」と付けたのは、都合よく行きたい時だけ付いていくスタイルだから(笑)途中でお買い物や友人とのランチで抜けたりもする自由奔放な勤務体系でやらせてもらってます。

嫁はちゃっかりオイシイとこどり

こんな感じで週末や空いた時間に夫の仕事のお手伝いをさせてもらっています。月〜金働いてるのに大変ね、なんてよく言われますが、気持ちが切り替わり、本業とは違う何かが脳内に分泌される感覚があって、楽しませてもらっているのが実際のところ。従業員でも役員でもありませんが、Green Basket Japanの事業について大小様々考える中で、経営からデザインまで世の中の色んなことに興味が広がり、物事を見る視点も変わってきたように思えます。私はただのお手伝いですが、実際にダブルワークをされている方の中にはこういった充実感を持たれるケースが多いのかもしれないですね。
冒頭書いた通り、転職には一歩踏み出せなかった私。本当にデザイナー、通訳としてお金を稼ごうとすればそれなりの勉強、その為のお金と時間、そして責任を伴いますが、文字通り「体験」する感覚でやらせてもらってます。これってそういう機会と場がないと体験できないことなので、夫には感謝。そしてオイシイと思う所以です(なんて言ったら真剣にやれと怒られちゃいそう!)。将来もやりたい事の構想は盛り沢山。それに向けて私が出来る事は何かなぁと想い巡らせるこの頃です。
メインの仕事、役割は会社員であったり母親業であったり皆様々だと思うのですが、ボランティアでも副業でも夫の手伝いでも、普段とは違う2つ目の役割があることで日々が充実するということを実感しています。
ちなみに、畑仕事は一切手伝いません。手の汚れる重労働はせずにやってみたいことだけ。やっぱりオイシイとこどりの嫁なのでした。

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