
ロック |散文・写真
ロックが壊すのはギターじゃないぜ
この世界
この決して美しいだけじゃない世界を
それでも目を見開いて見つめる
この騒音で身が竦む世界で
それでも耳を塞がず澄ます
歌詞を毎日書いて
楽器を日々慈しみ
休みの日はレゴをちまちま組み立て
映画館でバンドメンバーマネージャー横一列に並んでマーベルを観て
ゆったりレコードを聴きながら朝ごはんを食べ
カレーの写真はちょくちょく投稿する
風に吹かれ雨に打たれ
丸くなって、しまった方が楽だとしても
それでも心を尖らせて
真顔からはみ出すユーモアセンスと
照れても隠せない優しい眼差し
照れながらも伝えてくれる「愛してます」
その後いっつも速攻で曲に入る
その時のギター掻き鳴らす俯いた顔
数え切れない言葉を嘘にしてきた
そう歌うけど
その言葉が生み出されたその時は
きっと嘘じゃなくて
だからそれは嘘とはよばないと思うのです
銀河を走る鉄道みたいにまっすぐ言葉を紡ぐ人
遠くにいたって不思議なぐらい信頼できる人
それはそれとしてすてきな嘘
周りの人にちょいちょいちょいって
半笑いでつっこませるやつ
ポップコーンみたいな嘘
明日もよろしくお願いします
頭でっかちになりがちな世界
文字にして垂れ流すことを半強制されているような世界
でも無理矢理言葉にしなくてもいいこともあるんじゃない?
言葉にしたいけど言葉にしたらどうしてもこぼれ落ちるものはあるから
それはメロディーに、リズムに、音色に、
託してみて
貴方の紡ぐ言葉と音が私を生き延びさせてくれて
宇宙に連れて行ってくれて
だから
私も毎日言葉を研いで磨いて
喉と弦を震わせて響かせて
誰かの心の夜を一緒に歩ける詩を
夜明けを一緒に迎えられる歌を
そばに居る君を一人にしない音楽を
生み出し続ける
その先で貴方に会えたら
なにを伝えよう
初めてのライブで初めて雷が落ちるって現象を理解したこと、
貴方のおかげで何度も それでも世界は美しいって思えたこと、
いろいろありすぎてまとまる気がしないけど
この一生のうちに伝えられるように
研鑽を積みます
絶対会いに行くから
これからもヤバすぎるスピードで走り続けてください

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