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世の中全員経営者!『世界は経営でできている』

価値を奪い合うな


本記事は岩尾俊兵さんの書籍『世界は経営でできている』を要約したものとなっています。

僕は、知識を得るための読書は
『広く・浅くでいい。どうせ内容なんてほとんど忘れてしまうから』
というスタンスです。

ただ、読書中に心が震え、そして動かされることは事実。
その体験をしたくて読書をしているみたいな部分もあります。

このような気持ちで、なるべくサクッと簡潔に要約させてもらっています。
文字数は全体で3000文字程度。
スキマ時間や移動時間などを利用して読んでみて下さい。

内容紹介


岩尾俊兵の書籍「世界は経営でできている」は、経営学の観点から、私たちの生活や社会がどのようにして「経営」によって形作られているかを探る興味深い内容です。

本書では、企業経営のみならず、家庭や個人の自己管理、さらには国家や世界の秩序といった広範な分野において、経営の考え方がどのように応用されているかを解説しています。

具体的には、経営の基本原則、組織の成り立ち、リーダーシップ、意思決定のプロセスなど、多岐にわたるトピックを取り上げ、日常生活や社会のさまざまな現象を経営の視点から分析します。

著書プロフィール


岩尾俊兵は、経営学の専門家であり、国内外で幅広く活躍している経営コンサルタントです。

彼は数多くの企業や団体にアドバイスを提供し、特にリーダーシップや組織運営、戦略的経営において高い評価を得ています。

京都大学経済学部を卒業後、米国の著名なビジネススクールでMBAを取得。

その後、国際的な経営コンサルティング会社にて経験を積み、日本国内の企業改革にも携わりました。

また、執筆活動や講演活動を通じて、経営の重要性を広めることに尽力しています。



概要と解説


「世界は経営でできている」は、経営が単に企業活動にとどまらず、あらゆる組織や集団、個人の活動にも影響を与えているという視点を中心に展開されています。

経営とは、リソース(資源)を最適に配分し、目的を達成するための計画と実行のプロセスを指しますが、著者はこれを企業に限らず、個人の日常生活、家族、地域社会、国家間の関係にも当てはまると説いています。

本書ではまず、経営の基本原則が解説されています。
その中で著者は、経営の最も基本的な要素として以下の5つを挙げています。

①目的設定(ビジョンとミッション)

どの組織や個人も、最終的な目的や目指す方向性を定めることが重要であると岩尾氏は述べます。

このビジョンがなければ、日々の活動がブレてしまい、結果的に効率の悪い運営になってしまうからです。

②資源の管理(ヒト・モノ・カネ・情報)

経営において重要なのは、限られたリソースをいかにして効果的に管理し、最大限の成果を得るかです。

これは企業に限らず、家庭や個人の生活においても同様であり、どのリソースにどれだけ投資するかが大きな成功の鍵となります。

③計画と戦略の立案

目的達成のためには、具体的な計画と戦略が必要です。
戦略は長期的な視点で組織をどの方向に導くかを定め、計画はその戦略を具体的にどう実行するかを示します。

これらは企業だけでなく、日常生活や個人のキャリアにおいても応用できる概念です。

④意思決定のプロセス

経営は常に決断の連続です。
著者は、成功する経営者やリーダーは意思決定のプロセスを明確にし、情報をもとに冷静かつ迅速に判断できる人々であると述べています。

このプロセスは組織だけでなく、個人の生活における選択にも通じるものです。

⑤結果の評価と改善(PDCAサイクル)

すべての行動には結果が伴います。
重要なのは、結果を単に受け入れるのではなく、それを評価し、改善に繋げることです。

PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act)は、これを効果的に行うための方法論として紹介されています。

このサイクルを繰り返すことで、継続的な成長と発展が可能になります。


経営の視点から見る社会の運営


本書のユニークな点は、社会全体を「経営」の視点で捉えているところです。
国家運営や地域社会の組織運営、さらには家族や友人関係などの小さなコミュニティにおいても、経営の原則が適用できると著者は主張しています。

国家レベルでの経営においては、政府が限られた財源や人材をどう管理し、国民全体の幸福を実現するかが大きな課題となります。

著者は、政府の経営においても企業経営と同様に、ビジョン設定や戦略立案、リソースの管理が極めて重要であると説きます。

特に、国際関係における交渉や取引、同盟関係の構築なども、ビジネスにおけるパートナーシップや競争と同じように考えることができるとしています。

一方で、著者は家庭や個人における経営も同様に重要視しています。
家庭におけるリソースの管理や役割分担、家族の目指すべき方向性を明確にすることが、幸福で持続可能な家庭運営に寄与すると述べています。

また、個人においては、自己の時間管理や資源配分、キャリアの選択などが重要な要素となります。

これらすべてが「経営」の視点で捉えられるべきであり、個人の成功や充実した人生にも繋がると説かれています。


リーダーシップとマネジメント


本書では、リーダーシップとマネジメントの違いにも焦点を当てています。

リーダーシップとは、組織やグループを導き、メンバーが一体となって目標を達成できるようにする能力を指します。

一方、マネジメントは、既存のプロセスやシステムを円滑に運営することに重きを置いています。

著者は、リーダーシップとマネジメントは相互に補完し合うものであり、成功する組織やチームはこの二つのバランスを上手に取りながら運営していると述べています。

また、リーダーシップにおいて重要なのは「ビジョンを共有する力」と「メンバーを動機付ける力」であると強調されています。

優れたリーダーは、自らのビジョンを明確に伝え、そのビジョンに対してメンバーが共感し、自発的に行動するように導きます。

これに対して、マネージャーはプロセスを効率的に管理し、リソースを最適に配分することで、組織全体のパフォーマンスを最大化します。


経営の未来:AIとテクノロジーの影響


本書では、経営の未来に関しても言及しています。
著者は、AIやデジタル技術が進化する中で、経営の在り方が大きく変わりつつあることを指摘しています。

特に、データの活用や自動化の進展が、意思決定のスピードや精度を飛躍的に高める可能性があるとされています。

一方で、テクノロジーの進化に伴うリーダーシップの変革や、新しいスキルセットの必要性も強調されています。

これからの経営者やリーダーは、テクノロジーを理解し、それを組織運営にどのように活用するかを考える必要があります。




アクションプラン:『経営』を身近に置く


最後に、本書の内容を踏まえて、読者が日常生活に「経営」の視点を取り入れるためのアクションプランを提案します。

①ビジョンを明確にする

まず、自分がどのような生活やキャリアを送りたいのか、目指すビジョンを具体的に描くことが重要です。

これは個人の目標設定にあたり、家庭や職場でも同様に応用できます。

②リソースを最適化する

時間、エネルギー、金銭など、自分にとって重要なリソースをどう管理するかを見直してみましょう。

優先順位を明確にし、無駄を省くことが大切です。

③計画を立てて行動する

日々の活動に対して短期的な計画を立て、それを実行することが重要です。

特に大きな目標に向かっては、小さなステップを積み重ねることで前進します。

④PDCAサイクルを実践する

自分の行動や結果を振り返り、改善のためのアクションを考える癖をつけましょう。

これにより、日々の生活や仕事の質が向上します。




まとめ


「世界は経営でできている」は、私たちの生活や社会がどのようにして運営され、成り立っているのかを理解するための一冊です。

経営の視点を持つことで、個人の生活やキャリア、さらには社会全体をより良くするための具体的なヒントを得ることができるでしょう。


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