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キジトラの保護猫、動物の高度二次診療へ行く(1)

下記のnoteで詳しく書いた保護猫姉妹の妹プーアルは、近所の動物病院から紹介を受けて「動物の高度二次診療ネオベッツVRセンター」へ行くことになりました。

生後4ヶ月のキジトラ猫を姉妹を拾った(12)
https://note.com/graffiti_/n/nc833bac7226b

1.プーアルの保護時の状態まとめ

・白血病陽性に薄い線アリ。
・一緒に保護した姉妹猫チチ1.8kgに対して、プーアルは1.25kg
・陰部の上に3cmほどの縦傷があり、かさぶたの様子からそこそこひどい傷だった可能性。膣の入り口付近にも少し切れた跡がある。
・保護後は姉妹で食欲にかなり差があり、給与量目安の半分ほどしか食べず。

2.保護後2週間の経過

①保護して7日目、明らかに食欲が落ちる。

②フードが好みに合わないのかと思い、生肉・魚など色々な食材を与えて、鯛の刺身を1枚ほど食べる。

③翌日、丸一日食べなかったため動物病院へ。
・膀胱がパンパンで細菌性の膀胱炎と腎不全を発症。
・おしっこはじわじわと漏れ出ており、座っている場所が常におしっこで染みている状態。これは保護日からあったことだが、ただのトイレに慣れてない子と思っていた。
・体重は900g。
・膀胱炎は外にいた頃から起こっていたと考えられる。

④3日ほどの強制給餌と投薬点滴で食欲が戻り、腎不全も正常化。ただし白血球のみ高め。
・おしっこが気張っても出せない様子が継続。
・膀胱が満杯になるとじわじわ漏れ出ている。

⑤自宅で投薬で観察中、10/21は朝から夕方まで1滴の排尿もなし。
すぐに動物病院へ
・3日に一回程度大量の便・軟便があるが排便は正常
・基本的には毎日排便、コロコロ
・時々嘔吐らしき跡がある

⑥入院させて病院でカテーテルでの排尿を試みる。
尿道、膣どちらも入らず

⑦入院中に腹部に針を刺しておしっこを抜いて、膀胱洗浄と造影剤投入
・尿道の出口付近で詰まる。膣からも詰まる。エコーでははっきり見えない。
・おしっこの濁りは洗浄に改善したが、白血球は高め。

⑧3日入院し、その後は通院で排尿して高度医療センターを予約。
・お腹から針を指しておしっこを日に35~45ml抜く。(膀胱が伸びて少し大きめ、容量はある)
・おしっこを気張る様子は見せるが、1滴出るかでないか。
・その間は摂取水分を制限して、膀胱が飽和しすぎないようにする。
・尿道の筋肉を緩める薬も投薬してみる。

3.高度医療センターへの転院を打診される

入院して翌日、プーアルの様子を見に行くと「おしっこ出ませんね。カテーテルも通りませんでした」と報告がありました。

腎不全は起こしておらず、排尿ができない以外は食欲もあって元気そうです。膀胱が膨らんだらジワジワと漏れ出て、体がせめてチチくらいまで大きくなったら一回お腹を開けてみるか、それまでに尿道の原因不明のつまり(怪我のせいと思われる)が取れるかを期待していたのに、最も起きてほしくないことが起きてしまいました。

「うちのような個人病院では、レントゲンとエコーでしか見られないし、造影剤を入れても尿道の最後の方で詰まることまでしか分かりません。もっと大きな病院へ行けばCTが撮れたり、この子のように小さな方でも手術ができる設備があるかもしれないんですが…」

検査だけで10万を軽く超えるし、犬のヘルニアなんかの手術だと40万を超えるからいくら掛かるかも検討がつかないけど、どうお考えですか?って先生に聞かれました。

さすがに拾った野良猫にそこまでは出せないというのなら、この病院でできることは一旦お腹を開いて観察し出来ることを診断する。
体が成長したら人工的な尿道を設置できるかもしれないけれど、今入れるとなると臓器の成長に人工物が合わなくなると再手術も必要になってくるんだそうです。

高度医療センターに行けば助かるというわけじゃないし、何ができるかもまだ分かりません。ただ、CTを撮れば今ぼやっとしているものもはっきり見える。きっと見える!

プーアルはまだ4~5ヶ月の子猫、予後のQPLが最も良い治療を選びたいと思いました。

だからまず、検査を受けてみよう。
それでもし動物病院で提案受けたことしかできないなら戻ってきたらいいし、高度医療センター良い治療ができるなら積極的に治療を受けよう(でもわたしの独身貯金が尽きるまでで解決してください。お願い。)と決めました。

4.プーアルのずっとのお家

厳しい話しになりますが、プーアルは3つの分岐点に立っています。

1つ目は自然排尿ができるようになる「完治」、2つ目はケアが必要だけど、普通の猫のように遊んで食べて暮らせる「寛解」、3つ目は打つ手がなく苦痛のないように決断をする「安楽死」。

ご飯を差し出したらすぐに飛びついて食べて、お腹や背中をポンプのようにしながらおしっこ気張って、懸命に生きようとする命に安楽死の決断をする可能性があるなんて考えたくもないけど、現実にそういうことも可能性が出てきてしまったのです。

↑箱をあげたら気に入りすぎて出てこなくなりました(笑)

腎臓も膀胱も動いてるから、人工的な尿道形成かなにかできると信じたい。だってプーアルは、お外の暮らしを卒業してわたしの家に来れたもの。あの日、あの場所に座ってなかったら、チチの里親が見つかるまで保護する予定じゃなかったもの。その強運で絶対に生き抜いてほしい。

そして一つだけ確実なことは、「里親募集に出せる猫ではない」ということ。
家にいたところで温泉のようにお金が湧き出るわけじゃないんですけど、プーアルにずっとずっと積極的に治療を受けさせ、それが100万円でも構わないです!っていう金銭面に心配のない家を見つけられるとは思えません。
ペット保険にも入れません。だから、プーアルはうちの子として迎え入れる準備を始めました。

愛犬が猫を見ると興奮がとまらないので、「里親募集をかける」約束で保護した姉妹。
それを崩してプーアルがうちの子になれるというなら、チチにもその権利があるべきなのに。プーアルが病気だから仕方ない、チチには出ていけというしかないこの状況はチチに申し訳なく思います。
↓無邪気でお転婆なチチ

チチは今後も超積極的に新しいお家を探します。わたしよりもチチのことを大事に大事にしてくれるずっとのお家探しています。
そしてプーアルにQOLの高い治療が提案されますように!

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