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可愛いフランス語

フランス語の単語や言い回しを調べていると、「可愛いフランス語」というタイトルによく出会う。
サイトを覗いてみると、響きが可愛いとか、意味が可愛い(?)といったカテゴリーで、ファンタジックや乙女チックなイメージの単語が並べられている。

他の言語、たとえばスペイン語と中国語について、「可愛いスペイン語」「可愛い中国語」で検索すると、可愛いという意味の単語の方が先に一覧される。響きや可愛い意味と感じる単語のページはその後で、これはフランス語のそれとは反対だ。

フランス語にはどうやら「お洒落」とか「可愛い」というイメージがあるようだ。
学習者からすると、それはとんでもない思い違いのように感じる。

ちなみに、私が感じる可愛い響きのスペイン語は
culpa
である。
クルパと読む。
意味は「罪・過ち・過失」である。…可愛くない。

小さくて弱いものに惹かれる様・庇護したくなる愛おしさのような意味で使われていていた「可愛い」は、気づけば、「きれい・素敵」を総括する誉め言葉のひとつとなった。
以前は、大人の女性に可愛いと言うのは失礼だと教わったものである。
今や、カッコ可愛い、エロ可愛い、ブサ可愛い、なんでもありだ。


「可愛いフランス語」の中身を見てみると、これまで見聞きしてきたことのある単語が多い。
そしてそのどれもが、お洒落な建物や店名、商品名と結びついていることが多い。コスメやファッションと結びついていることも多い。
そういう意味で言葉に対して「可愛い」や「お洒落」と感じているよりも、イメージが先行しているように思う。

しかも、比較的発音が難しいfleur(頑張ってカタカナで書くとフロョ)を「フルール」と言い換えてしまう逞しさ!


外国人にとって日本語はどう聞こえるかというのを調べてみると、カタカタ聞こえるとか、パンチがある、ハイトーンだという意見の中に、Cute ! という意見が散見された。
これもまた、日本のkawaiiカルチャーの影響のような気がしないでもない。
更に「japanese cute words」で検索してみると、驚きの単語が出てきた。

Gachapon(ガチャポン)、Doki doki(ドキドキ)、Momo(桃・モモ)、そして neko だった。

うむ。nekoは紛れもなく「可愛い」。

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