スタートアップの終焉と再スタート

Origamiに出会った時

僕のMacBookProにはオレンジ色の鶴のステッカーが貼ってある。Origamiのロゴステッカーだ。

もともとは決済サービスではなかった同社。もともとはECでした。僕はその当時のアプリの使い勝手やデザインに魅了された。年下の社長がいきなり数億円の資金調達をし、華々しくデビューした姿に羨ましくも魅了された一人だった。ただ、創業からすでに10兆円程度のECより100兆円のマーケットの金融決済を見据えていたそうだ。

バイアウトについて

会社売却のうわさは、正しいものかはわからない。非公表だからこそ噂は独り歩きだ。

時価総額は2019年と2020年ではこれだけキャッシュレスサービスの大手が進出し、資金力に物を言わせたキャンペーンとユーザーの囲い込みをしていては、大きな違いがあるだろうが、400億とも言われた企業価値が1株1円で売却といううわさだ。

あながち間違ってはいないと思う。他のキャッシュレスサービスとOrigamiのモデルは若干違う。他の大手にとっては同社を買収しても使いにくいだろうし、このビジネスモデルは体力勝負になってきている。わざわざ買収して会員増加を見越さなくても体力さえあれば会員増加は見込める・・

これ以上のビジネスモデル云々は僕は素人で分からないが、あれだけの資金調達をしても、ついに資金が底をついたか・・それほど時代は早く流れているんだと・・

康井義貴社長も同社幹部も大変心残りだったろうと思う。

まさかこんな結果になるとは誰も思ってなかったと思う。まさにタイムアップだったのだろう。

なぜ会社売却を悪く言うんだろう

はじめ、このニュースを知ったときは、とても良い条件での売却なのだろうと思っていた。そして体力勝負になってきたこのビジネスの中にいる同社としてはよい判断なのではないかとも思った。ただ、まさか1株1円かもしれないというニュースが流れるとは思いもしなかった。

もちろん、整理解雇のうきめにあってしまうかもしれない同社社員も残念だろうと思うが、康井義貴社長は最近まで、あたらしいサービスリリースのカンファレンスなど行ったり、ギリギリまで精力的に活動されていたので、同社幹部もギリギリまで会社存続を信じていただろうし、資金調達にギリギリまで奔走していたことだろう。この生きた心地のしない地獄を知っているものとしては、本当にお疲れ様と言いたい。


日本では会社をバイアウトすると経営者はひどくたたかれる。

ZOZOもそうだった。

それでも、僕は彼らを尊敬し、大きな拍手を送りたい。

高い賃料が・・とかプライベートが・・とかいう人がいるかもしれない。

でも、真っ先にだれもいない荒海に漕ぎ出した勇者を褒めないこの国はどうかしている。傷ついて弱ってきた勇者に対して、歩きだしもしない者が傷口に塩をぬるなんて・・「お疲れ様」と、尊敬をもってOrigamiのチームメンバーにエールを送りたい。

落ち着いたら、Origamiメンバーに書ける範囲で創業から今日までの出来事を執筆してほしい。

そのときもオレンジ色の鶴のステッカーはまだMacに貼ってあると思う。


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