日本のeスポーツ業界についてちょっと思うこと

現在、日本eスポーツ連合の認定プロライセンス所持者は2020年5月12日現在、13タイトル・215プレーヤー・1ジュニアプレーヤー・8チームとなっており、私が卒業論文を執筆・提出時点では12タイトル・173プレーヤー・1ジュニアプレーヤー・7チームでしたので日本eスポーツ連合がライセンス発行をして認めるところのプロプレーヤーは増えてきているということです。しかし、認定されていないタイトル・プレーヤーの中でもゲーミングチームや会社に所属し、"プロゲーマー"として活動している選手はこれらライセンサーの何倍いるのでしょうか?プロゲーミングチームのSCARZではCall of Dutyをはじめ、PUBGやFortnite、Apex Legendsなど多くの部門を持っています。各部門の所属選手はいわゆる"プロゲーマー"として活動している方々になるわけです。Fortniteに関しては若干16歳のプレーヤーが世界大会ソロ部門で優勝し、日本円にして3.3億円の賞金を獲得したことで日本でもニュースで取り上げられましたが、日本国内ではこのような多額の賞金が支払われる大会があるとは聞いたことがありません。ここで日本eスポーツ連合のライセンス制度行使に至った内容をまとめると、大会の賞金を出すことに関して景品表示法に抵触する可能性がある要件があり、1.プレイ自体は無料ではあるが課金額がユーザーの強さに影響するタイトル 2.有料タイトル の2つが挙げられ、賞金の上限額の規制に縛られないようにするためにこのような形になっていると記述されています。そうしないと景品表示法によって多額の賞金が支払われる大会は開けない、または賞金の上限額が決まってしまいます。また、ジュニアライセンスプレーヤーは「賞金の受領を放棄する」と規約に定められています。私は日本のeスポーツ業界が世界に比べて遅れている原因の一端がここにあると思っています。"プロ"と認められたその括りの中に年齢による格差が生まれている現状は"プロ"とは一体何なのかと定義を疑う規約だと思うからです。この記事はあくまで自分の考えを、疑問を発信しているにすぎないので賛否両論、批判は多々あるでしょう。それでもこれだけは述べさせていただきます。"プロゲーマー"とは一体誰のことを指すのか、プロの定義とはどういった意味を指すのか。日本における"プロ"ゲーマー・プレーヤーとはライセンスを持っていないとそうとは言えないのか、ライセンス発行をもって認定し、賞金を獲得できるように規約でプレーヤーを守る形を作っているはずなのに選手活動を果たして守れる形にはなっているのか。また、このような形式を作っているにも関わらず日本eスポーツ連合の存在を知らずにeスポーツ活動を行っているプレーヤーはかなりの数に上るはずです。プレーヤーを守り、またeスポーツを更に広めるために必要なのはeスポーツ自体のプロモーションのさることながら、法人としてのプロモーションもやっていく必要があるのではないでしょうか。



以下、参考文献です


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