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ヘルプマークの認知度・利用状況に関する調査


こんにちは。ゼネラルパートナーズです。

今回は、「ヘルプマークの認知度・利用状況に関する調査」をお届けします。

ヘルプマークは東京都が作成し、2012年10月から都営地下鉄大江戸線で、2013年7月から都営地下鉄など各路線で配布されてきたヘルプマークですが、2017年7月20日に日本工業規格(JIS)に登録されました。

これに伴い、今後、全国へと普及することが予想されています。そこで、ヘルプマークの認知度や利用状況・その課題を明らかにすることで、さらなる普及と利用促進につなげ、障がい者が住みやすい社会形成に役立てたいと考え、調査を実施しました。


対象者:障がい者総合研究所アンケートモニター
実施方法:インターネット調査
アンケート期間:2017/7/7~2017/7/13(有効回答者数:379名

●ヘルプマークとは…

ヘルプマーク


外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、
周囲に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう、作成されたマークです。


<対象者>
・義足や人工関節を使用している方
・内部障がいや難病の方
・妊娠初期の方
・その他、援助や配慮を必要としている方


ヘルプマークの認知について質問したところ、47%がヘルプマークを「知っている」と回答しました。

地域別で比較すると、首都圏では「知っている」と回答した割合が55%と半数を超えたのに対し、その他の地域では38%に留まりました。


【質問1】あなたはヘルプマークを知っていますか。

ヘルプマーク2

ヘルプマーク3


ヘルプマークの認知経路について、ヘルプマークを知っている人に質問しました。その結果、「SNSなどインターネットを通じて知った」と「公共交通機関を利用した際に知った」と回答した人の割合は3割を超えました。

地域別の結果では、首都圏は「公共交通機関を利用した際に知った」、その他の地域は「SNSなどインターネットを通じて知った」と回答する傾向が高いことがわかりました。


【質問2】あなたはどのようにして、ヘルプマークを知りましたか。 (複数選択可)

ヘルプマーク5


<地域別>

ヘルプマーク6


ヘルプマークを実際に利用したことがあるか質問しました。その結果、「現在、利用している」人が20%、「利用していたが、現在は利用していない」人が2%と合計で22%となりました。

ヘルプマークが普及していると考えられる首都圏においても、「現在、利用している」人が25%、「利用していたが、現在は利用していない」人が4%と合計でも29%に留まりました。次に、ヘルプマークを利用したいと思っているが、まだ利用していない人、ヘルプマークを利用したくない人にその理由を聞きました。

ヘルプマークを利用したいと思っているが、まだ利用していない人は約6割が「入手方法がわからない」と回答しました。一方、ヘルプマークを利用したくないと考えている人は、「利用時の周囲の反応が気になるから」、「認知不足により役に立たないと思うから」と回答した人が多い結果となりました。

ヘルプマークの改善してほしい点に関しても、上記に関連する「サイズやデザイン面」、「普及」について改善の声が聞かれました。


【質問3】あなたはヘルプマークを利用したことがありますか。

ヘルプマーク7


<地域別>

ヘルプマーク8


【質問4】あなたがヘルプマークを利用していない・利用したくない理由は次のうち、どれですか。(複数選択可)

<ヘルプマークを利用したいと思っているが、まだ利用していない人>

ヘルプマーク9


<ヘルプマークを利用したくない人>

ヘルプマーク10


【質問5】ヘルプマークについて、改善したほうが良いと思うことを教えてください。

■サイズやデザイン面の改善について
・もっと誰でも分かるデザインにすれば良いと思う(50代/男性/身体障がい)

・もう少しデザインをわかりやすいものにしてほしい。ただ可愛いだけでなく気の利いた英文など入れても良い(40代/女性/身体障がい)

・マークだけだとわかりにくいので、一言でも“ヘルプマーク”と書いてあると良い(40代/女性/身体障がい)
■普及について
・知らない人がほとんどのため、電車内広告などを通じて広めて欲しい(50代/女性/身体障がい)

・職場で啓発活動してはどうか(40代/男性/精神障がい)

・TVなどでもっとアピールした方がいい(50代/男性/身体障がい)
■その他
・ヘルプマークという名称では、何を意味しているのかが分かりづらい(30代/男性/精神障がい)

・マークの種類が多くなり過ぎると、何のためのマークか、見る側が混乱するので、種類は最小限に留めた方が良い(40代/女性/精神障がい)

・ヘルプマークを付けている人に対する差別的な世間の目を変えて行かないと普及は難しいと思う(40代/男性/身体障がい)


ヘルプマークが役立っているか聞いたところ、「役立っている」と回答した人は46%と約半数となりました。

また、具体的にどのような場面で役立っているか聞いたところ、9割を超える人が「公共交通機関の利用時などに周囲から配慮してもらう」ためと回答しました。


【質問6】あなたはヘルプマークが役立っていると思いますか。

ヘルプマーク11


【質問7】あなたはどのような場面でヘルプマークが役立っているもしくは役に立つと考えていますか。

ヘルプマーク12


ヘルプマークを知らない人に、今後、ヘルプマークを利用したいか聞きました。その結果、49%の方が「利用したい」と回答しました。

地域別では、首都圏で「利用したい」、「どちらかというと利用したい」と回答した人が43%に対して、その他の地域では53%であり、ヘルプマークの利用意向は首都圏以外の地域のほうがやや高い傾向となりました。


【質問8】今後、あなたはヘルプマークを利用したいと思いますか。

ヘルプマーク13


<地域別>

ヘルプマーク14


まとめ



 ヘルプマークの認知度については、約半数が「知っている」と回答。
地域別では首都圏の認知度は55%に対して、その他の地域では認知度は38%
※地域区分に関しては9ページ以降の回答者属性をご参照ください。


認知経路は「SNSなどインターネットを通じて知った」、「公共交通機関を利用した際に知った」の割合が高い
首都圏では「公共交通機関を利用した際に知った」、その他の地域では「SNSなどインターネットを通じて知った」が高い傾向


ヘルプマークを「実際に利用したことがある」人は22%、首都圏における利用率も29%に留まる
ヘルプマークを利用していない理由は「入手方法がわからないから」、
「利用時の周囲の反応が気になるから」、「認知不足により役に立たないと思うから」が上位


 ヘルプマークを使っている人のうち、約半数が「役立っている」と回答、利用目的は
「公共交通機関の利用時などに周囲から配慮してもらう」ため


ヘルプマークを知らない人のうち、ヘルプマークを「利用したい」と回答した人は約半数、特に首都圏以外の地域でその傾向が顕著


※調査の概要はプレスリリースをダウンロードし、ご覧ください。



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