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パーキンソン病のことを知ってほしい。当事者でつくる映画「いまダンスをするのは誰だ?」撮影に行ってきました。

こんにちは。ゼネラルパートナーズです。

今回は、パーキンソン病就労促進プロジェクト実行委員会さんが製作する「いまダンスをするのは誰だ?」の映画宣伝用ムービー撮影に行ってきました。

パーキンソン病就労支援プロジェクト実行委員会とは

パーキンソン病就労支援プロジェクトは、働き盛りで神経性の難病「パーキンソン病」を発症した当事者4名が、PDCafe代表の小川順也さんとともに結成したプロジェクトです。パーキンソン病の症状について社会の理解や支援が乏しく、職を離れざるを得ない状況や、苦しい思いをした私たちや仲間の声を聞き、「難病や障害を抱える人たちを孤立させない社会を目指す」ため、2020年1月に結成。企業等での経験を生かし各々の強みを生かしながら協働して、委員会の運営を行っています。
※パーキンソン病就労支援プロジェクト実行委員会のHPはこちら

パーキンソン病(PD)とは

パーキンソン病は、脳にある「黒質」と呼ばれる部分の神経細胞が変性する進行性疾患です。そこで作られる神経伝達物質「ドパミン」の量が減ることにより、運動症状や精神症状など様々な症状が引き起こされていきます。50歳以上で起こることが多い病気ですが、時々は40歳以下で起こる方もあり、若年性パーキンソン病と呼ばれています。
PD就労促進プロジェクト実行委員会HPより

「いま、ダンスをするのは誰だ?」ってどんな映画?

自身もパーキンソン病患者である松野幹孝さんが発起人となり、働き盛りのパーキンソン病当事者を主人公にした物語と当事者のドキュメンタリーの2本立て。パーキンソン病の運動療法として「ダンス」が有効とされており、タイトルはそこからきています。

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この映画の発起人で主人公の一人でもある松野さんは、パーキンソン病を発症して10年。大手企業に勤める途中で発症。発症後はそれまでと同じような働き方が難しくなり、業務を変えてもらったり上司に症状を説明するもののコミュニケーションがうまくいかず働きづらさを感じたそうです。パーキンソン病を抱えながら働いている人が自分と同じような経験をしていることを変えたい、10年ほど前から映画などで啓発しているアメリカに比べて日本は遅れていると感じ「パーキンソン病を知ってもらいたい」という想いから今回の作品が生まれました。

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▲右から、松野さん、小川さん、古新監督

監督は、犬猫の殺処分問題に向き合い、人間と動物との共生のあり方を考えた作品「ノー・ヴォイス」や不登校の女子高生が分身ロボット“OriHime”と共に、屋久島・鹿児島を旅する物語「あまのがわ」の両作品で監督・脚本・原作をつとめた古新舜(こにいしゅん)監督です。

映画宣伝用ムービー撮影の現場はワクワクする雰囲気

この日のメインは、講談師の神田山禄さん、エキストラのみなさんも参加しての映画宣伝用ムービー撮影でした。神田さんの勢いのあるしゃべりと内容からこれからどんな映画が始まっていくのかワクワクさせる雰囲気が伝わってきました。

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「診断を受けたときは絶望。でも、パーキンソン病になってなかったら映画をつくれなかった」

映画宣伝用ムービー撮影の合間に松野さんと本作の初期メンバーである小川さんとのトークセッションも行われました。

この中で松野さんは、病気を診断されたときの気持ちや今の想いを語っています。

松野さん:
診断を受けたときは、知識がなかったので『死んでしまうのでは』と絶望しました。でも最近では、パーキンソン病になってなかったら映画をつくれなかったし、みなさんの力を借りて実現まで近づかなかったと思うようになりました。

そして、企業に勤める途中で発症した松野さんは、病気を会社にもカミングアウトしづらい状況だったといいます。

松野さん:
病気を抱えていても少しの配慮があれば働けることを知ってほしいです。そのためにも当事者と一緒に働く人の両者が歩み寄り、当事者が自身の症状を伝えやすい環境をつくることが大事だと思います。」「障害者と健常者が強み弱みを共有して真のダイバーシティを実現できる社会にしていきたいです。

小川さん:
映画になってよかったねで終わってしまうのではなく、映画の企画はゴールではなくスタートだと思っています。

松野さんは、パーキンソン病や難病が「患者」「その家族」「医療関係者」の3者以外になかなか広がらないことにもどかしくも感じており、この映画を企業研修のツールとしても使用していくそうです。

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「いまダンスをするのは誰だ?」は、これからドキュメンタリー編の撮影を開始し、来年完成・公開予定です。完成したら必ず観に行きたいと思っています!

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