メモ

コーポレート・ガバナンス関連ニュース(2020/1/24)

ブラックロックの変心

【注目ポイント】ESG(環境・社会・統治)投資はもうかるのか、もうからないのか――。専門家の間でも長年意見が分かれてきたこの命題に、ひとまず一つの答えが出つつある。2019年を通じてESGに優れた企業で構成する各種の株価指数は大きく上昇して、市場平均を超えた。理由として、ESGの観点で銘柄を選ぶ戦略に大量の資金が流れこんだことが挙げられる。


日本管財、保有株の最大25%売却へ

【注目ポイント】日本管財は、ビル管理の営業目的で取得した政策保有株式など73億円分のうち、最大で25%に相当する18億円分を2022年3月期までに売却する。売却益は退職給付費用に充てるとのこと。政策保有株式については、コーポレートガバナンス・コードの原則に則り、継続保有する理由がないと判断した模様。


日本企業に親子上場解消の動き、投資家の関心高まる

【注目ポイント】日本企業の中で、親子上場を解消する動きが注目されている。親子上場は、親会社と、子会社の一般株主との間で利害が対立することもあり、コーポレートガバナンスの観点から海外投資家を中心に批判が多い。これまで製造業系企業の再編が多かったが、昨年末にJフロントリテイリングが子会社パルコの株式公開買い付けを決定するなど非製造業系にも広がりを見せてきている。親会社が上場子会社を完全子会社化する場合、上場子会社の株価にプレミアムを付与してTOBを行うことが多いため、投資家の関心も高まっている。


ルネッサンス、取締役会の若返り図る-創業者の息子を共同会長に

【注目ポイント】ヘッジファンドのルネッサンス・テクノロジーズは、創業者ジム・サイモンズ氏(81)引退への準備として、取締役メンバーの再編に取り組んでいる。ルネッサンスは取締役の数を2倍に増やし、サイモンズ氏の息子であるナサニエル・サイモンズ氏(53)を共同会長に昇格させるとのこと。取締役会の若返りを図り、資産750億ドル(約8兆2000億円)を運用するバトンを次世代に渡す。ルネッサンスは10年前に後継計画に着手しているとされる。


オアシスから臨時総会請求、サン電子 業績不振受け

【注目ポイント】サン電子は23日、大株主の香港ファンド、オアシス・マネジメントから臨時株主総会の招集請求を受けたと発表。オアシス側はサン電子の業績不振を背景に山口正則元社長ら4人の取締役の解任と、オアシスが推薦する5人の取締役の選任を求めているとのこと。オアシスが提出した直近の大量保有報告書によると、オアシスはサン電子株を9.21%保有している。サン電子は本業の不信が続く一方、デジタルフォレンジック(電子鑑識)を手掛けるイスラエル子会社の業績は拡大している。


現代車を苦しめたエリオット、昨年末に株式売却

【注目ポイント】現代自動車グループの経営への参加を要求してきた米系アクティビストのエリオットマネジメントが昨年末、保有株をすべて売却し、事実上撤収した。エリオットは2018年3月、「現代車グループの核心系列会社の現代車、起亜車、現代モービスの株式を1億ドルほど取得した」と主張していた。


ゼロックスが買収提案を拒否したHP取締役会の刷新を計画

【注目ポイント】ゼロックスは、4月の株主総会で 現在同社との統合に反対しているHPの取締役全員の交替を提案する計画であることを発表した。HPの取締役会は、ゼロックスの買収提案を全会一致で拒否している。ゼロックスはHPとの合併を強く望んでおり、昨年末に340億ドルによる買収を提案したが、HPは即座に拒否。ゼロックスは株主に直接買収を訴えると主張していた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?