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コーポレート・ガバナンス関連ニュース(2020/2/20)

LIXIL、創業家一派を完全放逐へ…抗争再燃の火種、“持ち株会社体制解消”の荒業

【注目ポイント】LIXILグループが持ち株会社体制の解消に向けて動いている。完全子会社である事業会社LIXILを合併する方針とみられる。現在はLIXILの取締役会での決議後、持ち株会社であるLIXILグループでも決議することがあり、合併によって1社で済むようにする。14人のLIXILグループの取締役のうち9人が社外取締役だが、LIXILは10人の取締役全員が社内。総務や人事、経理の面でも両社は重複部分があり、合併で経営体制を簡素化し経営の透明性を高める。


象印が7日続落 大株主の株主提案否決、経営改善の期待後退

【注目ポイント】象印が7日続落した。後場に一時、前日比61円(3.0%)安の1980円まで下落し、2019年12月26日以来およそ2カ月ぶりの安値となった。象印が19日に大阪市内で開いた定時株主総会で、大株主の中国家電大手のギャランツ創業家による株主提案が否決。ギャランツ側は業績低迷などを受けて、社外取締役として日銀出身の長野聡氏の選任を提案していた。提案の否決でガバナンス(企業統治)機能の改善期待が後退し、嫌気した売りが出たとみられる。


取締役を受け入れ、経営構想見直せばキリンへの提案撤回

【注目ポイント】英投資ファンドのインディペンデント・フランチャイズ・パートナーズ(FP)は19日、キリンホールディングスが同ファンドが推薦した社外取締役の候補者を受け入れ、社外取締役が過半数を占める新たな取締役会が長期の経営計画を見直すことに同意すれば株主提案を撤回する考えを示した。FPはキリンHDの3月の定時株主総会に向けて、バイオケミカルやスキンケアなど非中核事業を売却し、それを原資とした6000億円規模の自社株買いのほか、FPが推薦する社外取締役2人の選任などを求める株主提案を提出済み。同社は14日、提案に反対していることを明らかにした。


大揺れ三陽商会 大株主に突き付けられた身売り勧告の内幕

【注目ポイント】業績不振に喘ぐアパレル大手、三陽商会は、大株主であるアクティビスト(物言う株主)の米RMBキャピタルから「身売り」を勧告されている。RMBは発行済み三陽商会株の5%超を持つ。昨年12月に同社が三陽の取締役会に宛てて送ったとされる書簡によると、三陽の経営陣は3度にわたる希望退職の実施や店舗削減などリストラに踏み切りながら、いまだ業績を回復させられないばかりか、最近では多額の広告宣伝費をつぎ込んで新ブランド投入など再拡大路線に舵を切り、資本基盤を劣化させているなどと指弾。このままでは従業員のモチベーションが低下し、有形・無形の資産価値が大きく毀損してしまうと訴えて「戦略的パートナーへの会社売却を検討すべきだ」と要求している。

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