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moonsideで描いていた未来とクローズした理由

はじめに

こんばんは。株式会社アダビト代表の後藤です。

弊社は2019年10月7日に1週間の都内&期間限定で、今日会える人と今すぐ予定をつくれるアプリ「moonside [ムーンサイド]」をリリースしました。

24時間以内で予定をつくって、一緒に過ごす人をゆる募できるUXです。

「すぐに簡単に予定を埋められる」世界観を目指していました。

リリース後、多方面の方に使っていただきましたが、配信期間を経て、そのままクローズすることにしました。

取り扱い地域の拡大やAndroid版の配信を望むお声も頂いておりました。このような形でのご報告となってしまったことをお詫びいたします。


このnoteでは、ご報告とともに、moonsideはどのような狙いや考えでつくられ、どのような反省があったのかをまとめていくことで、少しでもこれからサービスをつくる方の参考になればいいなと思っております。

アダビトについて

2016年4月。大学在学時に山形の古民家で創業しました。

社名のアダビトは「浮気者」や「風流を解する人」という意味の古語からきています。

今回のmoonsideリリースに至るまで、弊社では、以下のようないろいろな事業を立ち上げたりしていました。

・就活サイト(生き方でキャリアを選ぶみたいな)
・就活情報チャットBot
・分散型動画メディア(CChannelの男性版)
・キュレーションメディア(ライフハック・転職・中古車・恋愛)
・学生専用の匿名質問サービス(ニッチな質問箱)
・友活アプリ(mixiのスマホ最適化)
・音楽発掘アプリ(音楽版Tinder)
・グルメアプリ(食べログのメニュー検索版かつトークンエコノミー)
・NFTマーケットプレイス(openseaのスマホ最適化)

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いま思うと学生起業あるあるをことごとく踏んでいて恥ずかしいです。

いろいろ事業をやるなかで食っていけるようになり、そこからスタートアップ的な企業成長を目指すべく、今年の2月くらいに上京。7月に今の本郷オフィスに移転しました。

そこからmoonsideの開発を始め、10月にリリースした次第です。

開発についてはこちらのnoteでまとめています。

なぜクローズするのか

1.ペインが習慣的で深いものではなかった

これがいちばんの理由です。具体的にはサービスローンチ後に

・リリースから3日間のDL数:1000人
→結果:300人
・翌日リテンションレート:50%
→結果:40%

の2つを見ており、目標数字を達成しなかったということでした。

もちろん、心底信じられるコンセプトをプロダクト化していたので、粘り強く運営しておくことも大切だとは思ったのですが、「継続的に伸びるサービスは、立ち上がりが早く、未熟な状態でもリテンションが出る」という仮説をもっているため、やめるべきだと判断しました。

ちなみに7日後のリテンションレートも指標としては追っており

7日後リテンションレート:25%
→結果:15%

という結果でした。

2.マネタイズまでが遠い

1を前提にすると、ただでさえコミュニティ系のアプリなので、グロースとマネタイズまでの期間が長くなってしまうと判断しました。

これは企業ごとに価値観が分かれるところだと思うのですが、弊社の場合は「これからの自分にワクワクできる世の中をつくる」ことを標榜しており、大きな目標であるがゆえに、やるべきことも膨大なので、早く成長できるビジネスを展開する必要があると考えています。

そこから逆算した上での判断でした。


おおまかに上記2つ理由でクローズを決めたのですが、moonsideをつくるに至るまでに考えていたことを備忘録がてら、下記にまとめていこうと思います。

トレンドから考えていた仮説

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1.簡単化の流れ

クックパッド→クラシル、メルカリ→CASH、バイトル→タイミー、など手軽に情報にアクセスして熟考を必要としないUXが激増しています。

SNSが普及し、早く簡単に情報にアクセスできるようになった結果、めんどくさがり屋が増え、入力やプロセスをできるだけ少なくする「簡単化の流れ」があると思っていました。

そして、「誰かとつながる・あたらしい友達をつくる」という行為も、できるだけライトに「日程調整をなくして当日パッと予定を埋める」というニーズがあるのではないかという仮説がありました。


2.プライバシー意識の変化

SNSの実名化や位置情報SNS「Zenly」が生んだ垂れ流しという文化があり、以前よりプライバシーに関する他人との境界線が薄れて溶け込んできているのではないかという仮説を持っていました。


3.つながり + 実益

SNSが実名化すると、オンライン上でのつながりにオフラインでの実益を求める人が増えるのはないかという仮説です。

この仮説を考えるに至った印象的な現象が趣味コミュニティアプリ「シンクル」でした。

スマホに最適化された匿名掲示板アプリなのですが、AppleStoreでBest of 2016をとるほどすごく使いやすく、トピックもたくさんあるですが、使っていてなんとも物足りない気持ちになりました。

実際にiOS版は配信が停止されてしまっており、トレンドの移り変わりを感じました。(ただ大前提シンクルはすごくいいサービスだと思っています!!)

捉えていたミクロのペイン

もともと僕自身が、友達が少ないので友達をつくりたいけど、仕事に時間を使いたいので、やり取りや日程調整にはあんまり時間をかけたくないなぁというニーズがありました。

そこで、他にもこのニーズをもっている人がいないか調べてみると、今日予定が空いたから時間を埋めたいというものがあることがわかりました。

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捉えていたマクロのペイン

Mixi・GREE・モバゲーのようなインターネットコミュニティで会話をして実際にオフ会するみたいな体験がニッチ化してセグメントが別れたのが昨今。mixiのようなクローズドなSNSへの揺り戻しがくるだろうと見ていました。

また、マッチングアプリが普及して恋愛目的の出会いに課金する人は増えたけど、まだまだこれはリアルの恋愛で言うとお見合いやナンパと同じだと思っていて、本来的にはそこそこの友達と恋愛関係になるほうが自然な流れだと思ったので、以下の記事にもあるような、簡単に知らない人とコミュニティでしゃべれて、友達として繋がれて、恋愛もできるみたいな場所が求められているんじゃないかと考えました。

さらに「やめTinder族」の間で密かにブームの兆しを見せているのが、「インスタグラムのハッシュタグを活用した出会い」だ。2017年12月のインスタグラムのアップデートで、ハッシュタグをフォローできるようになった。「#カメラ好きな人とつながりたい」「#料理好きな人とつながりたい」など、好きな「つながりたい」ハッシュタグをフォローしておくと、似た趣味の人で、出会いを求めている人が簡単に見つけられる。「いいね」やコメントをしておけば、それがそのまま出会いの芽となる。「例えばカメラを趣味にしているやつが、インスタの『#カメラ好きな人とつながりたい』ハッシュタグで撮影と称してナンパするケースもあるみたいですよ」(ヒロさん)カジュアルに出会いたい、つながりたい、でもちゃんと人間性も見てほしい —— ミレニアルの「出会い」の事情は、アプリのアルゴリズムよりもちょっとだけ複雑だ。

『広がる“若者のTinder離れ” マッチングアプリ離れても「#つながりたい」ミレニアルが向かう先は?』https://www.businessinsider.jp/post-162429

参考にしていた海外事例と国内事例

momo→ありとあらゆる手をつかって男女がマッチング。
Soul→音声チャットしてから男女がマッチングする。
Yubo→ジャンルごとにいきなり知らない人とマッチングしてビデオチャットする。友達づくり。匿名化すれば日本でもよさそうだな。
Meetup→オフラインのイベント告知サービス。老舗。もう少しゆるくつながれるものはつくれないか。

アバターやバーチャルアイテム、リアルイベントのチケット販売などで収益をあげられそう。と考えていました。(くそガバガバですね)

国内は、友達マッチングの事例はあるけど、匿名でコミュニケーションを取るだけものや飲み会などニッチなつながりをつくるものが多いです。

moonsideはとにかく極端なくらい簡単でスピーディーにつながれるサービスを目指しました。ゆえに実験的なUIUXとなってしまいましたが。。

描いていたサービスの将来像

1.eKYC

実際に会う際の信用を担保するために、本人確認が必要なわけですが、現状のものだとめんどくさく難しいため、ブロックチェーンを使って信用コストを下げ簡単にする仕組みをつくろうとしていました。

→TRUSTDOCKさんみたいな領域と近いです。

2.ARマスクを使った匿名ビデオチャット

アプリ内でコミュニケーションを取る→実際に会うという流れにおいて、コミュニケーションのとり方をテキストではなく、ARマスクをつかったビデオチャットにできないかと考えていました。そうすればハードルを下げた状態で現在より簡単にリッチなコミュニケーションをとれそうだなというものです。

→前述したSoulやYuboを参考にしています。


でも、今思えば、どちらもコストと時間が膨大にかかるロードマップだな〜となりますね。。

さいごに

簡単ではありますが、moonsideで描いていた未来とクローズした理由をまとめてきました。

こうやってふりかえってみるとまったくロジカルじゃない極めてアート的な事業のつくり方をしていてすごく恥ずかしいし、反省しています。。。

未熟なアプリでしたが、多くの方に使っていただけたこと、本当に感謝しております。

アダビトは今回得た学びをもとに新規事業を開発していきます!アダビトにやってほしいことがあったらぜひ教えてください💡

また、今回の失敗を経て、良いコミュニティにいることの重要性を強く感じたので、いろんな人と話したいです!

お茶してもいいよという方Twitter等でぜひご連絡ください!よろしくおねがいします!


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