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大人になるからやりたいことをできなくなるんじゃなくて

小学生の頃はずっとマンガとゲームづくしで、とにかくコミックスのカバーをなくしたり、スーパーマリオRPGにハマりすぎて学校に行き忘れたりする子供でした。


中学生の頃はカラオケと路上ライブばかり。TSUTAYAでレンタルしたCDから好きな曲だけMDに取り込んでコードを耳コピしては歌うのが趣味でした。

100均で買ったMDはデータが飛びやすく安物買いの銭失いでしたが中学生には高いMDは買えなかったのです。そしてただでカラオケができると始めたのが路上ライブだったのです。


高校に入りライブハウスに出だして趣味が活動に変わりはじめました。路上ライブもアンプを使ったものに変わって、当時は生音が主流だったのでうるさいとおじさんにやかられたりもしました。

地元姫路Betaで出会ったロックバンドたちが今の僕を形成するひとつになっているのは間違いありません。今聴いても素晴らしいバンドばかりで、最初に素敵な音楽と出会えていたおかげで目標の基準値を高くできたのかもしれません。

いいものを知ってるのと知らないのでは自分の行動も大きく変わりますから。


専門学校に入るために大阪で一人暮らしを始めました。音楽活動も未熟なりに意識が変わっていきました。バイトは高校生からやっていたけれど、一人暮らしをしながら将来のことも視野に入り出してからの生活は大きく変わりました。

あんなに好きだったゲームも漫画も趣味での耳コピもほとんどやらなくなってしまいました。できなくなったと言ってもいいかもしれません。

浅い考えなりにライブに人を呼ばなきゃ、とにかくたくさん歌いに行かなきゃ、ノルマを払うためにバイトしなきゃと真剣になればなるほど「楽しむ」「遊ぶ」という感覚が失われていきました。

音楽は「やらなきゃいけないもの」ゲームや漫画は「やるべきじゃないもの」と思うようになっていったのです。


それでも好きなものは好きなわけで、落ち込んだりするとそれらに現実逃避をして心をたもっていました。決して強くはない僕が壊れずにいれたのは学校以外の場所や異世界という楽しい場所に逃げ込むことができたからかもしれません。

「やらなきゃいけないこと」から救ってくれるのが「やるべきじゃないこと」だったなんて皮肉に聞こえますがもともと「やりたいこと」だったのだからむしろ素直なできごとですね。

やりはじめると夜も寝ないで音楽活動も放棄する勢いで没頭していたのですが、いつの間にかそれもできなくなっていました。逃避の最中にも「やらなきゃ」を考えてしまって現実に引き戻されたり、体力が残っていなくて集中しきれなかったりするのです。

これが「大人になる」ってことなのかなあ。
と暮らしに失望する気持ちが滲みました。


3月に入って期間限定ではありますが環境を変えました。ご依頼で余裕ができた分の資金を「音楽と勉強だけをやれる時間」に投資したのです。

この時間で一気にスキル、スピードアップしてさらに喜んでもらえるものを作って僕自身も楽になる努力をするぞと踏み出しました。

それから1週間ほどですが驚きました。
こんなに集中力とやる気が出るものなのかと。

家でスマホを見ながら映画のDVDを見るのと映画館でそれだけを見る違いで、雑念が多いと単純に気が散ります。やることが多いと事実として使える時間が減り、体力も減り、いつもそれが雑念としてチラつくから好きなものを楽しめなくなる。

逆に無心で目の前のことに集中できると楽しいのです。楽しいからどんどん学ぶし明日はこれをやろうとワクワクも生まれます。70%の没頭で週に4回やるよりも100%で2日間やったほうが確実に成長があると今まさに実感しています。


音楽以外にあった「やらなきゃいけない」を取り除いただけで目の前のことにこんなに没頭できる。これは当たり前のようで大発見でした。

昨日はずっと苦手で放置していた音楽知識について勉強して実践してを繰り返して少しできるようになりました。

それは嬉しくてもっとできるようになるぞと昔ゲームを思い切り楽しんでいた時の感覚が戻ってきたのです。そして何も気にせず今日もまたその続きができる。

大人になるからやりたいことをできなくなるんじゃなくて、大人になるとやるべきことが勝手に増えるから「取り除く工程」が必要になるだけだったのです。

それには対価、多くの場合はお金が必要になってきますがそれだけの価値があると僕は思っています。100%でやり通せば1〜2ヶ月でも人生が変わるレベルの変化を起こせる。そんな時間にしたいです。

世間はコロナでざわざわしていますが、逆に時間がもらえたと思ってこの期間に何かやってみるのもいいかもしれません。収束したころに思い切り飛ぶための助走期間です。

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