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保護房って?

2015(平成27年) 5月18日 記


 パクられてんだからよォ。気分の良い奴なんて居るか?
 だいたい俺はパクられた後の数日はフテ寝するって決まってんだ。
 誰とも口をきかず眠ってるか時折、今後どーすりゃいいか真剣に考えたりする。
 そーいう時に限ってめんどくせーのが現れる。
 今回は留置係の警察官だった。生活音のうるさい奴。ゐるだろ?要は乱暴なんだ。夜中平気で大きな足音たてて、洗濯機回したり、机の引き出しやロッカーはバタンバタン閉じる。
 流しに洗面器を投げるように置き、外からの電話をガチャリと切っては『うるせえ』とかもんく言ってる。
 この野郎が留置のドアや食器孔を開け閉めするたび俺はびっくりして目が覚める。
 一日何回もこれをやられるので、もっと静かにやってくれと云うがいっこうに直す気配がないのでついに

『静かにやれって言ってんのがわかんねーのか』

 と言うと売り言葉に買い言葉。

『ああ?何だお前生意気だナ』

と来たのであとは毎度の通りだナ。
 しかし今回は初めて留置場の保護房にブチ込まれた。いままで結構ハデにやった事あっても保護房はなかったぜ。
 それとも昔は留置に保護房なかったから?刑務所の保護房のように手錠がないだけましだけど、
 4方ゴムで造られた部屋に蛇口のない水道。メシが来てもハシは貸さない。布団も枕も貸さないでいつまで閉じ込めとく気だよ。まあ今回も、オレの懲役生活の幕開けは、いつものようなズッコケハプニングのスタートになった感じだよ。チクショウ。

PS
今の保護房は、ロープでぐるぐる巻きだから、まだマシな方だったな。

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