編:星新一『ショートショートの広場』を読んで

※ネタバレ注意



そもそも皆さんはショートショート(通称SS)をご存知ですか?

特に短い小説をさしたり、その中でも不思議なものをさしたりするそうです(ウィキより)


この本は、一般応募で集まったショートショート(以下SS)を「ショートショートの神様」こと星新一氏が選定し、それを本として出したものだそうです。

流石、神様が選んだことはある、非常に読み応えのある、しかし短い物語の連続でした。

では、その中でも非常に意識に残っているSSの感想をガッと書いていきたいと思います。

ただし、ネタバレ注意ですよ。

「三時五分前」 著:佐々木清隆

この話は、教会で女性が唐突に神父に結婚を申し込むお話です。

結婚を申し込んだ理由というのも、女性は

・女性に生まれたので、一度は結婚してみたい。

・神父にしか頼めない

といった理由で頼み続けます。そして、

「翌日の三時五分前まで待つので、それまでに来て欲しい」

と伝えると、ガタイのいい男性に促されながら教会を後にします。


神父は何故自分なのだ、と悩み続けますが、ついにはここまで頼んで来た女性の頼みを断っては後悔するかもしれない、と急ぎ結婚の支度を始めます。

そして約束の時間までに神父は女性の元に行き、結婚することになりました。


というお話です。

しかし、彼女の物語にはもう少しだけ、エピローグがありました。

「最高の喜び」 著:西山浩一

科学者は、最強の精神安定剤を作ろうとずっと奮闘しました。

ついにそれを完成させ、自分での人体実験に移りました。


そして見事に成功しました。しかし、全く嬉しくなかったそうです。


さて、なんでなんでしょうね・・・?

「可愛い誤算」 著:渡辺 勝

ある男性がかつて交通事故で人を轢いてしまった、そしてその被害者は死んでしまった。という独白から始まる物語です。

ある日、ドライブデート中に死亡事故を起こしてしまい、そのまま彼女とも別れ…という、男性の悲しみにくれた物語です。


しかし、それだけで終わらなかったのです。男性がその事故のことを深く知ってしまったために。

「念力」 著:豊田 糧

念力を全く信じない人の話です。

その人は、念力の類がむしろ嫌いです。そして、そんなものはないと証明するために裏返したトランプのマークを言っていく、というのです。

結果、トランプのマークは全て外れてしまいました。

ね?念力なんてないでしょ?


なんていう物語がたくさんで、コスパ最強


これはこの本の中でも私が特に面白いと感じたものを抜粋したに過ぎません。本当は、皆さんが面白いと思う他の物語もいっぱいあります。

何より、SSはさっと読めるのにどんでん返しで衝撃を受けることも多くあるので、SSならではの独特な感情が湧くでしょうね・・・。


今までSSを読んでいた方も、そうでない方なら尚更、SSを読んでいきましょう。きっと、不思議な世界に連れて行ってくれますよ。



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